似た意味を持つ「ボタニカル」と「オーガニック」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ボタニカル」と「オーガニック」という言葉は、「植物由来のもの」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ボタニカルとオーガニックの違い
ボタニカルとオーガニックの意味の違い
ボタニカルとオーガニックの違いを分かりやすく言うと、ボタニカルは化学肥料が使用されている場合に使い、オーガニックは化学肥料が使用されていない場合に使うという違いです。
ボタニカルとオーガニックの使い方の違い
一つ目のボタニカルを使った分かりやすい例としては、「ボタニカル柄のワンピースを何枚も持っているがまた欲しくなっている」「ボタニカルな雰囲気がするカフェが気になっている」「ボタニカル化粧水を贈り物としていただいた」などがあります。
二つ目のオーガニックを使った分かりやすい例としては、「オーガニックビールとは言え節度を持って飲酒するべきだ」「オーガニック食品に興味がある」「オーガニックユーザーの来訪だけでなくリピーターも順調に増えてきた」などがあります。
ボタニカルとオーガニックの使い分け方
ボタニカルとオーガニックはどちらも、植物由来のものを表す場合に使われますが、意味が若干異なります。
ボタニカルは、植物性のものを指す言葉ですが、原材料となる植物に化学肥料や農薬が使われているか否かは問われません。また、上記例文の「ボタニカル柄」のように、植物を指す言葉としても使われています。
一方のオーガニックは、化学肥料や農薬を使用しない農法や、その農法によって作られた原料を使用した製品を表します。化学物質使用の有無を基準とするため無農薬とは言い換えられません。また、インターネット関連の言葉として使われることもあります。
つまり、ボタニカルは化学肥料が使用されているものに使われ、オーガニックは化学肥料が使用されていないものに使われるという違いがあります。
ボタニカルとオーガニックの英語表記の違い
ボタニカルを英語にすると「botanical」となり、例えば上記の「ボタニカル柄」を英語にすると「botanical pattern」となります。
一方、オーガニックを英語にすると「organic」となり、例えば上記の「オーガニックビール」を英語にすると「an organic beer」となります。
ボタニカルの意味
ボタニカルとは、植物性のものを意味しています。
その他にも、植物そのものを表す言葉として使われています。
ボタニカルの使い方
「SNSでボタニカルシャンプーの広告を見て気になっている」「ボタニカル成分配合と言われてもどのような効果があるか分からない」「ボタニカルカラーをしてもらうことになった」などの文中で使われているボタニカルは、「植物性」の意味で使われています。
一方、「ボタニカルアートは個人的に苦手な分類に入る」「ボタニカル柄のボトムスは無地のシャツに合わせたい」「ボタニカルインテリアを配置したコーディネートを調べる」などの文中で使われているボタニカルは、「植物」の意味で使われています。
ボタニカルは英語で「botanical」と表記され、「植物の」「植物学の」といった意味を持ち、日本語でも同じように使われており、原料の植物だけでなく、インテリアやファッションのモチーフなどにも使われています。
「ボタニカルカラー」の意味
上記例文の「ボタニカルカラー」とは、天然の染料を使用したヘアカラーを指す言葉で、髪の毛への負担を軽減する効果を持つものもありますが、脱色作用が無いため明るい色に染めることはできません。
「ボタニカルアート」の意味
また、上記例文の「ボタニカルアート」とは、正確に、細かく描かれた植物画を指す言葉です。写真技術がない時代に挿絵として描かれてきたため正確性が重視されるのが特徴的で、今日ではパッケージデザインなどにも用いられることもあります。
ボタニカルの対義語
ボタニカルの対義語・反対語としては、化学的なものを意味する「ケミカル」があります。
ボタニカルの類語
ボタニカルの類語・類義語としては、植物を意味する「プラント」、花を使ったものを意味する「フローラル」、人の作為が加わらず自然のままである様子を意味する「天然」などがあります。
オーガニックの意味
オーガニックとは
オーガニックとは、有機体のものを意味しています。
その他にも、環境への配慮や健康を重視することや、広告を介さないネット上のサービスを指す言葉として使われています。
オーガニックの使い方
「オーガニックコットンを使用した商品を選んで購入する」「オーガニック化粧水を友人にオススメされた」「オーガニック野菜を購入してみたい」などの文中で使われているオーガニックは、「有機体の」の意味で使われています。
一方、「オーガニック検索によって辿り着いた閲覧者の経路が気になる」「オーガニックユーザーらの多くは継続してくれることが多い」などの文中で使われているオーガニックは、「有料広告を介さないこと」の意味で使われています。
オーガニックは英語で「organic」と表記され、「有機体の」「有機的な」といった意味を持ちます。日本語でも同じように、化学物質を使用せずに生産や加工を行う方法を指し、その方法を用いて作られた製品を指します。
「オーガニックコットン」の意味
上記例文の「オーガニックコットン」とは、3年間化学肥料や農薬を使用していない農場で作られた綿花を指す言葉です。米国では三段階に分けられており、原料が100%、95%以上、70%以上がオーガニックであることを基準を設けています。
「オーガニック検索」「オーガニックユーザー」の意味
また、オーガニックを自然を意味することから、インターネット上では、検索画面のうち広告を除いた部分を指す「オーガニック検索」、有料の広告などではなく自然にサイトに辿り着いたユーザーを指す「オーガニックユーザー」などの使い方もされています。
オーガニックの対義語
オーガニックの対義語・反対語としては、無機物を意味する「ミネラル」があります。
オーガニックの類語
オーガニックの類語・類義語としては、自然のままであることを意味する「ナチュラル」、環境に負荷をかけない様子を意味する「エコロジー」、着色料や防腐剤などの添加物を加えていないことを意味する「無添加」などがあります。
ボタニカルの例文
この言葉がよく使われる場面としては、植物性のものを意味する時などが挙げられます。
例文3から例文5のように植物を意味する言葉としても使われています。例文3の「ボタニカルライト」は、植物と微生物によって土や水の中に放出される電子を利用した発電を指す言葉です。
オーガニックの例文
この言葉がよく使われる場面としては、有機体のものを意味する時などが挙げられます。
例文5のように、インターネット上で「検索」「ユーザー」などの言葉を伴って使う場合もあり、ホームページに自然に辿り着くことを表す言葉としても使われています。
ボタニカルとオーガニックは、どちらも「植物由来のもの」を表します。どちらを使うか迷った場合は、は化学肥料が使用されている場合は「ボタニカル」を、化学肥料が使用されていない場合は「オーガニック」を使うと覚えておけば間違いありません。