【ざっくばらん】と【あけすけ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ざっくばらん」と「あけすけ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ざっくばらん」と「あけすけ」という言葉は、どちらも包み隠しのないことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「ざっくばらん」と「あけすけ」の違い

「ざっくばらん」と「あけすけ」の意味の違い

「ざっくばらん」と「あけすけ」の違いを分かりやすく言うと、「ざっくばらん」はプラスのイメージで使われることが多い、「あけすけ」はマイナスなイメージで使われることが多いという違いです。

「ざっくばらん」と「あけすけ」の使い方の違い

一つ目の「ざっくばらん」を使った分かりやすい例としては、「彼はざっくばらんな人柄です」「ざっくばらんに言わせてもらいます」「彼女はざっくばらんに批評する」「この件についてざっくばらんに意見を述べて欲しいですな」どがあります。

二つ目の「あけすけ」を使った分かりやすい例としては、「彼はあけすけに物を言う」「彼女はあけすけに家庭の事情を話す」「彼の発言にはあけすけな悪意があります」「彼はあけすけな男です」などがあります。

「ざっくばらん」と「あけすけ」の使い分け方

「ざっくばらん」と「あけすけ」はどちらも包み隠しのないことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「ざっくばらん」は遠慮をせずに率直な言い方をするというプラスのイメージで使われることが多いのに対して、「あけすけ」はやや度を越しているというマイナスなイメージで使われることが多いというのが違いになります。

ただし、あくまでも多いだけなので、「ざっくばらん」をマイナスのイメージや「あけすけ」をプラスのイメージで使うこともあると覚えておきましょう。

「ざっくばらん」と「あけすけ」の英語表記の違い

「ざっくばらん」を英語にすると「outspoken」「frankly」となり、例えば上記の「この件についてざっくばらんに意見を述べて欲しいです」を英語にすると「I would like you to give your opinion about this matter frankly」となります。

一方、「あけすけ」を英語にすると「frankly」「honestly」「unreservedly」となり、例えば上記の「彼はあけすけな男です」を英語にすると「He is a honestly man」となります。

「ざっくばらん」の意味

「ざっくばらん」とは

「ざっくばらん」とは、遠慮がなく率直に言うことを意味しています。

表現方法は「ざっくばらんに」「ざっくばらんな人」「ざっくばらんな雰囲気」

「ざっくばらんに」「ざっくばらんな人」「ざっくばらんな雰囲気」などが、「ざっくばらん」を使った一般的な言い回しになります。

「ざっくばらん」の使い方

「ざっくばらん」を使った分かりやすい例としては、「ざっくばらんなご意見をお願いします」「ざっくばらんに語り合いましょう」「部長のざっくばらんな対応に感動しました」「彼はざっくばらんすぎて無神経です」などがあります。

「ざっくばらん」は遠慮がなく率直に言うことやもったいぶったところがなく素直に心情を表すことを意味する形容動詞です。また、方言と勘違いしやすいですが、辞書にも載っている共通語になります。そのため、ビジネスシーンで使っても問題ありません。

「ざっくばらん」は遠慮がなく率直に物事を言うので、嫌味なところのなく親しみやすい人柄というプラスのイメージで使われることが多いです。ただし、あくまで多いだけで、図々しい人や空気が読めない人というマイナスなイメージでも使うことがあると覚えておきましょう。

「ざっくばらん」の語源

「ざっくばらん」の語源は「ざっくり」と「ばらり」という二つの言葉が組み合わさったことです。「ざっくり」や「ばらり」は擬態語で、江戸から明治にかけては「ざっくばら」「ざっくばらり」なども使われていました。

これが時代が経つにつれて変化していき、現代の「ざっくばらん」になったと言われています。

「ざっくばらん」の類語

「ざっくばらん」の類語・類義語としては、遠回しでなくすぐに本題に入ることを意味する「単刀直入」、隠し立てのないことを意味する「真っすぐ」、ありのままで飾り気のないことを意味する「素直」などがあります。

「あけすけ」の意味

「あけすけ」とは

「あけすけ」とは、露骨なことを意味しています。

「あけすけ」の漢字表記

「あけすけ」を漢字にすると、「明け透け」と表記することができます。

表現方法は「あけすけに見える」「あけすけな人」「あけすけな物言い」

「あけすけに見える」「あけすけな人」「あけすけな物言い」などが、「あけすけ」を使った一般的な言い回しになります。

「あけすけ」の使い方

「あけすけ」を使った分かりやすい例としては、「彼女はあけすけな性格です」「周囲の人に対してあけすけな事情を話す必要はないだろう」「彼の言い訳はあけすけで見苦しい」「あけすけな要求だったので聞き返してしまいました」などがあります。

「あけすけ」は、露骨なことや包み隠しのないことを意味する名詞です。また、方言と勘違いしやすいですが、辞書にも載っている共通語になります。そのため、ビジネスシーンで使っても問題ありません。

「あけすけ」はやや度を越しているというマイナスなイメージで使われることが多い言葉です。ただし、あくまで多いだけなので、自分を偽ることなく本音で話すのようなニュアンスでプラスのイメージでも使うことできます。

「あけすけ」は今までそこを占めていたものやふさいでいたものを、取り除いたり、なくしたりすることを意味する「明ける」に、物を通して、その中や向こう側が見えるを意味する「透ける」が合わさり、露骨なことや包み隠しのないことの意味で使われるようになりました。

「あけすけ」の類語

「あけすけ」の類語・類義語としては、心の中や物事を包み隠さずすべてを明らかにすることを意味する「開けっ広げ」、心の中や物事を包み隠さないことを意味する「開けっ放し」、剥き出しであることを意味する「赤裸々」などがあります。

「ざっくばらん」の例文

1.彼はざっくばらんで裏表のない性格なので、みんなから好かれています。
2.部長はざっくばらんな人柄なので、部下からの信頼が厚いです。
3.彼はざっくばらんに自分のことを話すことができるので、とても親しみやすいです。
4.高校時代の親友とはとても気が合うので、飲みに行くとざっくばらんにお互いことを話している。
5.彼女はざっくばらんに批評するので、味方も多いが敵もたくさんいます。
6.今度の課長はざっくばらんに話す人なので部の雰囲気が明るくなりみんなの士気が上がった気がする。
7.あのタレントさんはざっくばらんに自分の感情を表現し、ファンの共感を呼び起こします。
8.彼はざっくばらんに自分の考えを述べるため、ディスカッションの活発な参加者となりました。
9.彼のアート作品は、抽象的な表現とざっくばらんなカラーパレットを組み合わせているのが特徴です。
10.社長との飲み会と言っても、堅苦しいものではなく、ざっくばらんな雰囲気だったので、とても話が弾みました。

この言葉がよく使われる場面としては、遠慮がなく率直に言うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「ざっくばらん」はプラスのイメージで使うことが多い言葉です。

「あけすけ」の例文

1.彼はあけすけな物言いをするので、苦手な人も多いと思います。
2.彼女は飲みの席で、離婚のいきさつをあけすけに話してくれました。
3.噂話が大好きなあけすけな人とは、仲良くすることができません。
4.他人のことを平気で傷つけるような、あけすけな物言いな人に遭遇してしまいました。
5.部長はあけすけに物を言うので、部下からあまり好かれていません。
6.隣の家の奥さんは3日に1度はうちへやって来て、ご近所のことをあけすけに話すので正直うんざりしている。
7.彼は、あけすけな態度で私達の譲歩案を拒否したので、私達はあっけにとられました。
8.彼女はあけすけに自分の意見を述べたものだから、その結果、会議は激しい議論に発展しました。
9.相手がどんな要求でも飲みますと言っても、こちらから進んであけすけな要求をすべきではないと思いますね。
10.彼女は見ての通りあけすけな性格ですから、好き嫌いが分かれる人物ではありますね。

この言葉がよく使われる場面としては、露骨なことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「あけすけ」はマイナスなイメージで使うことが多い言葉です。

「ざっくばらん」と「あけすけ」はどちらも包み隠しのないことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、プラスのイメージで使われることが多いのが「ざっくばらん」、マイナスのイメージで使われることが多いのが「あけすけ」と覚えておきましょう。

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