【経験を活かす】と【経験を生かす】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「けいけんをいかす」という読み方の「経験を活かす」と「経験を生かす」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「経験を活かす」と「経験を生かす」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「経験を活かす」と「経験を生かす」の違い

「経験を活かす」と「経験を生かす」の意味の違い

「経験を活かす」と「経験を生かす」の違いを分かりやすく言うと、「経験を活かす」は公用文では使えない、「経験を生かす」は公用文でも使えるという違いです。

「経験を活かす」と「経験を生かす」の使い方の違い

一つ目の「経験を活かす」を使った分かりやすい例としては、「経験を活かすか活かさないかは自分次第だろう」「インターンでの経験を活かして頑張りたいです」「新しい職場ではこれまでの経験を活かしたいと思っています」などがあります。

二つ目の「経験を生かす」を使った分かりやすい例としては、「部活動で学んだ経験を生かしたいと考えています」「経験を生かすのはとても大事なことだと思う」「これまでの経験を生かして頑張りたいです」などがあります。

「経験を活かす」と「経験を生かす」の使い分け方

「経験を活かす」と「経験を生かす」は同音の言葉で意味も同じなため大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「経験を活かす」は公用文では使えないのに対して、「経験を生かす」は公用文でも使えるという点です。

ではなぜ、「経験を活かす」が公用文では使えないのかというと、「活かす」という読み方が常用漢字表に載っていないのが理由になります。

常用漢字とは、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安として、内閣告示の常用漢字表で示された日本語の漢字のことです。現行の常用漢字表は、2010年11月30日に平成22年内閣告示第2号として告示され、2136字で成り立っています。

常用漢字はあくまで漢字使用の目安であって制限ではないので、常用漢字以外は使えないというわけではありません。ただし、公用文や新聞などでは常用漢字を使用するのが好ましいとされています。

また、「経験を活かす」は自分の能力や特技などを貢献してこれから役立てたい場合、「経験を生かす」は過去の経験を同じ種類の仕事で引き続き使いたい場合で使い分けるという説もありますが、「活かす」と「生かす」は辞書で並べて表記されているため、どちらを使って問題ありません。

もし、どちらか迷うのであれば、ひらがなの「経験をいかす」を使うといいでしょう。

「経験を活かす」と「経験を生かす」の英語表記の違い

「経験を活かす」も「経験を生かす」も英語にすると「make use of my past experience」「to put my skills to test」となり、例えば上記の「新しい職場ではこれまでの経験を活かしたいと思っています」を英語にすると「I want to make use of my past experience at my new workplace」となります。

「経験を活かす」の意味

「経験を活かす」とは

「経験を活かす」とは、経験したことを上手く使って役に立てることを意味しています。

表現方法は「この経験を活かして」「これまでの経験を活かして」

「この経験を活かして」「これまでの経験を活かして」「経験を活かして頑張る」などが、「経験を活かす」を使った一般的な言い回しになります。

「経験を活かす」の使い方

「経験を活かす」を使った分かりやすい例としては、「前職での経験を活かして御社に貢献したいです」「この経験を活かして頑張りたいです」「積み重ねた経験を活かせる仕事に就きたいです」などがあります。

「経験を活かす」は実際に見たり聞いたりして得られた知識や技能などのことを意味する「経験」に、有効に使うことを意味する「活かす」が合わさり、経験したことを上手く使って役に立てることの意味で使われている言葉です。

「経験を活かす」のよく使う場面としては、転職や就活の面接などで、自分のことをアピールしたり今後の意気込みについて語る場合になります。

「経験を活かす」は公用文では使えない

「経験を活かす」を使う上で注意しなければならないのは、公用文や新聞では使えないという点です。なぜなら、「活かす」という読み方が常用漢字表に載っていないのが理由になります。

「経験を活かす」の類語

「経験を活かす」の類語・類義語としては、経験したことを効果的に利用することを意味する「経験を活用する」があります。

「経験を生かす」の意味

「経験を生かす」とは

「経験を生かす」とは、経験したことを上手く使って役に立てることを意味しています。

表現方法は「この経験を生かして」「これまでの経験を生かして」

「この経験を生かして」「これまでの経験を生かして」「経験を生かして頑張る」などが、「経験を生かす」を使った一般的な言い回しになります。

「経験を生かす」の使い方

「経験を生かす」を使った分かりやすい例としては、「大学時代のアルバイトの経験を生かして御社に貢献したいです」「これまでの経験を生かして精進する所存です」「前職の経験を生かしやすいと思い志望しました」などがあります。

「経験を生かす」は実際に見たり聞いたりして得られた知識や技能などのことを意味する「経験」に、有効に使うことを意味する「生かす」が合わさり、経験したことを上手く使って役に立てることの意味で使われている言葉です。

「経験を生かす」のよく使う場面としては、転職や就活の面接などで、自分のことをアピールしたり今後の意気込みについて語る場合になります。

「経験を生かす」は公用文で使える

「経験を生かす」の「生かす」という読み方は常用漢字表に載っているため、公用文や新聞などでも使うことができると覚えておきましょう。

「経験を生かす」の類語

「経験を生かす」の類語・類義語としては、経験したことを上手く使うことを意味する「経験を利用する」があります。

「経験を活かす」の例文

1.社会人での経験を活かして、独立することを決めました。
2.ボランティア活動での経験を活かしたいと思い、御社への応募を決めました。
3.スポーツで学んだ知識や経験を活かして、就職活動を頑張ります。
4.前職で培った経験を活かして、御社の売り上げに貢献したいです。
5.大学時代での経験を活かして、早く御社の戦力になれるよう努めてまいります。
6.趣味で動画編集をしてるので、その経験を活かし売り上げが落ち込んでいる知人の店のHPを作成したら感謝された。
7.彼は就職活動をしているが、大学での経験を活かすと口ではいっていても、所詮は机上の空論だと思っていました。
8.理事の皆さんには、それぞれの経験を活かしていただいて、取り組みをすすめていただきたいと思います。
9.彼は前職の金融の知識と、学生時代の記事編集の経験を活かして、今はフリーランスのWebディレクターとして働いている。
10.彼女は広告会社に就職したものの、デザイナーとしての経験を活かすことができなかったので、不満に思っていたようだ。

この言葉がよく使われる場面としては、経験したことを上手く使って役に立てることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「経験を活かす」は転職や就活の面接で使うことができる表現です。

「経験を生かす」の例文

1.これまでの事務経験を生かして、貴社のお役に立ちたいと考えております。
2.今までの経験を生かして、新規事業を立ち上げることにしました。
3.妊娠するまでは現場で働いていたので、これまでの経験を生かして早く職場復帰できるよう頑張りたいと思います。
4.入社後は今までの経験を生かして、いち早く御社の戦力になれるよう努力する所存です。
5.今までの経験を生かしながら新たなスキルや知識を身に付けたいと思い、志望いたしました。
6.被災地のボランティアに参加したことがあったので、子どもの学校の災害訓練で経験を生かすことができた。
7.私の長年に渡る医療経験を生かして、患者のケアにおいて安全性と質の向上に貢献しました。
8.私は前職のマーケティング経験を生かすべく、高校生を対象にした将来のためのマーケティングの講座を開講しました。
9.彼女は過去のプロジェクトの成功体験を生かし、今回のプランニングにはリスクマネジメントを重視しました。
10.御社はプログラミング教育にも力を入れているということで、私としましても前職のプログラミングの経験を生かしやすいと思い志望しました。

この言葉がよく使われる場面としては、経験したことを上手く使って役に立てることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「経験を生かす」は転職や就活の面接で使うことができる表現です。

「経験を活かす」と「経験を生かす」はどちらも経験したことを上手く使って役に立てることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、公用文では使えないのが「経験を活かす」、公用文でも使えるのが「経験を生かす」と覚えておきましょう。

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