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【年功序列】と【終身雇用】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「年功序列」(読み方:ねんこうじょれつ)と「終身雇用」(読み方:しゅうしんこよう)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「年功序列」と「終身雇用」という言葉は、どちらも日本の雇用制度の特色を表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




年功序列と終身雇用の違い

年功序列と終身雇用の意味の違い

年功序列と終身雇用の違いを分かりやすく言うと、年功序列とは勤続年数に応じて役職や給料が上がること、終身雇用とは定年まで雇用することという違いです。

年功序列と終身雇用の使い方の違い

一つ目の年功序列を使った分かりやすい例としては、「年功序列のメリットよりもデメリットが大きい」「海外の会社にも年功序列制度はありますか」「いまだに年功序列の風土が強い業界があります」などがあります。

二つ目の終身雇用を使った分かりやすい例としては、「日本の会社は終身雇用を当然のように与えていました」「終身雇用は日本だけの雇用形態なのだろうか」「終身雇用制度崩壊の可能性に危機感を抱いている」などがあります。

年功序列と終身雇用の使い分け方

年功序列と終身雇用という言葉は、企業内組合とともに日本的経営の「三種の神器」と呼ばれ、日本の雇用制度の特徴を指しますが、意味や使い方には違いがあります。

年功序列とは、勤続年数や年齢などの要素を重んじて役職や賃金を決める人事制度のことです。能力や業績ではなく、年功を昇進や昇給の判断材料や基準にしています。対する言葉には、仕事の成果を重んじて役職や賃金を決める「成果主義」があり、近年は成果主義を導入する企業が増えつつあります。

終身雇用とは、企業が正規雇用の従業員を定年まで雇用する制度のことです。長期雇用、生涯雇用ともいいます。終身雇用は多くの企業や会社に普及していますが、不況による人員整理や転職の増加などにより、このような雇用形態は変化しつつある状況です。

つまり、年功序列は役職や賃金の決め方に対して使われ、終身雇用とは雇用の長さに対して使われる言葉なのです。

年功序列と終身雇用の英語表記の違い

年功序列を英語にすると「seniority system」「seniority-based wages」「ranking by seniority」となり、例えば上記の「年功序列のメリット」を英語にすると「the advantages of seniority-based wages」となります。

一方、終身雇用を英語にすると「lifetime employment」「lifelong employment」「lifetime commitment employment」となり、例えば上記の「終身雇用を与える」を英語にすると「give lifetime employment」となります。

年功序列の意味

年功序列とは

年功序列とは、勤続年数や年齢が増すに従って地位や賃金が上がることを意味しています。

年功序列の読み方

年功序列の読み方は「ねんこうじょれつ」です。誤って「ねんくじょれつ」などと読まないようにしましょう。

年功序列の使い方

年功序列を使った分かりやすい例としては、「年功序列のメリットに人事評価しやすいことも挙げられます」「英語圏にも年功序列という考え方はありますか」「年功序列型賃金だとライフプランが立てやすい」などがあります。

その他にも、「年功序列のデメリットは社員の実績が給料に反映しないことです」「私は年功序列の廃止に賛成です」「年功序列よりも成果主義にした方がいい」「能力がある社員ほど年功序列には反対です」などがあります。

年功序列の「年功」は長年その事に携わった経験、「序列」は一定の基準に従って並べた順序を表します。年功序列とは、能力や業績といった会社への貢献度合いを基準とせず、勤続年数を昇進や昇給の判断材料にする人事制度のことです。これに基づいた賃金体系を「年功序列型賃金」といいます。

年功序列のメリットには、社員の人事評価が明確であったり、ベテラン社員の離職率を低減できることなどがあります。デメリットとしては、能力がある社員でも勤続年数が少なければ給与が低くなる、仕事へのモチベーションが低下するなどが挙げられます。

年功序列は、後述する終身雇用制とともに従業員の雇用や生活を保障し、日本経済の発展に貢献してきましたが、近年は年齢ではなく仕事の成果に応じて役職や賃金を決める「成果主義」を導入する企業が増えています。

年功序列の対義語

年功序列の対義語・反対語としては、人事管理において業績や成果に基づいて給与や人事などを決める仕組みを意味する「成果主義」、個々人の能力の査定結果を待遇として反映する主義を意味する「能力主義」などがあります。

年功序列の類語

年功序列の類語・類義語としては、役職や階級など上下の序列が重視される社会を意味する「縦社会」、地位や年齢などの上位の者と下位の者との関係を意味する「上下関係」などがあります。

終身雇用の意味

終身雇用とは

終身雇用とは、企業などが、正規に採用した労働者を、特別な場合以外は解雇しないで定年まで雇用することを意味しています。

終身雇用の使い方

終身雇用を使った分かりやすい例としては、「終身雇用制度のメリットは長期的な人材確保です」「英語圏にも終身雇用というシステムはあるのだろうか」「終身雇用制度はいつからあるのだろう」などがあります。

その他にも、「昔は終身雇用と年功序列が当然でした」「なぜ終身雇用は崩壊に向かっているのですか」「トヨタの終身雇用は崩壊したと言えるだろう」「終身雇用を採用する企業の割合が減っています」などがあります。

終身雇用とは、企業が採用した従業員を、入社から定年までの長期間について雇用する人事制度のことです。このような長期雇用を、アメリカの経営学者アベグレンが日本の雇用制度の特徴を表す用語の一つとして「life‐time‐commitment」と名付け、「終身雇用」「生涯雇用」と訳されたものです。

終身雇用は、企業にとっては長期的な人材育成や人材確保がしやすいというメリットがある反面、従業員が努力を怠りやすいなどのデメリットもあります。また、不況による人員整理や、転職や中途採用の増加などにより、日本の終身雇用というシステムは崩壊しつつあると言われています。

終身雇用の対義語

終身雇用の対義語・反対語としては、使用者が労働者との雇用契約を一方的に解除してやめさせることを意味する「解雇」、退職勧告をすることを意味する「肩たたき」などがあります。

終身雇用の類語

終身雇用の類語・類義語としては、使用者が一定の年齢を定めて雇用者を退職させる制度を意味する「定年制」、企業倒産が発生しないかぎり定年まで雇用され続けることを意味する「生涯雇用」、日本型の長期間安定した雇用の仕組みを意味する「長期雇用慣行」などがあります。

年功序列の例文

1.年功序列制度のメリットは、会社への帰属意識が高まり離職する可能性が低くなることです。
2.年功序列とはわかりやすく言うと、ダメ社員でも年を取れば役職や賃金が上がるシステムです。
3.民間企業のように、公務員の年功序列が廃止されるのはいつからだろう。
4.若手社員に言わせれば、年功序列はデメリットしかない古い無用な制度です。
5.能力に自信がないベテラン社員ほど、年功序列の廃止には反対です。
6.私の会社は年功序列を廃止したが完全に能力主義というわけでもなく、結局誰も給料が上がらないので会社にとって都合のいい制度にしただけなのだと思う。
7.上の世代は年功序列のまま定年退職して逃げ切れるが、私達の世代はその恩恵に預かれそうもない。
8.私の会社は典型的な年功序列なので、大して仕事ができるわけでもない上司が雨後の筍のようにいます。
9.政府は構造的な賃上げの実現に向け、年功序列的な職能給からジョブ型の職能給への移行を推進した。
10.年功序列で無能が出世すると、組織は必然的にダメになりますから、じきに有能な社員も辞めてしまうでしょう。

この言葉がよく使われる場面としては、勤続年数や年齢が増すにしたがって地位や給料が上がっていくことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、年功序列という言葉はビジネスシーンで用いられ、人材マネジメントの序列を、年齢や勤続年数によって行う仕組みを表します。

終身雇用の例文

1.いつからか日本の終身雇用は崩壊したと言われているが、実際はどうなのだろうか。
2.終身雇用の崩壊が危ぶまれていますが、なぜこれまで終身雇用が導入されてきたのかご存知でしょうか。
3.近年、終身雇用はメリットよりもデメリットのほうが目立つようになっています。
4.年配の社員ほど、日本の終身雇用がそう簡単には崩壊しないと楽観的に考えています。
5.多くの若手社員は、終身雇用と年功序列は一昔前の話だと認識しています。
6.就職氷河期世代の私は今でも非正規雇用のままで、上と下の世代は正社員として終身雇用で守られていて今でも少しやりきれない気持ちになる。
7.就職氷河期世代は、終身雇用が当たり前の時代に正社員として就職できなかったので苦しい生活を強いられていた。
8.終身雇用が維持できなくなったのは仕方ないが、解雇が以前より容易にできるようになったとして、果たして雇用の流動性がしっかりと確保されるのかということなのだ。
9.日本では終身雇用を維持しているように見えても、窓際部署に追いやられたり、不当な圧力を用いて自主退職を促している現状がある。
10.終身雇用の下では、飲み込みが早く色んな分野につぶしのききそうな人が好まれ、特定の分野が得意なスペシャリストは好まれない。

この言葉がよく使われる場面としては、いったん労働者を採用すると、よほどのことがない限り定年まで雇用を継続することを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、終身雇用という言葉はビジネスの場で用いられ、企業倒産が発生しないかぎり定年まで同一企業で雇用され続けるという雇用制度を表します。

年功序列と終身雇用という言葉は、どちらも「日本の雇用制度の特色」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、勤続年数に応じて給料が上がることを表現したい時は「年功序列」を、定年まで雇用することを表現したい時は「終身雇用」を使うようにしましょう。

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