【買い占め】と【買いだめ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「買い占め」(読み方:かいしめ)と「買いだめ」(読み方:かいだめ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「買い占め」と「買いだめ」という言葉は、どちらも大量に購入することを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「買い占め」と「買いだめ」の違い

「買い占め」と「買いだめ」の違いを分かりやすく言うと、「買い占め」は他人が買えないように市場の商品を独占的に買うこと、「買いだめ」は将来のために必要な物をあらかじめ多めに買っておくことという違いです。

一つ目の「買い占め」を使った分かりやすい例としては、「一部の人たちがトイレットペーパーを買い占めた」「転売目的の買い占めが問題になっています」「お米の買い占めが相次いでいます」「マスクの買い占めが続いている」などがあります。

二つ目の「買いだめ」を使った分かりやすい例としては、「災害に備えて水と食料を買いだめしておきました」「来月値上げすると聞いて日用品を買いだめしました」「時間があるうちに必要なものを買いだめしておきましょう」「水を買いだめしておいた」などがあります。

「買い占め」と「買いだめ」はどちらも大量に購入することを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

結論から言ってしまうと、「買い占め」と「買いだめ」は大量に購入する目的が異なっているというのが違いになります。

「買い占め」は他人が買えないように市場の商品を独占的に買うことを目的としており、否定的や批判的なマイナスのイメージで使うのが一般的です。

一方、「買いだめ」は将来のために必要な物をあらかじめ多めに買っておくことを目的としており、個人的な備えや計画的な行動なので、必ずしもマイナスのイメージで行なうものではありません。

つまり、「買い占め」は社会的な影響を伴う否定的行為であるのに対して、「買いだめ」は個人的な備えや計画的な行動であるのが違いです。

「買い占め」を英語にすると「panic buying」「hoarding」となり、例えば上記の「マスクの買い占めが続いている」を英語にすると「Panic buying of masks continues」となります。

一方、「買いだめ」を英語にすると「stock up on」「buy in bulk」「lay in a stock」となり、例えば上記の「水を買いだめしておいた」を英語にすると「I stocked up on water」となります。

「買い占め」の意味

「買い占め」とは、市場にある商品や資源などを他の人が手に入れられないように大量に買い入れることを意味しています。

「買い占める」「買い占めをする」などが、「買い占め」を使った一般的な言い回しになります。

「買い占め」を使った分かりやすい例としては、「生活必需品を買い占める行為が問題となっている」「一部の業者が買い占めに走った」「マスク不足のときに一部の人が大量に買い占めたせいで必要な人が買えませんでした」「買い占めは悪だと思います」などがあります。

「買い占め」は市場にある商品や資源などを他の人が手に入れられないように大量に買い入れることを意味する名詞です。

「買い占め」は基本的に投機や転売などの目的で行われることが多いので、独占的や利己的なニュアンスが強く、マイナスのイメージを伴っています。そのため、社会に悪影響を与える行為とされると覚えておきましょう。

現代の日本においてもマスクなどの生活必需品や、米などの食料の「買い占め」が社会的な問題になっていました。

「買い占め」の類語・類義語としては、自分ひとりだけのものにすることを意味する「独占する」があります。

「買いだめ」の意味

「買いだめ」とは、物資の不足や物価の値上がりを見越してさしあたっての必要以上に品物を買い込んでおくことを意味しています。

「買いだめする」「買いだめしすぎ」などが、「買いだめ」を使った一般的な言い回しになります。

「買いだめ」を使った分かりやすい例としては、「地震に備えて食料を買いだめしました」「セール中にまとめて洗剤を買いだめする」「不時の場合に備えて食糧を買いだめする」「災害に備えて買いだめした方がいいと両親から教わりました」などがあります。

「買いだめ」は物資の不足や物価の値上がりを見越してさしあたっての必要以上に品物を買い込んでおくことを意味する名詞です。

「買いだめ」は備蓄や節約や価格上昇への備えなど、実用的で合理的な行動として認識されているので、基本的に否定的なニュアンスで使う言葉ではありません。むしろ、必要性や計画性に基づく行為なので、肯定的な表現とも言われています。

そのため、「買いだめ」は日常生活おいても使われている言葉と覚えておきましょう。

「買いだめ」の類語・類義語としては、物をたくさん買い入れることを意味する「買い込む」、将来や万一の場合にそなえてたくわえておくことを意味する「備蓄する」などがあります。

「買い占め」の例文

1.災害のニュースが流れると、スーパーで食料品の買い占めが始まりました。
2.転売目的のマスク買い占めが社会問題になったことは、記憶に新しいです。
3.ゲーム機の買い占めを防ぐため、各店舗で購入制限が設けられました。
4.お米の買い占めが続いているため、全国で価格が高騰しています。
5.一部の人が買い占めを行ったため、必要な人に商品が届きませんでした。

この言葉がよく使われる場面としては、市場にある商品や資源などを他の人が手に入れられないように大量に買い入れることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「買い占め」は他者への配慮を欠いたマイナスのイメージで使われている言葉です。

「買いだめ」の例文

1.野菜が安かったので、まとめて買いだめして冷蔵庫に冷凍しました。
2.最近地震が多いので、停電に備えて乾電池を買いだめしておくことにしました。
3.災害時に備えて、水やカップ麺などを買いだめしておきました。
4.再来月から増税が始まるので、日用品を買いだめしておくことにしました。
5.花粉症の季節に備えて、目薬やマスクを買いだめしておきました。

この言葉がよく使われる場面としては、物資の不足や物価の値上がりを見越してさしあたっての必要以上に品物を買い込んでおくことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「買いだめ」は個人の判断による準備的や合理的な行動として使われている言葉です。

「買い占め」と「買いだめ」はどちらも大量に購入することを表します。

どちらの言葉を使うか迷った場合、他人が買えないように市場の商品を独占的に買うことを表現したい時は「買い占め」を、将来のために必要な物をあらかじめ多めに買っておくことを表現したい時は「買いだめ」を使うと覚えておきましょう。

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