似た意味を持つ「可能であれば」(読み方:かのうであれば)と「可能でしたら」(読み方:かのうでしたら)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「可能であれば」と「可能でしたら」という言葉は、どちらもある物事ができる見込みがあるか尋ねることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「可能であれば」と「可能でしたら」の違い
「可能であれば」と「可能でしたら」の意味の違い
「可能であれば」と「可能でしたら」の違いを分かりやすく言うと、「可能であれば」よりも「可能でしたら」の方が丁寧な表現という違いです。
「可能であれば」と「可能でしたら」の使い方の違い
一つ目の「可能であれば」を使った分かりやすい例としては、「可能であればお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか」「可能であれば午後からお時間いただけますか」「可能であればまたご連絡いただけますか」などがあります。
二つ目の「可能でしたら」を使った分かりやすい例としては、「可能でしたらご対応いただけますでしょうか」「可能でしたらご連絡先を教えていただけますか」「もし可能でしたらこれを水曜日までに進めたいと思っています」などがあります。
「可能であれば」と「可能でしたら」の使い分け方
「可能であれば」と「可能でしたら」はどちらもある物事ができる見込みがあるか尋ねることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「可能であれば」よりも「可能でしたら」の方が丁寧な表現という点です。
ただし、「可能であれば」も「可能でしたら」も目上の人に対して使うのは適していません。もし、目上の人に対して使いたいたいのであれば、「差し支えなければ」や「ご都合が悪くなければ」に置き換えるようにしましょう。
「可能であれば」と「可能でしたら」の英語表記の違い
「可能であれば」も「可能でしたら」も英語にすると「if possible」「If it won’t bother you」となり、例えば上記の「もし可能でしたらこれを水曜日までに進めたいと思っています」を英語にすると「If possible, I would like to get this started by wednesday」となります。
「可能であれば」の意味
「可能であれば」とは
「可能であれば」とは、ある物事ができる見込みがあるか尋ねることを意味しています。
表現方法は「もし可能であれば」「可能であればお願いします」
「もし可能であれば」「可能であればお願いします」などが、「可能であれば」を使った一般的な言い回しになります。
「可能であれば」の使い方
「可能であれば」を使った分かりやすい例としては、「もし可能であればこの作業を手伝っていただけますか」「可能であればこちらの内容を教えていただけますか」「もし可能であれば不満点を教えていただけますか」などがあります。
「可能であれば」はある物事ができる見込みがあることを意味する「可能」に、前に述べた事柄を仮定しそれを受けて話を展開することを意味する「であれば」が合わさり、ある物事ができる見込みがあるか尋ねることの意味で使われている言葉です。
「可能であれば」は○○してほしいや、○○できるか尋ねる場合などの相手に何か依頼をする場合に使うのが一般的になります。
「可能であれば」の注意点
「可能であれば」は使う上で注意しなければならないのは、「可能」も「であれば」も敬語表現ではないので、目上の人に対して使うことができないという点です。もし、目上の人に対して使いたいのであれば、「差し支えなければ」「ご都合が悪くなければ」などに置き換えるようにしましょう。
「可能であれば」の類語
「可能であれば」の類語・類義語としては、大丈夫であるか聞くことを意味する「大丈夫であれば」、問題ないか確認することを意味する「問題がなければ」などがあります。
「可能でしたら」の意味
「可能でしたら」とは
「可能でしたら」とは、ある物事ができる見込みがあるか尋ねることを意味しています。
表現方法は「もし可能でしたら」「可能でしたらお願いします」
「もし可能でしたら」「可能でしたらお願いします」などが、「可能でしたら」を使った一般的な言い回しになります。
「可能でしたら」の使い方
「可能でしたら」を使った分かりやすい例としては、「可能でしたらこの後お時間をいただけないでしょうか」「可能でしたら一度会って直接お話ししたいです」「もし可能でしたら引退した理由をお聞きしてもよろしいでしょうか」などがあります。
「可能でしたら」はある物事ができる見込みがあることを意味する「可能」に、前に述べた事柄を仮定しそれを受けて話を展開することを意味する「でしたら」が合わさり、ある物事ができる見込みがあるか尋ねることの意味で使われている言葉です。
「可能でしたら」は○○してほしいや、○○できるか尋ねる場合などの相手に何か依頼をする場合に使うのが一般的になります。
「可能でしたら」は目上の人に使えない
「可能でしたら」の「でしたら」は、「であれば」を丁寧にした表現なのでビジネシーンにおいて目上の人に使えると勘違いしやすいですが、実は使ってはいけない言葉なので注意しましょう。
なぜなら、「可能」という言葉自体を相手の能力を低く見ていることや見下していると認識している人もおり、上から目線の言葉と捉えている人も一定数いるからです。したがって、ビジネスシーンなどで目上の人に対して使うのはあまり適していません。
もし、目上の人に対して使いたいのであれば、「差し支えなければ」「ご都合が悪くなければ」などに置き換えるようにしましょう。
「可能でしたら」の類語
「可能でしたら」の類語・類義語としては、相手にお伺いを立てることを意味する「よろしければ」、都合が悪くないか聞くことを意味する「不都合でなければ」などがあります。
「可能であれば」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある物事ができる見込みがあるか尋ねることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「可能であれば」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「可能でしたら」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、ある物事ができる見込みがあるか尋ねることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「可能でしたら」はビジネスシーンにおいても使うことができる言葉です。
「可能であれば」と「可能でしたら」はどちらもある物事ができる見込みがあるか尋ねることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「可能であれば」よりも「可能でしたら」の方が丁寧な表現と覚えておきましょう。