【滂沱の涙】と【涙腺崩壊】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「滂沱の涙」(読み方:ぼうだのなみだ)と「涙腺崩壊」(読み方:るいせんほうかい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」という言葉は、どちらも止め処なく涙が流れることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」の違い

「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」の意味の違い

「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」の違いを分かりやすく言うと、「滂沱の涙」は小説などで使われている表現、「涙腺崩壊」はインターネットスラングという違いです。

「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」の使い方の違い

一つ目の「滂沱の涙」を使った分かりやすい例としては、「悲しいニュースを受けて彼女は滂沱の涙を流しました」「話題作のラストシーンで滂沱の涙を流しました」「衝撃的な事件に滂沱の涙が止まりませんでした」などがあります。

二つ目の「涙腺崩壊」を使った分かりやすい例としては、「火垂るの墓を視聴して涙腺崩壊してしてしまいました」「ワールドカップ決勝戦のチケットが当選して涙腺崩壊」「大好きな漫画が最終回を迎えたので涙腺崩壊してしまった」などがあります。

「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」の使い分け方

「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」はどちらも止め処なく涙が流れることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「滂沱の涙」は日常生活ではほとんど使われておらず、主に小説などの創作物において使用されている言葉になります。一方、「涙腺崩壊」はインターネットスラングでインターネット上で使用するのが一般的な言葉というのが違いです。

「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」の英語表記の違い

「滂沱の涙」も「涙腺崩壊」も日本語特有の表現なので英語表記はありませんが、近い表現として泣くことを意味する「cry」があります。

「滂沱の涙」の意味

「滂沱の涙」とは

「滂沱の涙」とは、止め処なく涙が流れることを意味しています。

表現方法は「滂沱の涙を流す」「滂沱の涙を禁じ得ない」

「滂沱の涙を流す」「滂沱の涙を禁じ得ない」などが、「滂沱の涙」を使った一般的な言い回しになります。

「滂沱の涙」の使い方

「滂沱の涙」を使った分かりやすい例としては、「とある小説を読んでいたらいつの間にか滂沱の涙を流していました」「彼は無念のあまり滂沱の涙を流し続けていました」「この作品は滂沱の涙を流す要素がたくさんある」などがあります。

「滂沱の涙」は、涙が止め処なく流れ出ることを意味する「滂沱」に、泣くことを意味する「涙」が合わさり、止め処なく涙が流れることの意味で使われている言葉です。

「滂沱」という言葉は日常生活やビジネスシーンにおいてほとんど使われていないので、馴染みがない人が多いでしょう。主に、小説などの創作物において使われることが多い言葉です。

「滂沱の涙を流す」は誤用ではなく正しい表現

よく使われている表現である「滂沱の涙を流す」は誤用だと主張する人もいますが、結論を言ってしまうと誤用ではなく使用しても問題ない日本語になります。

「滂沱」には涙が止め処なく流れ出ることの意味があるため、厳密に言うと重複表現なのですが、定型的な言い回しとして世間に認められているため誤用とは言えません。したがって、「滂沱の涙を流す」は使用して問題ない表現と覚えておきましょう。

「滂沱の涙」の類語

「滂沱の涙」の類語・類義語としては、悲しみのあまり声をあげて泣くことを意味する「慟哭」、泣きながら叫ぶことを意味する「泣き叫ぶ」、激しくとり乱して泣くことを意味する「泣き崩れる」などがあります。

「涙腺崩壊」の意味

「涙腺崩壊」とは

「涙腺崩壊」とは、止め処なく涙が流れることを意味しています。

表現方法は「涙腺崩壊する」「涙腺崩壊した」

「涙腺崩壊する」「涙腺崩壊した」などが、「涙腺崩壊」を使った一般的な言い回しです。

「涙腺崩壊」の使い方

「涙腺崩壊」を使った分かりやすい例としては、「タイタニックの映画を観て涙腺崩壊しました」「フランダースの犬の最終回を視聴して涙腺崩壊」「感動的なアニメを観るとすぐ涙腺崩壊してしまいます」などがあります。

「涙腺崩壊」は涙液を分泌する腺のことを意味する「涙腺」に、崩れてしまうことを意味する「崩壊」が合わさり、止め処なく涙が流れることの意味で使われている言葉です。簡単に言うならば、涙腺が崩壊してしまうほど涙を流している様子を表しています。

「涙腺崩壊」はインターネットスラング

「涙腺崩壊」はインターネット発祥のインターネットスラングです。インターネットスラングとは、インターネット上で使われている俗語のことを意味しています。また、流行語や若者言葉などと同じように、時代ととも意味や使い方にも変化が生じると覚えておきましょう。

「涙腺崩壊」は漫画、アニメ、映画、ドラマなどの、娯楽作品を視聴して、涙が止まらなくなった場合によく使われる表現です。

また、日常生活やビジネスシーンでは使うことがない、インターネット上の言葉と覚えておきましょう。

「涙腺崩壊」の類語

「涙腺崩壊」の類語・類義語としては、大きな声をあげて泣くことを意味する「大泣きする」、大声を上げて泣くことを意味する「号泣」、喚きながら泣くことを意味する「泣き喚く」などがあります。

「滂沱の涙」の例文

1.あまりにも感動的な最終回だったので、滂沱の涙を禁じえない。
2.今月いっぱいで退職することになっているが、部下たちからお礼のメッセージをもらい滂沱の涙を流しました。
3.この小説を読んだら滂沱の涙を流すよと言われ、一冊の本を渡されました。
4.大好きなアーティトの卒業ライブのチケットが当選し、滂沱の涙を流す。
5.とてもショッキングなニュースが流れたので、彼は滂沱の涙を流し続けました。
6.当時元カノが忘れられないと振られた私は、このドラマの最終回が自分の状況とそっくりで滂沱の涙が止まらなかった。
7.長年連れ去ったペットの犬が息を引き取った時、滂沱の涙の意味を初めて知った。
8.彼の思い出話を聞いているうちに、彼女は滂沱の涙を流しました。彼との別れが心に深い傷を残していたのだとわかりました。
9.このドラマは、ひとりの人間の愛おしさに震え上がるほど感動して、滂沱の涙を流すほどの傑作でした。
10.電車の中で、小説を読んでいたらいつの間にか滂沱の涙を流していて、周りの人に変な目で見られてしまった。

この言葉がよく使われる場面としては、止め処なく涙が流れることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「滂沱の涙」は小説などの創作物でよく使われている表現です。

「涙腺崩壊」の例文

1.話題の映画を観に行ったがあまりにも感動的だったので、涙腺崩壊してしまいました。
2.ドラマの最終回で主人公とヒロインがめでたく結ばれて、涙腺崩壊しました。
3.このアニメを観たら涙腺崩壊必須と、友人から勧められました。
4.これから私が涙腺崩壊した作品を紹介していこうと思います。
5.卒業する生徒たちからお礼をのメッセージをもらって、涙腺崩壊してしまいました。
6.いつも怒ってばかりの息子から誕生日にママ大好きと書いた似顔絵をもらって涙腺崩壊してしまった。
7.闇堕ちしたはずの仲間が、最後に主人公を庇って死んでいく胸アツ展開に涙腺崩壊した。
8.昨夜、友人と一緒に見た映画があまりに感動的で、涙腺崩壊してしまいました。物語の展開と演技に心を揺さぶられました。
9.長年待ち望んでいたアイドルグループのコンサートチケットが当選し、喜びのあまり涙腺崩壊しました。
10.その楽曲をカラオケで歌うと歌詞でいつも涙腺崩壊してしまって、最後まで歌えませんでした。

この言葉がよく使われる場面としては、止め処なく涙が流れることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「涙腺崩壊」はインターネットスラングとして使われています。

「滂沱の涙」と「涙腺崩壊」はどちらも止め処なく涙が流れることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、小説などでよく使われているのが「滂沱の涙」、インターネットスラングとして使われているのが「涙腺崩壊」と覚えておきましょう。

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