似た意味を持つ「おき」と「ごと」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「おき」と「ごと」という言葉は、どちらもそれだけの間隔を空けることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「おき」と「ごと」の違い
「おき」と「ごと」の意味の違い
「おき」と「ごと」の違いを分かりやすく言うと、「おき」と「ごと」は小さい単位では同じ意味ですが、大きい単位では違う意味になるという違いです。
「おき」と「ごと」の使い方の違い
一つ目の「おき」を使った分かりやすい例としては、「20秒おきにタイマーが鳴っている」「大学行きのバスは5分おきに出ています」「この薬は6時間おきに飲んでください」などがあります。
二つ目の「ごと」を使った分かりやすい例としては、「ワールドカップは4年ごとに開催されます」「1試合ごとに記録を更新しました」「失敗するごとにどんどん成長していきます」「この薬は3日ごとに服用してください」などがあります。
「おき」と「ごと」の使い分け方
「おき」と「ごと」は似た意味を持つ言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
結論から言うと、「おき」と「ごと」は小さいの単位では同じ意味になりますが、大きい単位では違う意味になるというのが違いです。小さい単位とは、秒、分、時、距離などのことを指しています。一方、大きい単位とは日、週間、月、年のことを指しています。
したがって、「この駅の電車は5分おきにくる」というのを、「この駅の電車は5分ごとにくる」と置き換えて使っても、小さい単位なので何も問題はありません。
しかし、「ワールドカップは4年おきに開催されています」と「ワールドカップは4年ごとに開催されています」は大きい単位なので置き換えることはできません。なぜなら、「ワールドカップは4年おきに開催されています」としてしまうと、5年に1回開催されてるという意味になってしまうからです。
この場合は、「ワールドカップは3年おきに開催されています」とするのが正しい使い方になります。「おき」と「ごと」は単位によって意味が変わるのでとてもややこしいので、誤用しないように気をつけましょう。
「おき」と「ごと」の英語表記の違い
「おき」も「ごと」を英語にすると「every」となり、例えば上記の「この薬は3日ごとに服用してください」を英語にすると「Take this medicine every three days」となります。
「おき」の意味
「おき」とは
「おき」とは、時間、距離、数量などを表す語に付いてそれだけの間隔をおくことを意味しています。
表現方法は「2週間おき」「1年おき」「1時間おき」「1日おき」
「2週間おき」「1年おき」「1時間おき」「1日おき」などが、「おき」を使った一般的な言い回しになります。
「おき」の使い方
「おき」を使った分かりやすい例としては、「冬のオリンピックは3年おきに開催されている」「電車は5分おきに来ます」「身体を鍛えるために2日おきにジムに通っています」「今日は1時間おきに授業がある」などがあります。
その他にも、「飼っている犬に6時間おきにご飯をあげる」「1日おきにゴミを出すようにしています」「アジアカップは3年おきに開催されています」「バスは10分おきに来るので1本くらい逃しても大丈夫だ」などがあります。
「おき」は時間、距離、数量などを表す語に付いてそれだけの間隔をおくことを意味する言葉です。「おき」の特徴は小さい単位と大きな単位で意味が変化することになります。
小さい単位とは秒、分、時、距離のことを指しており、「バスは10分おきに来るので1本くらい逃しても大丈夫だ」「1時間おきにいたずら電話がかかってくる」などは「毎回」というニュアンスで使います。
一方、大きな単位は日、週間、月、年のことを指しており、「日本選手権は1年おきに開催されている」とすると「隔年」というニュアンスで使います。つまり毎回ではなく、2年に1回開催されるという意味になります。
「ごと」の意味
「ごと」とは
「ごと」とは、名詞や動詞の連体形などに付いてその事をするたびにを表わすことを意味しています。
表現方法は「1年ごと」「1時間ごと」「1日ごと」
「1年ごと」「1時間ごと」「1日ごと」などが、「ごと」を使った一般的な言い回しになります。
「ごと」の使い方
「ごと」を使った分かりやすい例としては、「オリンピックは4年ごとに開催されています」「最近は1時間ごとに目が覚めてしまう」「10mごとに花を植えます」「高校行きのバスは10分ごとに出ている」などがあります。
その他にも、「2ヶ月ごとに家賃を払う」「二日ごとにゴミを出すようにしている」「1週間ごとにおじいちゃんのお見舞いへ行く」「学校ごとに様々な規則があります」「この薬は12時間ごとに飲む必要がある」などがあります。
「ごと」は名詞や動詞の連体形などに付いてその事をするたびにを表わす言葉です。主に、秒、分、時、距離、日、週間、月、年などのあとに使います。「ごと」を付け加えることによって、「するたびに」というニュアンスが付くと覚えておきましょう。
「ごと」の漢字表記
「ごと」は漢字にすると「毎」と表記することができます。
「おき」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、時間、距離、数量などを表す語に付いてそれだけの間隔をおくことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「おきに」という言い回しをよく使われています。
「ごと」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、名詞や動詞の連体形などに付いてその事をするたびにを表したい時などが挙げられます。
上記の例文のように、「ごとに」という言い回しをよく使われています。
「おき」と「ごと」はどちらもそれだけの間隔を空けることを表します。また、小さい時間の単位では同じ意味なので置き換えることができますが、大きい時間の単位では違う意味なので置き換えることはできないと覚えておきましょう。