【いらした】と【いらっしゃった】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「いらした」と「いらっしゃった」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「いらした」と「いらっしゃった」という言葉は、どちらも来たの尊敬語のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「いらした」と「いらっしゃった」の違い

「いらした」と「いらっしゃった」の意味の違い

「いらした」と「いらっしゃった」の違いを分かりやすく言うと、「いらした」よりも「いらっしゃった」の方が広く一般的に使われているという違いです。

「いらした」と「いらっしゃった」の使い方の違い

一つ目の「いらした」を使った分かりやすい例としては、「こっちにいらしたら遠慮なくお声がけください」「福岡へは休暇でいらしたのですか」「当店へいらしたお客様の9割は外国人の方でした」「日本へいらしたのは初めてですか」などがあります。

二つ目の「いらっしゃった」を使った分かりやすい例としては、「沖縄へいらっしゃったのは初めてですか」「こちらにはお仕事でいらっしゃったのですか」「パリにいらっしゃったときは遠慮なくお声かけください」「ここまでよくいらっしゃった」などがあります。

「いらした」と「いらっしゃった」の使い分け方

「いらした」と「いらっしゃった」はどちらも来たの尊敬語のことを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「いらした」よりも「いらっしゃった」の方が広く一般的に使われているという点です。

ではなぜ、「いらっしゃった」の方が広く一般的に使われているというと、「いらした」は「いらっしゃった」を省略した言葉なので、元の言葉である「いらっしゃった」の方を使う人の方が多いというのが理由になります。

ただし、どちらも正しい日本語なので、好きな方を使用して問題ないと覚えておきましょう。

「いらした」と「いらっしゃった」の英語表記の違い

「いらした」も「いらっしゃった」も英語にすると「come」となり、例えば上記の「ここまでよくいらっしゃった」を英語にすると「It was very good of you to come」となります。

「いらした」の意味

「いらした」とは

「いらした」とは、来たの尊敬語のことを意味しています。

表現方法は「いらした際には」「いらしたのですか」

「いらした際には」「いらしたのですか」などが、「いらした」を使った一般的な言い回しになります。

「いらした」の使い方

「いらした」を使った分かりやすい例としては、「ロンドンへいらした時は遠慮なくお声掛けください」「北海道へは旅行でいらしたのですか」「当店へいらしたお客様の8割は女性でした」「秋田へいらしたのは初めてですか」などがあります。

「いらした」は来たの尊敬語である「いらっしゃる」を省略した言葉になります。

尊敬語とは話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇すること、丁寧語とは丁寧な言い方をすることによって相手への敬意を示すことを意味しています。

「いらした」は省略した言葉ではあるものの、正しい日本語なので日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面で使うことができます。また、尊敬語表現なので、目上の人に対しても使うことができると覚えておきましょう。

「いらした」の注意点

「いらした」を使う上で注意しなければならないのは、「いらした」は広く一般的には使われていない表現という点です。そのため、正しい日本語ではあるものの相手に違和感を与える可能性があります。

また、「いらした」は文語ではあまり使わず、どちらかというと口語で使う方が多いと覚えておきましょう。

「いらした」の類語

「いらした」の類語・類義語としては、来ることの尊敬語のことを意味する「おいでになる」、こちらに近づいたり着いたりすることを意味する「来られた」などがあります。

「いらっしゃった」の意味

「いらっしゃった」とは

「いらっしゃった」とは、来たの尊敬語のことを意味しています。

表現方法は「いらっしゃったのですね」「いらっしゃったんですね」

「いらっしゃったのですね」「いらっしゃったんですね」などが、「いらっしゃった」を使った一般的な言い回しになります。

「いらっしゃった」の使い方

「いらっしゃった」を使った分かりやすい例としては、「ニューヨークへは仕事でいらしたのですか」「当店へいらっしゃったお客様の7割は若い男性です」「広島へいらっしゃったことはありますか」「仙台へいらっしゃった際にはぜひ足をお運びください」などがあります。

「いらっしゃった」は来たの尊敬語の「いらっしゃる」を過去形にした表現になります。

「いらっしゃった」は日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面で使うことができます。また、尊敬語表現なので、目上の人に対しても使うことができると覚えておきましょう。

「いらっしゃった」は広く一般的に使われている表現なので、類語である「いらした」とどちらを使うか迷った場合は、「いらっしゃった」の方を使えば問題ありません。

「いらっしゃった」の注意点

「いらっしゃった」を使う上で注意しなければならないのは、尊敬語なので自分の行為に対しては使えないという点です。

「いらっしゃった」の類語

「いらっしゃった」の類語・類義語としては、そこに居ることを意味する「お見えになるいる」、来ることや行くことの尊敬語を意味する「お越しになる」などがあります。

「いらした」の例文

1.もし、また今度京都にいらした時は、遠慮なくお声掛けくださいね。
2.実際に当ブースへいらしたお客様の9割は、男性という統計が出ています。
3.お近くにいらした際は、是非当店のサービスをご利用くださいませ。
4.ソウルへはお仕事でいらしたのですかと聞かれたので、「旅行ですよ」と答えました。
5.愛媛へいらしたのが初めてでしたのであれば、是非こちらをお召し上がりになってください。

この言葉がよく使われる場面としては、来たの尊敬語のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「いらした」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「いらっしゃった」の例文

1.当店へいらっしゃった方のデータを分析すると、高齢の女性に非常に人気なことが分かりました。
2.来月からリュニューアルされるので、またこちらへいらっしゃった際は、是非お立ち寄りください。
3.この辺りは観光場所もほとんどないですが、お仕事でいらっしゃったのですか。
4.北海道へいらっしゃった際は、是非こちらを食べてみてください。
5.もし、またこちらへいらっしゃった際には、お気軽にお声がけください。

この言葉がよく使われる場面としては、来たの尊敬語のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「いらっしゃった」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。

「いらした」と「いらっしゃった」はどちらも来たの尊敬語を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、基本的に大きな違いはないので好きな方を使って問題ないと覚えておきましょう。

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