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【恩を着せる】と【恩に着せる】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「恩を着せる」と「恩に着せる」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「恩を着せる」と「恩に着せる」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「恩を着せる」と「恩に着せる」の違い

「恩を着せる」は「恩に着せる」の間違い

「恩を着せる」と「恩に着せる」の違いを分かりやすく言うと、「恩を着せる」とは「恩に着せる」の間違った使い方、「恩に着せる」とは恩を施したことについてわざわざありがたく思わせようとすることです。

「恩を着せる」は誤字

一般的には「恩を着せる」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が似ていることから、「恩に着せる」のことを間違えて「恩を着せる」を使っている人がほとんどです。

「恩に着せる」は正しい日本語

正しい言葉である「恩に着せる」を使った分かりやすい例としては、「彼女はすぐ恩に着せる」「恩に着せる気持ちはさらさらなかった」「恩に着せるわけじゃないが小さい頃はよく面倒をみていた」「彼女は恩に着せる素振りを一切見せない素晴らしい女性です」などがあります。

「恩に着せる」という言葉はあっても、「恩を着せる」という言葉は存在しません。同時に「恩に着せる」という慣用句の意味について「恩を施したことについてわざわざありがたく思わせようとすること」と覚えておきましょう。

「恩に着せる」の英語表記

「恩に着せる」を英語にすると「indebted」となり、例えば上記の「彼女はすぐ恩に着せる」を英語にすると「She makes me that I am indebted to her」となります。

「恩を着せる」の意味

「恩を着せる」とは

「恩を着せる」とは、「恩に着せる」の間違った使われ方です。

「恩を着せる」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「恩に着せる」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「恩を着せる」と間違えやすい理由

「恩を着せる」と「恩に着せる」を間違ってしまう理由としては、「恩を売る」や「恩を返す」などのように、「恩」を使った慣用句は「恩を」と表現することが多いため、混同して覚えてしまったことが原因です。

上記にも書いたように「恩」を使った慣用句は複数存在しています。例を挙げると、受けた恩に報いることを意味する「恩を返す」、相手からの感謝や見返りを期待して恩を施すことを意味する「恩を売る」などがあります。

その他にも、恩返しをしないで逆に恩人に害を与えることを意味する「恩を仇で返す」、恩を受けた人よりも情けを受けた人の方をありがたく思うものであることを意味する「恩の主より情けの主」(読み方:おんのしゅよりなさけのしゅ)などがあります。

「恩に着せる」の意味

「恩に着せる」とは

「恩に着せる」とは、恩を施したことについてわざわざありがたく思わせようとすることを意味しています。

「恩に着せる」の使い方

「恩に着せる」を使った分かりやすい例としては、「恩に着せる男性は恋愛対象から外れる」「この程度で恩に着せるようであればあとが怖いです」「恩に着せる性格を直すのは難しいだろう」「恩に着せる発言をする人は嫌われる」などがあります。

「恩に着せる」は「恩」を使った慣用句で、恩を売って相手が自分に対して恩を感じざるえないように仕向ける場合に使う言葉です。

「恩に着せる」に使われている「着せる」は他に押しつけ負わせるという意味で使われています。そのため、恩を背負わせるというマイナスなイメージで使う言葉と覚えておきましょう。

「恩に着せる」と「恩に着る」の混同に注意

また、「恩に着せる」に非常に似た言葉である「恩に着る」は、受けた恩をありがたく思うというプラスのイメージを持つ言葉なので間違えないように注意が必要です。

補説として、「恩に着る」ことを「恩に着ります」と表現する人がいますがこれは誤りです。正しい日本語は「恩に着ます」と覚えておきましょう。

表現方法は「恩に着せる人」「恩に着せない」「恩に着せられる」

「恩に着せる人」「恩に着せない」「恩に着せられる」などが、「恩を着せる」を使った一般的な言い回しになります。

「恩に着せる」の類語

「恩に着せる」の類語・類義語としては、いかにも恩に着せるように厚かましいことを意味する「恩着せがましい」があります。

「恩を着せる」の例文

1.「恩を着せる」という言葉は存在しないので、おそらく「恩に着せる」の言い間違いだろう。
2.「恩に着せる」という言葉は恩を施したことについてわざわざありがたく思わせようとすることで、「恩を着せる」という言葉はない。
3.「恩を着せる」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.恩を着せるのは好きではないという言葉を使う人はいるが、正しくは恩に着せるのは好きではないです。
5.いつまでも恩に着せられるのは面白くないという言葉はあるが、いつまでも恩を着せられるのは面白くないという言葉はない。

この言葉がよく使われる場面としては、「恩に着せる」という言葉を間違えて「恩を着せる」と表現している時などが挙げられます。

「恩を着せる」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「恩に着せる」を間違えて使っている可能性が高いです。

「恩を着せる」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「恩を着せる」ではなく、「恩に着せる」と表現するのが正しい使い方です。

「恩に着せる」の例文

1.娘の裏口入学を頼んだところ、そのあと恩に着せたつもりか、色々注文をつけてくるので縁を切りたい。
2.今までのことであんまり恩に着せるようなら、こっちも考えさせてもらいます。
3.恩に着せるわけじゃないが、君が困っていた時助けて上げたのは私だよ。
4.彼は私のために色々やってくれたけど、恩に着せるようなことは一言も言わない良い人でした。
5.恩に着せることが多い彼と付き合っても心が休まらないので、別れることを決意しました。

この言葉がよく使われる場面としては、恩を施したことについてわざわざありがたく思わせようとすることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文のように、相手に対して恩を押し付けて負わせる場合に使う言葉なので、マイナスなイメージを持っていると覚えておきましょう。

「恩を着せる」と「恩に着せる」どちらを使うか迷った場合は、「恩を着せる」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「恩に着せる」を使うようにしましょう。

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