【ストレス】と【フラストレーション】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ストレス」と「フラストレーション」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ストレス」と「フラストレーション」という言葉は、「心身に影響を与える状態」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




ストレスとフラストレーションの違い

ストレスとフラストレーションの意味の違い

ストレスとフラストレーションの違いを分かりやすく言うと、ストレスは外的要因で発生する影響を表現する時に使い、フラストレーションは内的要因で発生する影響を表現する時に使うという違いです。

ストレスとフラストレーションの使い方の違い

一つ目のストレスを使った分かりやすい例としては、「親の怒声を聞いているとストレスが溜まる」「ストレス発散にいい方法はないだろうか」「ストレスで言葉が出てこないことはよくあることなのだろうか」などがあります。

二つ目のフラストレーションを使った分かりやすい例としては、「フラストレーションを引き起こすまで我慢していたつもりはない」「フラストレーションが溜まっている感覚はなかった」「フラストレーションの解消にまず必要なことを考える」などがあります。

ストレスとフラストレーションの使い分け方

ストレスとフラストレーションはどちらも、精神や身体に影響を与える状態を指す言葉ですが、指し示すものが若干異なります。

ストレスは、外部からの負担や刺激を受けて引き起こされた精神的緊張や身体的防衛反応を指す言葉で、それらの原因となるものを指す場合にも使われています。また、発音などの強さのアクセントを表す言葉としても使われています。

一方のフラストレーションは、欲求が内的かつ外的要因によって満たされない状態を指す言葉です。また、その欲求不満によって緊張が高まった状態を表す言葉として使われることもあります。

つまり、ストレスは外的要因で発生する影響やその刺激を指し、フラストレーションは内的要因で発生する影響を指すという違いがあります。

フラストレーションは内的要因だけでなく、外的要因によって心身に影響を与えるものを含む場合もありますが、対象の欲求に関する影響に限定される点が異なり、「ストレスを受けてフラストレーションを引き起こす」といった表現をすることもあります。

ストレスとフラストレーションの英語表記の違い

ストレスを英語にすると「stress」となり、例えば上記の「ストレスが溜まる」を英語にすると「build up stress」となります。

一方、フラストレーションを英語にすると「frustration」となり、例えば上記の「フラストレーションを引き起こす」を英語にすると「cause frustration」となります。

ストレスの意味

ストレスとは

ストレスとは、心身に生じるひずみやゆがみを意味しています。

その他にも、話しをする上での言葉の勢いを意味する言葉として使われています。

ストレスの使い方

「ストレスまみれの状態はいつになったらよくなるだろうか」「ストレスを感じると胃が痛くなる」「睡眠不足は大きなストレスにつながるだろう」などの文中で使われているストレスは、「外的要因で引き起こされる精神的緊張」の意味で使われています。

一方、「フランス語にストレスを必要とする語はあるのだろうか」「ドイツ語はストレスが多いイメージだ」「日本語にはストレスの発音によって意味が変わる言葉がある」などの文中で使われているストレスは、「語勢」の意味で使われています。

ストレスは英語で「stress」と表記され、「圧力」「圧迫感」「強制」といった意味を持ちます。心身に対する圧力や刺激は「ストレス刺激」「ストレッサー」とも呼ばれており、それらによって引き起こされる心身への影響は「ストレス反応」と呼ばれています。

ストレスの特徴

刺激などを受けて生じた状態に対してストレスという言葉が用いられていましたが、今日ではストレス刺激とストレス反応を総じて「ストレス」と表現する場合もあります。

また、上記例文のように、フランス語、ドイツ語、日本語など言語に関する話題では、話しをする時の言葉の勢いや、発音上強く表すことを表す言葉として使われることもあります。

ストレスの対義語

ストレスの対義語・反対語としては、ゆったりした気分になることを意味する「リラックス」、困難を乗り越えて回復する力を意味する「レジリエンス」があります。

ストレスの類語

ストレスの類語・類義語としては、あれこれ心配して心を使うことを意味する「心労」、心配して深く思い苦しむことを意味する「心痛」、物事を成し遂げようと色々と苦労することを意味する「苦心」、ものの言いぶりを意味する「語気」などがあります。

フラストレーションの意味

フラストレーションとは

フラストレーションとは、欲求が何らかの障がいによって満たされない状態を意味しています。

その他にも、欲求が満たされないことで生じる不快感や不満を表す言葉として使われています。

フラストレーションの使い方

フラストレーションを使った分かりやすい例としては、「フラストレーションが溜まるばかりだ」「フラストレーションの発散方法がいまいちわからない」「フラストレーションを解消するためにジョギングに出掛けたい」などがあります。

その他にも、「上司はフラストレーション耐性が高く、臨機応変に問題を対処する」「チーム全体のフラストレーションが溜まると攻撃的なプレーになりがちだ」「仕事におけるフラストレーションで乱されてはいけない」などがあります。

フラストレーションは英語で「frustration」と表記され、「挫折」「失望」「欲求不満」といった意味を持つ言葉です。日本語でも同じように使われており、「フラストレイション」と表記されることもあります。

表現方法は「フラストレーションが溜まる」「フラストレーションの発散」

特に欲求不満を指す言葉として使われており、上記例文の「フラストレーションが溜まる」「フラストレーションの発散」「フラストレーション解消」といった使い方をし、「不快感や不満が溜まる」と言い換えて表現することもできます。

また、上記例文の「フラストレーション耐性」とは、どんな場面でも動揺せずに対処できる能力を指す言葉で、この耐性が高い人ほど想定外の出来事に冷静に忍耐強く対処することができるとされています。

フラストレーションの対義語

フラストレーションの対義語・反対語としては、十分満ち足りており不足の無い状態を意味する「円満具足」、抑圧されている状態から解放されることを意味する「カタルシス」があります。

フラストレーションの類語

フラストレーションの類語・類義語としては、二つの相反する事柄の板挟みになることを意味する「ジレンマ」、思い通りにならずにイライラする様子を意味する「歯がゆい」、不平不満や怒りなどの感情が心に積もっていることを意味する「鬱積」などがあります。

ストレスの例文

1.ストレス発散のために友人と街に出掛け、ショッピングやカラオケを楽しんだ。
2.最近ストレスを感じているからか眠ろうとしても眠れず、さらなるストレスとなっている。
3.ストレスが溜まった場合はどう対処しているのか友人に聞くが、自分にあったものが未だに睡眠しか見つからない。
4.ストレスをしっかり理解しておかなければ、意味の異なる別の言葉として認識されてしまうかもしれない。
5.言葉の中にはストレスを置かない単語も存在するが、母国語を話す時にそんなことを気にしたことはない。

この言葉がよく使われる場面としては、心身に生じるひずみやゆがみを意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、話しをする上での言葉の勢いを意味する言葉としても使われています。

フラストレーションの例文

1.フラストレーションの解消に友人に付き合ってもらうことになった。
2.同僚に言われてフラストレーションが溜まると自分は貧乏ゆすりをしてしまうくせがあることに気が付いた。
3.フラストレーション耐性が低い自分は緊急事態が発生すると冷静になれずに慌ててしまう。
4.ダイエットはフラストレーションが溜まりに溜まってしまうものだと思っている。
5.外出自粛期間はフラストレーションが溜まって仕方がなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、欲求が何らかの障がいによって満たされない状態を意味する時などが挙げられます。

どの例文のフラストレーションも、「欲求不満」という言葉に置き換えて使うことができます。

ストレスとフラストレーションは、どちらも「心身に影響を与える状態」を表します。

どちらを使うか迷った場合は、外的要因で発生する影響を表す場合は「ストレス」を、内的要因で発生する影響を表す場合は「フラストレーション」を使うと覚えておけば間違いありません。

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