【一括りにする】と【一緒くたにする】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「一括りにする」(読み方:ひとくくりにする)と「一緒くたにする」(読み方:いっしょくたにする)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「一括りにする」と「一緒くたにする」という言葉は、どちらも一つにまとめることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「一括りにする」と「一緒くたにする」の違い

「一括りにする」と「一緒くたにする」の意味の違い

「一括りにする」と「一緒くたにする」の違いを分かりやすく言うと、「一括りにする」の方が「一緒くたにする」とよりも上品な表現はという違いです。

「一括りにする」と「一緒くたにする」の使い方の違い

一つ目の「一括りにする」を使った分かりやすい例としては、「これから運動するので髪を一括りにする」「これらの問題を一括りにすることはできません」「これらを一括りにするといずれ問題が生じるだろう」などがあります。

二つ目の「一緒くたにする」を使った分かりやすい例としては、「何もかも一緒くたにするのは良くないと思います」「野菜やお肉を一緒くたに煮込む」「雑巾とタオルを一緒くたにしてはいけません」などがあります。

「一括りにする」と「一緒くたにする」の使い分け方

「一括りにする」と「一緒くたにする」はどちらも一つにまとめることを意味しており、大きな違いはありません。あえて違いを挙げるならば、「一括りにする」の方が「一緒くたにする」よりも上品な表現という点です。

ではなぜ「一括りにする」の方が上品な表現かというと、「一括りにする」は種類が違うものも全部まとめて束ねるというニュアンスなのに対して、「一緒くたにする」は雑多な物事が秩序なく一つになっているというニュアンスなのが理由になります。

「一括りにする」と「一緒くたにする」の英語表記の違い

「一括りにする」も「一緒くたにする」も英語にすると「mix up」「jumbled up together」「confuse」となり、例えば上記の「何もかも一緒くたにする」を英語にすると「Everything is in confusion」となります。

「一括りにする」の意味

「一括りにする」とは

「一括りにする」とは、一つにまとめてくくることを意味しています。

「一括りにする」の読み方

「一括りにする」の読み方は「ひとくくりにする」です。誤って「いっかつりにする」などと読まないようにしましょう。

表現方法は「一括りにする人」「一括りにするべきではない」

「一括りにする人」「一括りにするべきではない」などが、「一括りにする」を使った一般的な言い回しになります。

「一括りにする」の使い方

「一括りにする」を使った分かりやすい例としては、「これらを一括りにすると解決策を見いだせなくなります」「一括りにするのではなく個別に対応すべきだろう」「何でも一括りにする人のことは好きではありません」などがあります。

「一括りにする」は一つにまとめてくくることを意味する「一括り」に、ある状態になることを意味する「する」が合わさり、一つにまとめてくくることの意味で使われている言葉です。

「一括りにする」は日常会話などではあまり使われず、何かをまとめて表現する場合に使われている言葉になります。

「一括りにする」はマイナスのイメージで使うことが多い

「一括りにする」はプラスとマイナスどちらのイメージでも使うことができますが、「女性を一括りにするのはよくないです」「若者を一括りにするのはやめてください」などのように、どちらかというとマイナスのイメージで使われることの方が多いと覚えておきましょう。

「一括りにする」の類語

「一括りにする」の類語・類義語としては、本来は性質などの違うものを同じものとみなすことを意味する「同一視する」、ばらばらのものを集めて整えることを意味する「まとめあげる」、一つにまとめることを意味する「統一する」などがあります。

「一緒くたにする」の意味

「一緒くたにする」とは

「一緒くたにする」とは、雑多な物事が秩序なく一つになっていることを意味しています。

表現方法は「一緒くたにする人」「一緒くたにするべきではない」

「一緒くたにする人」「一緒くたにするべきではない」などが、「一緒くたにする」を使った一般的な言い回しになります。

「一緒くたにする」の使い方

「一緒くたにする」を使った分かりやすい例としては、「最近の若者はと一緒くたにされると腹が立つ」「何でもかんでも一緒くたにするのは良くないと思います」「女性を一緒くたにする人はモテないと思う」などがあります。

「一緒くたにする」は雑多な物事が秩序なく一つになっていることを意味する言葉です。一見、方言のようにも聞こえますが、方言ではなく辞書に載っている標準語と覚えておきましょう。

「一緒くたにする」の特徴

「一緒くたにする」は人と物どちらに対しても使うことができるというのが特徴です。例えば、20代という年齢層を秩序なく一まとめにする場合は、「20代を一緒くたにする」と表現することができます。

また、お鍋に野菜やお肉を秩序なく入れて一つにする場合は「お肉や野菜を一緒くたにする」と表現することができると覚えておきましょう。

「一緒くたにする」の類語

「一緒くたにする」の類語・類義語としては、いろいろな種類のものを区別なしにひとまとめにして扱うことを意味する「十把一絡げ」、いろいろな物が無秩序に入りまじっていることを意味する「ごちゃまぜ」などがあります。

「一括りにする」の例文

1.一口に女性といっても色んな趣向の人がいるので、女性は可愛いものが好きと一括りにするのは良くないと思います。
2.ネットで他人を攻撃する人は、性別や特徴を一括りにする傾向がある。
3.何でも一括りにする人は、めんどくさがり屋の傾向があります。
4.Z世代はデジタルに強いと言うが、世代で一括りにすると事を見誤ることもあるはずだ。
5.アジアと言っても様々な民族や文化があるので、一括りにするのは良くないと思います。
6.何となくイメージだけで運動部は大変そうだから文化部に入ろうと一括りにするのはもったいない。それぞれの部活の特徴や雰囲気を調べ、実際に体験してみるべきだ。
7.過去の恋愛経験で傷つき、男性を全員浮気ばかりして誠実じゃないと一括りにするのは危険だ。失恋にめげずにいろいろな男性とお付き合いしてみるべきだ。
8.教育現場において、生徒の個性や学習スタイルを無視して全員を一括りにする指導方法は、長期的には効果的ではないと多くの専門家が指摘しています。
9.食品業界では、健康志向の高まりを受けて「オーガニック」や「自然」といったラベルを安易に使用し、多様な商品を一括りにする傾向があります。
10.医療の現場では、患者の症状を安易に一括りにして診断するのではなく、個々の生活習慣や遺伝的背景を考慮に入れた「個別化医療」の重要性が認識されつつあります。

この言葉がよく使われる場面としては、一つにまとめてくくることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「一括りにする」は日常会話ではあまり使われていない言葉です。

「一緒くたにする」の例文

1.季節外れの洋服がワゴンセールで一緒くたに販売されていたので、思わず購入してしまいました。
2.高齢と言っても様々な人がいるので、一緒くたにするのは良くないだろう。
3.東北出身というだけで田舎者と一緒くたにされて、少し寂しい思いをしました。
4.同期入社だからといって、全員を一緒くたにするのは良くないだろう。
5.二郎系ラーメンと言っても店舗によって味が違うので、一緒くたにするのは良くありません。
6.SNSの普及により、様々な意見が飛び交う中で、全てのユーザーを一緒くたにして「若者の意見」と捉えるのは良くないと思う。
7.多国籍企業で働く際は、全ての外国人社員を一緒くたに扱うのではなく、それぞれの文化的背景を理解し尊重することが重要です。
8.さまざまな芸術形式が一緒くたになったイベントでは、現代アート、音楽、演劇が同時に楽しめまるようになっている。
9.市長は異なる地域の特性や住民のニーズを一緒くたにせず、各地域に適した開発計画を立案することで、より持続可能な都市づくりを目指しました。
10.私はまじめに環境保護活動をしているので、そんな上っ面のやつらと一緒くたにされたくないという印象があった。

この言葉がよく使われる場面としては、雑多な物事が秩序なく一つになっていることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「一緒くたにする」は日常会話ではあまり使われていない言葉です。

「一括りにする」と「一緒くたにする」はどちらも一つにまとめることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「一括りにする」の方が「一緒くたにする」よりも上品な表現と覚えておきましょう。

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