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【選任】と【選出】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「選任」(読み方:せんにん)と「選出」(読み方:せんしゅつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「選任」と「選出」という言葉は、どちらも「選ぶこと」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




選任と選出の違い

選任と選出の意味の違い

選任と選出の違いを分かりやすく言うと、選任とは人を選んで任務に就かせることを表し、選出とは人や物を選び出すことを表すという違いです。

選任と選出の使い方の違い

一つ目の選任を使った分かりやすい例としては、「特別代理人の選任が必要になります」「経営トップの選任に対する賛成率を調べる」「父は大学病院長に選任されました」「産業医の選任を義務づけています」などがあります。

二つ目の選出を使った分かりやすい例としては、「学級委員長は投票で選出することになった」「5年連続で5つ星の宿に選出されたホテルです」「当社のビジネスモデルが最優秀賞に選出されました」などがあります。

選任と選出の使い分け方

選任と選出という言葉は、どちらも複数の人々の中から目的にかなう人を選ぶことを表しますが、意味や使い方には違いがあります。

選任とは、ある人を選んでその職に任ずることを意味します。「選任する」「選任される」のような言い回しで、人に対して使用される言葉であり、選任された人は特定の仕事に就くことになります。

選出とは、複数の中から目的や基準に合うものを選び出すことを意味します。「学級委員長を選出する」のように人に対して使用されることが多い言葉ですが、「5つ星の宿に選出されたホテル」のように物に対して用いることもあります。

つまり、選任とは選んで任せることを意味し、人に対して用いる言葉です。選出とは選び出すことを意味し、人だけでなく物にも使用できる言葉です。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

選任と選出の英語表記の違い

選任を英語にすると「assignment」「appointment」「nomination」となり、例えば上記の「代理人の選任」を英語にすると「appointing an agent」となります。

一方、選出を英語にすると「election」「choice」「selection」となり、例えば上記の「投票で選出する」を英語にすると「elect by vote」となります。

選任の意味

選任とは

選任とは、複数人中から選んで、その任務に就かせることを意味しています。

選任の読み方

選任の読み方は「せんにん」です。同じ読み方をする熟語に「専任」や「先任」がありますが、意味が異なるので書き間違いに注意しましょう。

表現方法は「選任する」「選任される」

「選任する」「選任される」などが、選任を使った一般的な言い回しです。

選任の使い方

選任を使った分かりやすい例としては、「株主総会において取締役が選任されました」「適当と認める者を代理人に選任する」「取締役の選任について付議することになりました」「副学長は、学長の選任に基づき理事長が任命する」などがあります。

その他にも、「選任製造販売業者として製品の申請を行う」「会計監査人の選任理由を明らかにする」「防火管理者選任届出書を消防署長へ提出する」「監査役候補者の選任に関するお知らせを公開しました」などがあります。

選任の「選」は訓読みで「えらぶ」と読み、多くの中から目的や基準にかなうものを取り出すこと、「任」は訓読みで「まかせる」と読み、ある役目に当てることを表す漢字です。選任とは、不特定多数の中から選んで任務に就かせることを意味します。

「選任製造販売業者」の意味

選任を用いた日本語には「選任製造販売業者」があります。選任製造販売業者とは、日本の薬事法に定める「医療機器製造販売業許可」の所有者であり、外国製造業者から承認を受けた医療機器の日本国内における製造販売元として選定された業者を意味します。

選任の対義語

選任の対義語・反対語としては、任務を解くことや職務をやめさせることを意味する「解任」などがあります。

選任の類語

選任の類語・類義語としては、多くの人の中から特に選び出してある役目につけることを意味する「抜擢」、ある官職や役目に就くよう命じることを意味する「任命」、人をそれまでより高い地位に引き上げて用いることを意味する「登用」などがあります。

選出の意味

選出とは

選出とは、代表者などを選び出すことを意味しています。

表現方法は「選出される」「選出する」「選出されました」

「選出される」「選出する」「選出されました」「役員選出」「選出しました」などが、選出を使った一般的な言い回しです。

選出の使い方

選出を使った分かりやすい例としては、「ファイナリストに選出されました」「候補者の選出と役員の選定に関する手続きを定める」「都内選出の衆議院議員が収支報告書を訂正しました」「候補者に選出して頂き誠にありがとうございます」などがあります。

その他にも、「役員を総会の議決によって選出する」「非常任理事国は選挙により選出される」「本校の生徒が選出されました」「英語スピーチコンテストの学校代表者を選出する」「オーディションによって選出されました」などがあります。

選出とは、文字通り「選び出すこと」を意味し、目的にそった人やチームなどを手続きを経て選び出すことを表す言葉です。選出の「選」は多くの中からよりわけること、「出」は隠れているものを表に表すことです。

「首相選出」の意味

選出を用いた日本語には「首相選出」があります。首相選出とは、首相の選出を国会議員の選挙で行うことを意味します。首相は下院議員から選ばれるのが一般的で、首相選出にあたっては下院優越の原則に従って下院の意思が優先されます。慣例的に「首班指名」とも言います。

選出の対義語

選出の対義語・反対語としては、選ばれないことを意味する「落選」などがあります。

選出の類語

選出の類語・類義語としては、多数の中から基準・目的に合ったものを選び抜くことを意味する「選抜」、くじを引くことを意味する「抽選」、多くの中から特に選び出されることを意味する「白羽の矢が立つ」などがあります。

選任の例文

1.成年後見人として弁護士を選任することには、メリットだけでなくデメリットもあります。
2.取締役や監査役は、株主総会の普通決議によって選任されるものです。
3.弁護人選任権は、被疑者や被告人だけでなく、その家族にも認められています。
4.弁護人選任届の提出先は、手続の進行によって異なるので注意してください。
5.今年度の整備管理者選任前研修の実施要領については、運輸局のホームページをご覧ください。

この言葉がよく使われる場面としては、選んでその任務につかせることを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「弁護人選任権」とは、被疑者や被告人が弁護士をつける権利を持っていることを意味します。

選出の例文

1.この度、当大学の名誉教授が2024年度の文化功労者に選出されました。
2.マンション管理組合の役員選出とは、どのように行うものなのでしょうか。
3.役員選出規程によって、監事は2名選出することとなっております。
4.英語弁論大会に出場する生徒は、校内選考会を行って適正に評価し選出することになりました。
5.公職者の選出方法や選出母体のあり方を、改めて議論すべきだと思いませんか。

この言葉がよく使われる場面としては、投票や話合いあるいは指名などで選び出すことを表現したい時などが挙げられます。

例文5にある「選出母体」とは、候補者を支援する団体の元になった組織を意味します。

選任と選出という言葉は、どちらも「選ぶこと」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、人を選んで任務につかせることを表現したい時は「選任」を、人や物を選び出すことを表現したい時は「選出」を使うようにしましょう。

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