似た意味を持つ「不躾とは存じますが」(読み方:ぶしつけとはぞんじますが)と「失礼とは存じますが」(読み方:しつれいとはぞんじますが)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」という言葉は、どちらも礼儀を欠いていることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」の違い
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」の意味の違い
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」の違いを分かりやすく言うと、「不躾とは存じますが」は目上の人に対しても使える、「失礼とは存じますが」は目上の人に対しては使えないという違いです。
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」の使い方の違い
一つ目の「不躾とは存じますが」を使った分かりやすい例としては、「不躾とは存じますがご検討のほどお願いいたします」「不躾とは存じますがご返信いただければ幸いです」「不躾とは存じますがご了承いただければ幸いです」などがあります。
二つ目の「失礼とは存じますが」を使った分かりやすい例としては、「失礼とは存じますがお返事いただけると幸いです」「失礼とは存じますが今月中に提出することは可能でしょうか」「失礼とは存じますがこの企画については再検討が望ましいと思います」などがあります。
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」の使い分け方
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」はどちらも礼儀を欠いていることとを意味している言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「不躾とは存じますが」はとても丁寧な表現なので、ビジネスーンなどのかしこまった場面で目上の人に対して使うことができます。
一方、「失礼とは存じますが」も丁寧な表現ですが、失礼という言葉に良い印象を抱かない人もいるので、かしこまった場面で目上の人に対して使うのはあまり適していないというのが違いです。
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」の英語表記の違い
「不躾とは存じますが」も「失礼とは存じますが」も英語にすると「I don’t mean to be rude」「Sorry for asking this」となります。
「不躾とは存じますが」の意味
「不躾とは存じますが」とは
「不躾とは存じますが」とは、礼を欠いていて申し訳なく思うことを意味しています。
「不躾とは存じますが」の使い方
「不躾とは存じますが」を使った分かりやすい例としては、「不躾とは存じますがご連絡いただければ幸いです」「不躾とは存じますが何卒ご検討ください」「不躾とは存じますが会場の場所をお間違えではないでしょうか」などがあります。
「不躾とは存じますが」は礼を欠くことや無作法なことを意味する「不躾」に、思うの謙譲である「存じる」と丁寧語の「ます」が合わさり、礼を欠いていて申し訳なく思うことの意味で使われている言葉です。
「不躾とは存じますが」は、ビジネスシーンにおいて相手に何かをお願いしたい時、異論や反論をしたい場合の前置きとして使います。そのため、「不躾とは存じますが」を使うことで相手に良い印象を与えることが可能です。
また、とても丁寧な表現なので、目上の人に対して使うこともできます。
「不躾とは存じますが」はクッション言葉
「不躾とは存じますが」はクッション言葉です。
クッション言葉とは、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことで、その他の例を挙げると、「大変恐縮ではございますが」「誠に残念ですが」「申し訳ございませんが」「ありがたいお話しではありますが」「お手数ですが」などがあります。
「不躾とは存じますが」の類語
「不躾とは存じますが」の類語・類義語としては、礼儀を欠いているのを申し訳なく思うことを意味する「非礼とは存じますが」があります。
「失礼とは存じますが」の意味
「失礼とは存じますが」とは
「失礼とは存じますが」とは、礼を欠いていて申し訳なく思うことを意味しています。
「失礼とは存じますが」の使い方
「失礼とは存じますが」を使った分かりやすい例としては、「失礼とは存じますが騒音で周りの方も迷惑してますよ」「失礼とは存じますがお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」「失礼とは存じますが一度ご連絡いただけると幸いです」などがあります。
「失礼とは存じますが」は他人に接する際の心得をわきまえていないことや礼儀に欠けることを意味する「失礼」に、思うの謙譲である「存じる」と丁寧語の「ます」が合わさり、礼を欠いていて申し訳なく思うことの意味で使われている言葉です。
「失礼とは存じますが」は、相手に何かをお願いしたい時、異論や反論をしたい場合の前置きとして使うのが一般的になっています。
「失礼とは存じますが」は丁寧な表現ではあるものの、ビジネスシーンで目上の人に対して使うのはあまり適していません。なぜなら、失礼という言葉に良い印象を持っていない人がいるのが原因です。
もし、かしこまった場面で目上の人に対して使いたいのであれば、同じ意味を持つ「不躾とは存じますが」の方を使うようにしましょう。
「失礼とは存じますが」はクッション言葉
「失礼とは存じますが」はクッション言葉です。クッション言葉とは、伝えたい本題に入る前に一言添えて気遣いを示す言葉のことを意味しています。したがって、クッション言葉を使用すると相手に対して良い印象を与えることができます。
「失礼とは存じますが」の類語
「失礼とは存じますが」の類語・類義語としては、礼儀に外れていて申し訳なく思うことを意味する「無礼とは存じますが」があります。
「不躾とは存じますが」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、礼を欠いていて申し訳なく思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように「不躾とは存じますが」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「失礼とは存じますが」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、礼を欠いていて申し訳なく思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「失礼とは存じますが」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「不躾とは存じますが」と「失礼とは存じますが」はどちらも礼儀を欠いていることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、目上の人に対しても使えるのが「不躾とは存じます」、目上の人に対して使えないのが「失礼とは存じますが」と覚えておきましょう。