【資質】と【能力】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「資質」(読み方:ししつ)と「能力」(読み方:のうりょく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「資質」と「能力」という言葉は、どちらも物事を成し遂げることができる性質や力を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




資質と能力の違い

資質と能力の意味の違い

資質と能力の違いを分かりやすく言うと、資質は生まれ持った先天的な性質で、能力は生まれ持った先天的な性質だけではないという違いです。

資質と能力の使い方の違い

一つ目の資質を使った分かりやすい例としては、「この子は資質に恵まれている」「彼にはボクサーの資質がある」「指導者としての資質に欠ける」「保育者の資質向上を目指す」「この学校ではリーダー資質を養う」「資質の強みを磨く」「子どもの資質を伸ばす母親になりたい」などがあります。

二つ目の能力を使った分かりやすい例としては、「彼女はコミュニケーション能力が高い」「スマホの処理能力を高める」「自分の能力が低いと感じる」「機械の標準能力が高い」「予知能力があるかもしれない」「認知能力を有するロボット」などがあります。

資質と能力の使い分け方

資質と能力という言葉は、物事を成し遂げることができる性質や力という意味を持っているのですが、資質は生まれ持った先天的な性質を表します。一方、能力は習得した時期を問わずに使うことができます。

よって、資質を能力に置き換えることはできますが、能力を資質に置き換えられない場合があります。上記の「資質に恵まれている」は「能力に恵まれている」に置き換えられますが、「認知能力を有するロボット」は「認知資質を有するロボット」とは置き換えられません。

資質と能力の英語表記の違い

資質を英語にすると「qualities」となり、例えば上記の「指導者としての資質」を英語にすると「qualities of a leader」となります。一方、能力を英語にすると「ability」となり、例えば上記の「認知能力」を英語にすると「cognitive ability」となります。

資質の意味

資質とは

資質とは、生まれつきの性質や才能を意味しています。

表現方法は「資質を養う」「資質を磨く」「資質に欠ける」

「資質を養う」「資質を磨く」「資質に欠ける」「資質の問題」などが、資質を使った一般的な表現方法です。

資質の使い方

資質を使った分かりやすい例としては、「音楽家としての資質がある」「経営者に求められる資質」「リーダー資質を磨く」「自分自身の資質を問う」「資質に恵まれない」「優れた資質を持ち合わせた偉人」「資質が問われる場面である」「身に付けるべき資質がまだある」などがあります。

その他にも、「資質を備えている」「モデルとしての資質に恵まれている」「努力では習得できない資質」「トップセールスマンになる資質がある」「管理者としての資質に欠ける」「一人一人の資質の向上を図る」「リーダーに必要な資質」などがあります。

資質の語源

資質という言葉は、生まれつきの性質や才能を意味しており、先天的な能力を表しています。「資」という漢字には「たから」の意味があります。上記の「音楽家としての資質がある」とは、音楽家として持つべき才能に恵まれているということになります。

資質の類語

資質の類語・類義語としては、天から授けられた性質を意味する「天性」、もって生まれた気質を意味する「性質」、生まれつきの性質を意味する「性分」、生まれつき持っている性質を意味する「素質」などがあります。

資の字を使った別の言葉としては、商売や事業をするのに必要な基金を意味する「資本」、産業のもととなる自然から得る原材料を意味する「資源」、人間の生活や活動のために必要な品物を意味する「物資」、利益を得る目的で資金を投下することを意味する「投資」などがあります。

能力の意味

能力とは

能力とは、物事を成し遂げることのできる力を意味しています。

表現方法は「能力がある」「能力がない」「能力が低い」

「能力がある」「能力がない」「能力が低い」などが、能力を使った一般的な言い回しです。

能力の使い方

能力を使った分かりやすい例としては、「リーダーが備えるべき能力」「技術や能力を向上させる」「職業能力開発センター」「時間管理能力を上げる」「自分の持つ能力を向上させる」「体力や能力の低下を自覚する」「能力以上の仕事を任されてしまう」などがあります。

その他にも、「情報処理能力を上げる」「基本的な計算能力が求められる」「マネジメント能力を身につける」「能力評価の基準を明文化する」「1つのことにこだわり続ける能力」「特殊能力を備えている」「人材の能力を可視化するツール」「能力を最大限に発揮する」などがあります。

能力という言葉は、日常生活やビジネスシーンなど幅広い場面で使われており、とても馴染みのある言葉なはずです。「物事を成し遂げることのできる力」の意味を持っているためプラスのイメージを持っています。

「コミュニケーション能力」の意味

日常生活でもビジネスシーンでも多用される表現に「コミュニケーション能力」という言葉があります。コミュニケーション能力とは他者との意思疎通を上手に図る能力を意味しています。プラスのイメージの言葉であり、就職活動での自己PRとしても使用されます。

能力の類語

能力の類語・類義語としては、物事を成し遂げる力の程度を意味する「力量」、実際に備えている能力を意味する「実力」、ある事をするのにふさわしい能力や人徳を意味する「器量」、物事を巧みになしうる生まれつきの能力を意味する「才能」などがあります。

能の字を使った別の言葉としては、ある事ができる見込みがあることを意味する「可能」、一定時間内にできる仕事の割合を意味する「能率」、ある物が本来備えている働きを意味する「機能」、すべてに効力があることを意味する「本能」などがあります。

資質の例文

1.リーダーになる資質はカリスマ性ではなく、周囲の人間を信頼し任せる勇気を持っていることだと思う。
2.彼には周囲から愛される資質があり、とても羨ましく感じてしまう。
3.姪っ子はスタイルが本当によく、手足が長くて顔が小さいのでモデルとしての資質は十分あると思う。
4.次世代の経営リーダーに必要な資質を磨くために様々な研修が用意されている。
5.学校教育を充実させるためには,教員の資質を向上させていく必要がある。
6.彼は口がうまいわけではないが実直でミスが少なく人から信用されるので営業マンとしての資質は十分あると思う。
7.その新人俳優は、デビュー作で監督からその資質が認められ、二作目では見事に主演を果たした。
8.あの子は資質に恵まれているから、特段私が教えなくてもどんどん伸びるでしょう。
9.彼は普段から問題行動を起こし、チームの一員としての資質に欠けるので、ついには退部させられました。
10.私は先代の社長から、一流の経営者に求められる資質をみっちりと教わりました。

この言葉がよく使われる場面としては、生まれつきの性質や才能を表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4のように資質はビジネスシーンや日常生活において、生まれ持った性質や才能を表す言葉です。また、例文5のように生まれながらにして持っている能力を高めることを意味する「資質を向上させる」という表現があります。

能力の例文

1.現在の職種に対する能力不足を感じ、思い切って職種転換を上司に申し出た。
2.特殊能力や超能力は得体の知れないものであり、魅力的に感じる言葉である。
3.昨今の主婦に最も求められる能力は、マネジメント能力と言われている。
4.彼女はコミュニケーション能力に乏しく、人付き合いにストレスを感じている。
5.潜在能力を引き出す方法として、右脳を活性化させるトレーニングが流行っている。
6.能力主義を導入することについては、社内でも様々な意見があり、不安が浮き彫りになりました。
7.ウォール街の世界というのは、能力のないものは去らなければならない厳しい世界なのだ。
8.自分の持つ能力を向上させる前に、自分がどのような能力を持っているのか知る必要があります。
9.仮に損害賠償を請求しても、相手に支払い能力がなければ泣き寝入りということもあり得ます。
10.彼はもともとの身体能力が高いのか難易度が高いダンスをあっという間に覚えてしまい私はすぐに追い抜かれてしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、物事を成し遂げることのできる力を表現したい時などが挙げられます。

能力は、環境や教育などにより後天的に備わった力にも使うことができる点が資質との大きな違いです。また、ビジネスシーンでも日常生活においても「〇〇能力」と表現されることが多くあります。

資質と能力は同じような意味を持ちますが、資質は生まれ持った性質という限定的な意味になります。資質と能力のどちらを使えば良いのか迷ったら、能力の方を使っておけば間違いありません

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