同じ「ごご」という読み方の「午後」と「午后」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「午後」と「午后」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
午後と午后の違い
午後と午后の意味の違い
午後と午后の違いを分かりやすく言うと、午後とは一般的に使用されている、午后とは一般的に使用されていないという違いです。
午後と午后の使い方の違い
一つ目の午後を使った分かりやすい例としては、「明日の午後お伺いいたします」「英語スキルを活かせる午後の仕事を探しています」「午後は宿題のイラストを描きます」「午前の紅茶には砂糖を入れますが、午後の紅茶は無糖にしています」などがあります。
二つ目の午后を使った分かりやすい例としては、「明日の午后に中国語のテキストを買いに行きます」「午后はあくびが沢山出てしまう」「毎日、午后3時におやつを食べます」「午后は英文法の復習をする予定です」などがあります。
午後と午后の使い分け方
午後と午后という言葉は、どちらも「ごご」と読み、「正午から夜の12時までの時間」「正午から日没までの時間」という同じ意味を持つ同音同義語です。そのため、上記の例文にある「午後」と「午后」は互いに置き換えて使うことが出来ます。
二つの言葉の違いは「ご」の漢字表記にあります。「後」と「后」どちらも常用漢字表に記載されている漢字ですが、「后」の「ご」という読み方は常用漢字表にありません。したがって、公用文や新聞などに用いる場合には「午後」と表記することが適切となっています。
ただし、午後と午后は全く同じ意味の言葉であり、どちらの漢字を使っても間違いではありません。使いやすい方の漢字を使ってよいものなので、好みに合わせて使い分けることが可能です。
午後と午后の英語表記の違い
午後も午后も英語にすると「afternoon」「postmeridian」「p.m.」となり、例えば上記の「明日の午後」を英語にすると「tomorrow afternoon」となります。
午後の意味
午後とは
午後とは、正午から夜の12時までの時間を意味しています。
その他にも、「正午から日没までの時間、ひるすぎ」の意味も持っています。
午後の使い方
「午後になると頭痛がひどくなります」「午後の紅茶はノンカフェインにしています」「午後の眠気対策を教えてください」などの文中で使われている午後は、「正午から夜の12時までの時間」の意味で使われています。
一方、「午後のティータイムにケーキを食べます」「午後12時とは正午のことですか」「午後のロードショーは満員御礼でした」などの文中で使われている午後は、「正午から日没までの時間」の意味で使われています。
午後とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。午後の「午」はうまの刻のことで昼の12時を表し、「後」は時間的にあとの方を表す漢字です。
午後は何時から何時までか
午後とは何時から何時までのことを指すかと言うと、正午である昼の12時から真夜中の12時までの時間です。例えば、午後3時は15時のことであり、正午から3時間経った時間を意味します。ちなみに、天気予報では正午から午後3時までを「昼過ぎ」、午後3時ごろから6時ごろを「夕方」と呼んでいます。
午後の対義語
午後の対義語・反対語としては、夜中の零時から正午までの間を意味する「午前」などがあります。
午後の類語
午後の類語・類義語としては、正午を少し過ぎた頃を意味する「昼下がり」、日の出から日の入りまでの間を意味する「昼間」、昼間や日中を意味する「昼中」、午後を意味する「アフタヌーン」などがあります。
午后の意味
午后とは
午后とは、正午から夜の12時までの時間を意味しています。
その他にも、「正午から日没までの時間、ひるすぎ」の意味も持っています。
午后の読み方
午后の読み方は「ごご」です。誤って「ごこう」などと読まないようにしましょう。
午后の使い方
「今日は午后7時までコンビニのバイトです」「午后は家で漢字の書き取りをします」「青少年保護育成条例により午后11時以降は外出できません」などの文中で使われている午后は、「正午から夜の12時までの時間」の意味で使われています。
一方、「今日の午后は中国語のお試しレッスンがあります」「午后のあくびを止めることができません」「午后は紅茶を飲むようにしています」などの文中で使われている午后は、「正午から日没までの時間」の意味で使われています。
午后の「后」は後方や時間的に後ろのことを表し、午后とは、前述した「午後」と全く同じ意味を持つ言葉です。ただし、「后」は常用漢字表にある字ですが、「ご」という読み方は音訓表に示されていません。
午后は一般的に使われていない
そのため、戦前に使用されていた「午后」は、現在、公文書や学校教育で書かれることはありません。一般的にも「午后」と表記されることは珍しくなっています。午后と午後は同じ意味であるため、どちらの漢字を使っても間違いではありませんが、一般的に使われている「午後」を使う方が無難です。
午后の対義語
午后の対義語・反対語としては、夜が明けてから正午までの間を意味する「午前」などがあります。
午后の類語
午后の類語・類義語としては、昼過ぎや昼下がりを意味する「午下」、日のあるうちや半日を意味する「日中」、日の暮れがたを意味する「夕方」、時刻を示す数字のあとに添えて午後を意味する「P.M.」などがあります。
午後の例文
この言葉がよく使われる場面としては、正午から日没までの時間、正午から夜の12時までの時間を表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にある「午後」は、「午后」という言葉に置き換えても問題ありません。
例文5にある「午後一」とは、昼が終わって午後が始まった直後を意味する表現です。
午后の例文
この言葉がよく使われる場面としては、正午から夕方まで、正午から夜の十二時までを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にある「午后」は、「午後」という言葉に置き換えても意味は変わりません。
午後と午后という言葉は、どちらも「正午から夜の12時まで」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、一般的に使われている「午後」を使用すれば間違いないでしょう。