【結論】と【結果】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「結論」(読み方:けつろん)と「結果」(読み方:けっか)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「結論」と「結果」という言葉は、どちらも「物事の結末」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




結論と結果の違い

結論と結果の意味の違い

結論と結果の違いを分かりやすく言うと、結論とは考えたり論じたりした結末を表し、結果とは原因や行為から生じた結末を表すという違いです。

結論と結果の使い方の違い

一つ目の結論を使った分かりやすい例としては、「早急に結論を出さなければならない」「日本語は最後に結論づけることが多い」「上手に結論から話すコツを教えてください」「いくつかの命題から結論を導き出す」などがあります。

二つ目の結果を使った分かりやすい例としては、「検査の結果は二週間後に出ます」「何も知らないくせに結果論で語るなよ」「結果的には受験に失敗して良かったです」「好きでしたことが結果として英語力になってます」などがあります。

結論と結果の使い分け方

結論と結果という言葉は、どちらも最終的な締めくくりや最後に到達した結末を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

結論とは、「結論を出す」「結論付ける」のような使い方で、考えたり論じたりして最後に決定した判断、議論でまとまった最終的な結末を意味します。また、「命題から結論を導き出す」のような使い方で、論理学において、前提から導かれる判断を意味する言葉です。

結果とは、ある原因や行為から生じた結末を意味します。「結果論」とは、原因や経過を考えず、ただ物事の結果だけをみて行う議論を意味します。結果のよしあしだけ重視した議論であり、物事の過程を軽視している様子を表します。

つまり、結論とは論じたり考えたりしたすえの結末であり、結果とは原因や行為から生じた結末を意味します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

結論と結果の英語表記の違い

結論を英語にすると「conclusion」「illation」「upshot」となり、例えば上記の「結論を出す」を英語にすると「draw a conclusion」となります。

一方、結果を英語にすると「result」「consequence」「outcome」となり、例えば上記の「検査の結果」を英語にすると「results of the inspection」となります。

結論の意味

結論とは

結論とは、考えたり論じたりして最終的な判断をまとめることを意味しています。

その他にも、「論理学で、推論において前提から導き出された判断」の意味も持っています。

結論の使い方

「小論文の結論の書き方が苦手です」「結論から言うと英語は慣れです」「結論として英語の塾に通うことにしました」などの文中で使われている結論は、「論じたりして最終的な判断をまとめること」の意味で使われています。

一方、「前提は正しいが結論が誤っている」「前提から出発して必ずそうなる結論を引き出す」「前提と結論が論理的につながっている」などの文中で使われている結論は、「論理学で、前提から導き出された判断」の意味で使われています。

結論とは、上記の例文にあるように二つの意味を持ちますが、一般的には「考えたり論じたりして最終的な判断をまとめること」の意味で用いられています。結論の「結」は訓読みで「むすぶ」と読み、しめくくることや終わりになることを表し、「論」は筋を通した意見や見解を表す漢字です。

「結論付ける」の意味

結論を用いた言い回しには「結論付ける」(読み方:けつろんづける)があります。「結論付ける」とは、結論として決定することを意味し、考えや議論などの末に最終的な判断を出すことを表します。「結論を出す」「結論に達する」などと言い換えることができます。

結論の対義語

結論の対義語・反対語としては、本論への導入部分として最初に述べられる論説を意味する「序論」、ある物事が成り立つための前置きとなる条件を意味する「前提」などがあります。

結論の類語

結論の類語・類義語としては、最終的にある結論や結果に落ち着くことを意味する「帰結」、きまりがついて終わりになることを意味する「決着」、ある事柄について最終的に決定された考えや態度を意味する「断案」、論理学でAならばBなりという形の命題でのBを意味する「終結」などがあります。

結果の意味

結果とは

結果とは、ある原因や行為から生じた結末や状態、また、そのような状態が生じることを意味しています。

その他にも、「優れた成果、優れた業績や記録」「副詞的に用いて、ある事態の生じるもととなる結末状態」「植物が実を結ぶこと、結実」の意味も持っています。

結果の使い方

「英語のテスト結果は最悪でした」「ファン投票の結果発表は明日です」の文中で使われている結果は「原因や行為から生じた結末や状態」の意味で、「結果を出し続けるために努力する」「いろいろあったけど結果オーライだね」の文中で使われている結果は「優れた成果」の意味で使われています。

一方、「猛練習をした結果、レギュラー入りすることができた」の文中で使われている結果は「副詞的に用いて、事態の生じるもととなる結末状態」の意味で、「今年は桃の結果が良好だ」「りんごの結果状況を調査する」の文中で使われている結果は「植物が実を結ぶこと」の意味で使われています。

結果の読み方は「けっか」の他に「かくなわ」「かくのあわ」とも読みますが、「かくなわ」「かくのあわ」と読むと昔の菓子名になるので気を付けてください。

結果とは、上記の例文にあるように複数の意味を持ち、それぞれの意味で用いられているため、文脈により意味を捉える必要があります。結果の「結」は終わりや最後の締めくくりを表し、「果」は原因があって生じるものを表します。

「結果オーライ」の意味

結果を用いた日本語には「結果オーライ」があります。「結果オーライ」とは、よい結果が出たのだから、それで十分だということ意味する口語的表現です。似た意味の言葉には「結果がよければ全て良し」があります。

結果の対義語

結果の対義語・反対語としては、ある物事や状態を引き起こすもとになることを意味する「原因」などがあります。

結果の類語

結果の類語・類義語としては、最後の締めくくりや最後に到達した結果を意味する「結末」、物事が最終的に落ち着くことを意味する「帰趨」、ある物事の結果として得られるものを意味する「産物」、物事の終わりや末を意味する「果て」などがあります。

結論の例文と使い方

1.少子化は経済成長率の低下に繋がると結論付けるのは、現段階では早過ぎると思います。
2.レポートにおける結論の書き方について、ゼミの先輩からアドバイスをもらいました。
3.今回の測定値のみで結論を出すとは、いささか早計ではありませんか。
4.英語のプレゼンでは、単刀直入に結論から話すようにしてください。
5.フランシスベーコンが提唱した帰納法とは、複数の事実から結論を導き出すという推論法です。

この言葉がよく使われる場面としては、論じつめた結果、最後に決定した判断、推論の結果として導き出された判断を表現したい時などが挙げられます。

例文1から例文4にある「結論」は、論じつめた結果や最後に決定した判断の意味で用いられています。例文5の「結論」は、論理学で推論の結果として導き出された判断の意味で使用されています。

結果の例文と使い方

1.漢字のテスト勉強を頑張ったのに、よい結果を出せなかったので悔しいです。
2.一人ひとり効果的な学習方法は違うので、誰でも結果が出る勉強法なんてものはありません。
3.朝の時間の使い方を変えた結果、仕事もプライベートも充実するようになりました。
4.今回の教育に関するアンケート結果をみると、親子ともに英語の重要性を十分に感じているようです。
5.リン酸は、作物の開花や結果を良くしたり、根の伸長や花芽のつきをよくする働きがあります。

この言葉がよく使われる場面としては、ある状態や段階に帰着すること、優れた記録や業績、ある原因や行為などから達した結末の状態、草木が実を結ぶことを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「結果が出る」とは、物事の結果が明らかになることを意味します。特に良い成績を残すことを指す場合が多い表現です。

結論と結果という言葉は、どちらも「物事の結末」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、考えたり論じたすえの結末を表現したい時は「結論」を、原因や行為から生じた結末を表現したい時は「結果」を使うようにしましょう。

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