【どちらにいたしますか】と【どちらになさいますか】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た日本語の「どちらにいたしますか」と「どちらになさいますか」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「どちらにいたしますか」と「どちらになさいますか」という言葉は、間違えやすい日本語なのでご注意下さい。




「どちらにいたしますか」と「どちらになさいますか」の違い

「どちらにいたしますか」は「どちらになさいますか」の間違い

「どちらにいたしますか」と「どちらになさいますか」の違いを分かりやすく言うと、「どちらにいたしますか」とは「どちらになさいますか」の間違った使い方、「どちらになさいますか」とはどちらを選ぶのか相手に聞くことです。

「どちらにいたしますか」は誤字

一般的には「どちらにいたしますか」という言葉は存在しません。読み方が似ていることから、「どちらになさいますか」のことを間違えて「どちらにいたしますか」を使っている人がほとんどです。

「どちらになさいますか」は正しい日本語

正しい言葉である「どちらになさいますか」を使った分かりやすい例としては、「お飲み物は食前と食後どちらになさいますか」「会議の日程はどちらになさいますか」「移動手段はバスと電車どちらになさいますか」「コーヒーと紅茶どちらになさいますか」などがあります。

「どちらになさいますか」という言葉はあっても、「どちらにいたしますか」という言葉は存在しません。同時に「どちらになさいますか」という単語の意味について「どちらを選ぶのか相手に聞くこと」と覚えておきましょう。

「どちらになさいますか」の英語表記

「どちらになさいますか」を英語にすると「which would you like」となり、例えば上記の「コーヒーと紅茶どちらになさいますか」を英語にすると「which would you like coffee or tea」となります。

「どちらにいたしますか」の意味

「どちらにいたしますか」とは

「どちらにいたしますか」とは、「どちらになさいますか」の間違った使われ方です。

「どちらにいたしますか」が間違っている理由

「どちらにいたしますか」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が似ているため、「どちらになさいますか」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。

「どちらにいたしますか」と「どちらになさいますか」を間違ってしまう理由としては、「いたす」と「なさる」はどちらも「する」を敬語表現にした言葉なので、勘違いして覚えてしまっているのが原因です。

ではなぜ、「どちらにいたしますか」が間違った言葉かというと、「いたす」は「する」の謙譲語であるというのが理由になります。謙譲語とは、自分の行動を相手よりも下の立場として表現することにより相手への敬意を示すことを意味しています。

したがって、「いたす」は自分の行動を謙った場合に使う言葉なので、他人に対して「お飲み物はお茶とコーラどちらにいたしますか」としてしまうと、お客様という相手を下げる発言になってしまうので適していません。

一方、「なさる」は「する」の尊敬語で、話し手が聞き手や話題の主のその動作や状態などを高めて待遇することを意味しています。つまり、「なさる」相手を高めることによって敬意を表現する言葉なので、「どちらになさいますか」を相手に対して使って問題ありません。

間違った言葉である「どちらにいたしますか」の「いたす」を使った例文としては、「部長の指示通りにいたします」「日本代表に選ばれるために努力をいたす所存です」「この件については私から話をいたします」などがあります。

「どちらになさいますか」の意味

「どちらになさいますか」とは

「どちらになさいますか」とは、どちらを選ぶのか相手に聞くことを意味しています。

「どちらになさいますか」の漢字表記

「どちらになさいますか」を漢字にすると、「何方に為さいますか」と表記することができますが、あまり一般的ではありません。余程の理由がない限り、ひらがなの「どちらになさいますか」を使うようにしましょう。

「どちらになさいますか」の使い方

「どちらになさいますか」を使った分かりやすい例としては、「ご注文のドリンクはどちらになさいますか」「和食と洋食どちらになさいますか」「ノートパソコンとデスクトップPCどちらになさいますか」「予約のお時間は14時と16時どちらになさいますか」などがあります。

「どちらになさいますか」は複数の中から一つだけを限定しないまま取り立ててさすことを意味する「どちら」に、するの尊敬語の「なさる」、丁寧語の「ます」、疑問形の「か」が合わさり、どちらを選ぶのか相手に聞くことの意味で使われている言葉です。

「どちらになさいますか」は飲食店や小売店などの接客業においてよく使われている言葉になります。また、「なさる」という尊敬語を使用しているので、ビジネスシーンにおいて目上の人に対して使うこともできます。

「どちらになさいますか」の特徴

「どちらになさいますか」は二つのものから一つを選ぶと勘違いしやすいですが、「お飲み物はどちらになさいますか」のように、複数あるものの中から一つを選ぶ場合にも使うことができると覚えておきましょう。

「どちらになさいますか」は基本的に数あるものの中から何か一つを選ぶ場合に使う言葉になります。そのため、複数の物を選んでもらいたい場合には「どちらになさいますか」を使うのはあまり適していません。

「どちらになさいますか」の類語

「どちらになさいますか」の類語・類義語としては、相手が何を行うのか尋ねることを意味する「いかがなさいますか」があります。

「どちらにいたしますか」の例文

1.「どちらにいたしますか」という言葉は存在しないので、おそらく「どちらになさいますか」の言い間違いだろう。
2.「どちらになさいますか」という言葉はどちらを選ぶのか相手に聞くことで、「どちらにいたしますか」という言葉はない。
3.「どちらにいたしますか」という言葉は、今のところ間違いだとされているが、多くの人が使うようになれば馴染んでくるのかもしれない。
4.コーヒーと紅茶がございますがございますがどちらにいたしますかという言葉を使う人はいるが、正しくはコーヒーと紅茶がございますがございますがどちらになさいますかです。
5.ご注文はそばとうどんどちらになさいますかという言葉はあるが、ご注文はそばとうどんどちらにいたしますかという言葉はない。
6.どちらにいたしますかと言われて、それが間違いであることには気づかないばかりか、正しい表現だと思っていることだろう。
7.紅茶とコーヒー、どちらにいたしますか?それをいうならどちらになさいますかだろうと心のなかではつぶやきながらコーヒーを選んだ。
8.どちらにいたしますか?と一生懸命丁寧な言葉を使ってくれるのはありがたいが、正しい表現を教育するものはいないのか?
9.国語の先生からどちらにいたしますかという表現が間違っていることを聞いて、私は一種のショックを覚えました。
10.どちらにいたしますかでもどちらになさいますかでも、丁寧な意味が伝わればなんの問題もないだろうという気持ちだ。

この言葉がよく使われる場面としては、「どちらになさいますか」という言葉を間違えて「どちらにいたしますか」と表現している時などが挙げられます。

「どちらにいたしますか」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「どちらになさいますか」を間違えて使っている可能性が高いです。

「どちらにいたしますか」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「どちらにいたしますか」ではなく、「どちらになさいますか」と表現するのが正しい使い方になります。

「どちらになさいますか」の例文

1.お支払いは現金とクレジットカードがございますが、どちらになさいますか。
2.食後のデザートしてアイスかプリンを提供しているのですが、どちらになさいますか。
3.予定が空いてるのが来週の日曜日と再来週の土曜日なのですが、どちらになさいますか。
4.お客様、温かいお飲み物と冷たいお飲み物どちらになさいますか。
5.会議室の予約が取れるのが来週の月曜日と水曜日なのですが、どちらになさいますか。
6.メイン料理には赤ワインがオススメだと言われた後に、赤か白どちらになさいますかと聞かれたら、答えはもう赤しかないだろう。
7.プレゼン資料のデザインには、シンプルなデザインとカラフルなデザインがございますが、どちらになさいますか。ご希望に合わせてお作りいたしますので、お選びください。
8.ショッピングセンター内には、レストラン街とフードコートがございますが、どちらでお食事をなさいますか。
9.当ホテルのレジャー施設内には、プールとテニスコートがございますが、どちらでお過ごしになりますか。
10.お土産には、和菓子と洋菓子がございますが、どちらになさいますか。地元の伝統的な味わいや新しいスイーツ、お好みに合わせてお選びいただけます。

この言葉がよく使われる場面としては、どちらを選ぶのか相手に聞くことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「どちらになさいますか」は接客業においてよく使われている言葉です。

「どちらにいたしますか」と「どちらになさいますか」どちらを使うか迷った場合は、「どちらにいたしますか」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「どちらになさいますか」を使うようにしましょう。

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