【律する】と【自制する】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「律する」(読み方:りっする)と「自制する」(読み方:じせいする)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「律する」と「自制する」という言葉は、どちらも感情や欲望を抑えることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「律する」と「自制する」の違い

「律する」と「自制する」の意味の違い

「律する」と「自制する」の違いを分かりやすく言うと、「律する」とは他人に対しても使える、「自制する」とは自分に対して使うことが多いという違いです。

「律する」と「自制する」の使い方の違い

一つ目の「律する」を使った分かりやすい例としては、「これらを律することは難しいだろう」「教師の考えで生徒達を律するべきではありません」「自分の好みで人を律することはできません」などがあります。

二つ目の「自制する」を使った分かりやすい例としては、「この恋心は自制することができません」「健康のためにお酒や煙草を自制することにしました」「怒りの感情を自制する」「その国は武力行使を自制する必要があります」などがあります。

「律する」と「自制する」の使い分け方

「律する」と「自制する」はどちらも感情や欲望を抑えることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「律する」は一定の規範を設けて統制や管理することやある基準に当てはめて判断や処理すること自分と他人どちらに対しても使うことができます。

一方、「自制する」は自分の感情や欲望を抑えることを意味しており、基本的には自分に対して使う言葉というのが違いです。

ただし、「自分を律する」や「己を律する」とすると自分に対して使う言葉になるため、「自制する」とお互いに置き換えることができます。

「律する」と「自制する」の英語表記の違い

「律する」を英語にすると「judge」となり、例えば上記の「自分の好みで人を律することはできません」を英語にすると「You cannot judge others according to your own tastes」となります。

一方、「自制する」を英語にすると「restrain oneself」「control oneself」となり、例えば上記の「その国は武力行使を自制する必要があります」を英語にすると「The country must control oneself in the use of force」となります。

「律する」の意味

「律する」とは

「律する」とは、一定の規範を設けて統制や管理することを意味しています。その他にも、ある基準に当てはめて判断や処理することの意味も持っています。

「律する」の読み方

「律する」の読み方は「りっする」です。誤って「りつする」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「己を律する」「行動を律する」「自らを律する」

「己を律する」「行動を律する」「自らを律する」などが、「律する」を使った一般的な言い回しになります。

「律する」の使い方

「己の行動を律することにしました」「痩せるために自分自身を厳しく律することにしました」などの文中で使われている「律する」は、「一定の規範を設けて統制や管理すること」の意味で使われています。

一方、「大人の考えで子供を律するべきではありません」「教員が律することで校内の秩序が守られています」などの文中で使われている「律する」は、「ある基準に当てはめて判断や処理すること」の意味で使われています。

「律する」は行動を秩序づけるため掟のことを意味する「律」に、サ変動詞の「する」が合わさり、一定の規範を設けて統制や管理することやある基準に当てはめて判断や処理することの意味する動詞です。

「律する」は意味からも分かるように、ルールや規律を決めて統制したり管理する場合に使います。また、自分と他人どちらに対しても使うことができるというのが特徴です。

「律する」の類語

「律する」の類語・類義語としては、規則に従って物事を制限することを意味する「規制」、国家などが一定の計画や方針に従って指導や制限することを意味する「統制」、ある規準などから外れないよう全体を統制することを意味する「管理」などがあります。

「自制する」の意味

「自制する」とは

「自制する」とは、自分の感情や欲望を抑えることを意味しています。

表現方法は「自制する方法」「自制することで」

「自制する方法」「自制することで」などが、「自制する」を使った一般的な言い回しになります。

「自制する」の使い方

「自制する」を使った分かりやすい例としては、「デザートを前にして自制することは難しい」「言い合いに熱中した結果自制することができませんでした」「我が国は大国として自制する必要があるだろう」などがあります。

「自制する」は自分の感情や欲望を抑えることを意味する「自制」に、サ変動詞の「する」が合わさり、動詞化された言葉になります。また、基本的には自分に対して使う言葉と覚えておきましょう。

「自制する」は直接的な外的強制力がない場面で自発的に自己の行動を統制する行動プロセスで、心理学的に3つメリットがあると言われています。

一つ目は心身の健康につながること、二つ目は他人から信頼されやすくなること、三つ目は社会により適応しやすくなることです。

「自制する」の類語

「自制する」の類語・類義語としては、自分の感情や欲望などに打ち勝つことを意味する「克己する」(読み方:こっきする)、他からの支配や制約などを受けずに自分自身で立てた規範に従って行動することを意味する「自律する」などがあります。

「律する」の例文

1.私は甘いものが大好きだけど、己を律することで美しい体型を維持したいです。
2.自ら律することで、引き締まった肉体を手に入れることができました。
3.自分を律することはとても難しいけれど、目標を達成するためには頑張るしかありません。
4.役員たちのだけの考えだけで、社員を律すると考えるのはあまり良くないはずです。
5.武力によって他国を支配しようとする国は、律する必要があると思います。
6.受験生なのに自分を律することができず、スマホをだらだら見続けたり朝までオンラインゲームをやってしまったり、一度自分を客観視しなければだめだと思う。
7.私立学校に体験入学したが、いくら自由な校風とはいえ、自らを律することがあってこその自由な校風であることを学びました。
8.本来教師は勝手な考えで生徒達を律するべきではありませんが、自らの立場を濫用する教師がいることも確かです。
9.10キロ痩せるために自分自身を厳しく律することにしたものの、結局欲望に打つ勝つことができませんでした。
10.父はまともに働いておらず、それは自分を律することのできない、だめな大人なのだが、どこか憎めないところもある。

この言葉がよく使われる場面としては、一定の規範を設けて統制や管理することを表現したい時などが挙げられます。その他にも、ある基準に当てはめて判断や処理することを表現したい時にも使います。

例文1から例文3の「律する」は一定の規範を設けて統制や管理すること、例文4と例文5の「律する」はある基準に当てはめて判断や処理することの意味で使っています。

「自制する」の例文

1.最近体重がどんどん増えているので、食生活に関して自制する必要があります。
2.来週健康診断があるので、お酒を自制することにしました。
3.お寿司屋や焼き肉などのごちそうを前に、自制することはとても難しいです。
4.この計画を成功させるためには、自制することがとても大切になります。
5.自制することは難しいので、一筋縄ではいかないだろう。
6.マナー講師から、怒りの感情に任せてキレてしまうと後々修復するのが大変なので、カッとなったら6秒数えて怒りを自制する訓練をしましょうと言われた。
7.美味しいものを前にして自制することは難しいのだから、食事の誘いはしっかりと断るべきなのだ。
8.隣国は責任ある大国として振る舞いたいのなら、しっかり行動や発言を自制する必要があるだろう。
9.彼女は旅立ちの前に恋人の気持ちを乱してはいけないと自制しているようであったが、我慢できず一気に涙腺が崩壊してしまった。
10.あなたはこの会社を率いる責任ある立場になったのですから、あらぬ噂をたてられないよう自制しなければなりませんよ。

この言葉がよく使われる場面としては、自分の感情や欲望を抑えることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「自制する」は自分自身に対して使う言葉です。

「律する」と「自制する」はどちらも感情や欲望を抑えることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、他人に対しても使えるのが「律する」、自分に対して使うことが多いのが「自制する」と覚えておきましょう。

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