今日の買取件数:20件/今月の買取件数:520件/累計買取件数:27,566件

【讒言】と【諫言】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「讒言」(読み方:ざんげん)と「諫言」(読み方:かんげん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「讒言」と「諫言」という言葉は、どちらも「目上の者に意見を申し述べること」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




讒言と諫言の違い

讒言と諫言の意味の違い

讒言と諫言の違いを分かりやすく言うと、讒言とは他人を陥れる目的で告げ口をすること、諫言とは目上の人の改善を目的として忠告することという違いです。

讒言と諫言の使い方の違い

一つ目の讒言を使った分かりやすい例としては、「事実無根の讒言により不利な状況に陥いる」「もし私を讒言する者があったら不正を追及してください」「彼女は讒言癖があるので気を付けた方がいい」などがあります。

二つ目の諫言を使った分かりやすい例としては、「名君は諫言する忠臣を積極的に登用しました」「各党は官僚の諫言に耳を傾けるべきです」「必要であれば上司に諫言を呈することもあります」などがあります。

讒言と諫言の使い分け方

讒言と諫言という言葉は、どちらも目上の者に対して意見を申し述べることを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

讒言とは、他人を陥れる目的で、その人に関する虚偽の事柄を作り上げて目上の人に告げ口することを意味します。讒言は、自分の利益や保身のためにする他人の悪口であり、マイナスイメージを伴う言葉です。

諫言とは、目上の人の非をいさめることを意味します。目上の人の改善を目的とする忠告であり、その人を思いやっているニュアンスがあります。そのため、プラスイメージを伴う言葉です。「諫言を呈する」とは、相手のことを考えて、あえていさめる言葉を言うことを意味します。

つまり、讒言と諫言の大きな違いは、それを発する目的です。讒言の目的は他人を陥れることであり、諫言には相手を改善させるという目的があります。

讒言と諫言の英語表記の違い

讒言を英語にすると「slander」「false charge」「calumny」となり、例えば上記の「讒言する」を英語にすると「make a false charge」となります。

一方、諫言を英語にすると「remonstrance」「admonition」「expostulation」となり、例えば上記の「諫言する」を英語にすると「admonish someone」となります。

讒言の意味

讒言とは

讒言とは、事実を曲げたり、ありもしない事柄を作り上げたりして、その人のことを目上の人に悪く言うことを意味しています。

讒言の読み方

讒言の読み方は「ざんげん」です。「ざんげん」の音変化で「ぞうげん」と読まれることがありますが、本来の正しい読み方は「ざんげん」です。

表現方法は「讒言される」「讒言する」

「讒言される」「讒言する」などが、讒言を使った一般的な言い回しです。

讒言の使い方

讒言を使った分かりやすい例としては、「部下の讒言にハメられたようだ」「英語留学の経歴は詐称であると讒言された」「菅原道真は讒言によって左遷されました」「王を讒言して処刑にまで追い込むことになった」ななどがあります。

その他にも、「上司を陥れるために讒言する」「讒言で罪に陥れようと考えるようになった」「私を讒言者に仕立て上げようとしている」「讒言により源義経を失脚させた歴史上の人物は誰でしょう」などがあります。

讒言の「讒」は訓読みで「そしる」「よこしま」と読み、陰口を言って人を陥れることを表します。讒言とは、目上の人に対して虚偽を含む内容を訴え告げることで、他人を陥れようとすることを意味する言葉です。

「虎口の讒言」の意味

讒言を用いた日本語には「虎口の讒言」(読み方:ここうのざんげん)があります。虎口の讒言とは、人を窮地に陥れるような告げ口や、そしりごとを意味します。「虎口」は、恐ろしい虎の口のことで、窮地のたとえとして用いられています。

讒言の対義語

讒言の対義語・反対語としては、褒めたたえることを意味する「賞賛」、ほめたたえる言葉を意味する「賛辞」などがあります。

讒言の類語

讒言の類語・類義語としては、根拠のないことを言いふらして他人の名誉を傷つけることを意味する「中傷」、そしることや他人を悪く言うことを意味する「誹謗」、他人を悪く言うことを意味する「悪口」、きたない言葉で悪口を並べ立ててののしることを意味する「罵詈雑言」などがあります。

諫言の意味

諫言とは

諫言とは、目上の人の過失などを指摘して忠告することを意味しています。

諫言の読み方

諫言の読み方は「かんげん」です。誤って「かんごん」「とうげん」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「諫言を呈する」「諫言に身を正す」

「諫言を呈する」「諫言に身を正す」などが、諫言を使った一般的な言い回しです。

諫言の使い方

諫言を使った分かりやすい例としては、「英語の先生にスペルミスを諫言しました」「勇気を出して部長に諫言を呈する」「諫言耳に逆らうなので息子の指摘は素直に聞けません」「諫言を呈するも受け入れられなかった」などがあります。

その他にも、「諫言耳に痛しというように年下の忠告は受け入れられません」「忠臣たちを次々に処刑する皇帝に諫言する」「地位が高ければ高いほど諫言は耳が痛いものです」「あなたは目下からの諫言を聞き入れることができますか」などがあります。

諫言の「諫」は訓読みで「いさめる」と読み、目上や君主に対して過ちを改めるように直言することを表す漢字です。諫言とは、目上の人の欠点や過失を指摘して忠告すること、厳しく注意することを意味します。

諫言の語源

諫言の語源は、 奈良時代の歴史書「日本書紀」に由来します。この中に「皇子乃ち諫に従ひて止みぬ」という一節が記されており、皇子が忠告を受けて行動をやめたことを意味しました。ここから、諫言という言葉は生まれたのです。

ことわざ「甘言耳に快く、諫言耳に痛し」の意味

諫言を用いたことわざには、「甘言耳に快く、諫言耳に痛し」があります。「甘言耳に快く、諫言耳に痛し」とは、自分に都合の良い意見や話は気持ちよく受け入れ、自分に都合の悪い指摘は受け入れづらいことを意味します。

「折檻諫言」の意味

諫言を用いた故事成語には「折檻諫言」(読み方:せっかんかんげん)があります。折檻諫言とは、臣下が自身の君主に対して厳しく意見することを意味します。中国前漢の時代、家臣が皇帝に忠告していたところ、家臣がつかまっていた手すりが折れてしまった故事に由来する四字熟語です。

諫言の対義語

諫言の対義語・反対語としては、人の気に入るような口先だけのうまい言葉を意味する「甘言」、他人の気に入るような言動をすることを意味する「追従」などがあります。

諫言の類語

諫言の類語・類義語としては、本人のためを思って言ういさめの言葉を意味する「苦言」、真心をこめて相手の欠点や過ちを戒めさとすことを意味する「忠告」、ある行動をとるように説きすすめることを意味する「勧告」、物事の理非や善悪を教えさとし戒めることを意味する「訓戒」などがあります。

讒言の例文

1.わざと誤解を生むような書き方をしたと讒言され、私の立場が悪くなってしまいました。
2.職場に讒言癖がある要注意人物がいるので、常に気を抜けない状況です。
3.規則に反するデータの使い方をしていると讒言され、苦しい立場に立たされています。
4.讒言をしまくった歴史的人物と言えば、鎌倉時代に活躍した梶原景時だろう。
5.可愛がっていた部下に讒言されるなんて、飼い犬に手を嚙まれた気分です。
6.以前仕事のことで注意した部下が私に言い寄られたと讒言したらしく、役員たちに説明する事態となってしまった。
7.彼の成功をねたんで、仲間たちが讒言を広め、彼の評判を傷つけることになった。
8.先輩は優秀な社員だったが、人使いが荒く匿名の讒言により左遷されてしまった。
9.自分の評判を守るために、私は讒言に対して堂々と立ち向かい、真実を示す証拠を提供するつもりです。
10.誰かが讒言を利用し、私を陥れようと企んでいたようだが、すべて返り討ちにしてしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、事実を曲げて偽って目上の人に悪く言うこと、告げ口を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、讒言の慣用的な言い回しには「讒言する」「讒言される」などがあります。例文2にある「讒言癖」とは、目上の人にありもしない事柄を作り上げて告げ口をする傾向があることを意味します。「癖」は、習慣化しているあまり好ましくない言行を表す言葉です。

諫言の例文

1.立場が上の人に対しても忠告できる諫言の士は、組織永続のカギなのです。
2.弁護士として、時にはクライアントの皆様に諫言を呈することもあります。
3.「諫言耳に逆らう」ということわざがあるように、年下からの忠告は受け入れづらいものです。
4.三国志を読んで、上司には部下の諫言を聞き入れる器の広さが必要だと思いました。
5.年金生活であるのに無駄遣いばかりする母に、お金の使い方について諫言することにした。
6.自分の趣味にばかり時間とお金を使い家庭を顧みない義理の兄に諫言しようと思う。
7.名君は諫言する忠臣を積極的に登用し、その助言を取り入れることで国家の発展に寄与しました。
8.総理は専門家の諫言に耳を傾けるべきであり、科学的根拠に基づいた意思決定を行うべきです。
9.経営者が部下からの諫言にも耳を傾けるべきなのは、思い込みを避けることが重要だからである。
10.彼は自身の信念に基づり、公正さと正義を求めるために、上司に諫言を行いました。

この言葉がよく使われる場面としては、目上の人の欠点や過失を指摘して忠告すること、諫めることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、諫言の慣用表現には「諫言の士」「諫言を呈する」「諫言する」などがあります。例文3の「諫言耳に逆らう」とは、忠告の言葉は言われる者にとっては耳が痛く、素直に受け入れることができないことを意味することわざです。

讒言と諫言という言葉は、どちらも「目上の者に進言すること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、他人を陥れるために虚偽を含めて告げ口をすることを表現したい時は「讒言」を、目上の人を改善させるために忠告することを表現したい時は「諫言」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター