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【仔細】と【委細】と【詳細】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「仔細」(読み方:しさい)と「委細」(読み方:いさい)と「詳細」(読み方:しょうさい)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「仔細」と「委細」と「詳細」という言葉は、詳しい事情という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




仔細と委細と詳細の違い

仔細と委細と詳細の意味の違い

仔細と委細と詳細の違いを分かりやすく言うと、仔細は細かで詳しい事情を表現する時に使い、委細は全体像が分かる程度の詳しい事情を表現する時に使い、詳細は詳しい状態を表現する時に使うという違いです。

仔細と委細と詳細の使い方の違い

仔細という言葉は、「母に仔細を話す必要がある」「彼は仔細らしく泣きそうな顔をしている」などの使い方で、詳しい事情や特別な理由を意味します。

委細という言葉は、「委細承知しました」「委細はメモに書いておこう」などの使い方で、詳しい事情を意味します。

詳細という言葉は、「その製品の詳細は調べなければわからない」「テレビで見たニュースの詳細がわからずに番組が終わってしまった」などの使い方で、細部まで詳しいことやその様子を意味します。

仔細と委細と詳細の使い分け方

仔細と委細はどちらも詳しい事情を意味する言葉ではありますが、委細がいつどこでのような5W1Hを把握できる程度の詳しさを意味する言葉であるのに対し、仔細はその時の細かな言動までも含む言葉です。

そのため、仔細と委細をより詳しい順に並べると、仔細>委細となります。

一方、詳細という言葉も詳しいことを意味する言葉ではありますが、仔細とは特別な理由といった意味が詳細には含まれていない点が、委細とは形容詞的な使い方を詳細はすることができる点がそれぞれ異なります。

例えば、前者で言うと特別な問題はないということを意味する「仔細ない」という言葉を「詳細ない」というように置き換えて使うことはできず、後者で言うと「詳細なメモ」という表現を「委細なメモ」という表現に変えることはできません。

これらが仔細、委細、詳細の明確な違いです。

仔細の意味

仔細とは

仔細とは、詳しい事情を意味しています。その他にも、特別の理由なども意味します。

仔細は常用外漢字で子細は常用漢字

仔細の仔という漢字は常用漢字表にはありません。そのため、基本的には「子細」が使われます。どちらも「しさい」という読み方に変わりはありません。

仔細を使った言葉として、「仔細顔」「仔細者」があります。

「仔細顔」の意味

一つ目の「仔細顔」とは、わけありげな顔つきや、もったいぶった顔つきを意味する言葉です。

「仔細者」の意味

二つ目の「仔細者」(読み方:しさいもの)とは、わけありげな人や、一癖ありそうな人を意味する言葉です。

表現方法は「仔細ない」「仔細ありません」「仔細にわたって」

仔細を使った表現として「仔細ない」「仔細ありません」「仔細にわたって」「仔細に眺める」「仔細らしく」などがあります。

「仔細にわたって」「仔細に眺める」の仔細は詳しいことと言い換えることができますが、「仔細らしい」とは、事情があるように感じられることを意味する表現です。

仔細の対義語

仔細の対義語・反対語としては、大切なところを意味する「大要」、およその筋道を意味する「粗筋」があります。

仔細の類語

仔細の類語・類義語としては、細部まで注意が行き届いていることを意味する「精細」、物事がある状態に至るまでの理由などを意味する「事情」、物事の背後にある事情を意味する「背景」、事の最初から最後までの事情を意味する「顛末」などがあります。

委細の意味

委細とは

委細とは、細かく詳しいことを意味しています。その他にも詳しい事情も意味します。

「委細構わず」の意味

委細を使った言葉として、「委細構わず」があります。これは、事情があろうとも、遠慮なくといった意味を持つ慣用表現です。

表現方法は「委細承知いたしました」「委細面談」

他、委細を使った表現として、「委細承知いたしました」「委細面談」などがあります。どちらもビジネス上で使うことのできる表現で、後者の「委細面談」は、詳しいことは面接で話すということを意味する言葉です。

委細の対義語

委細の対義語・反対語としては、おおよその内容を意味する「概略」、大体の内容を意味する「大略」があります。

委細の類語

委細の類語・類義語としては、細かい部分を意味する「細部」、詳しく細かなことを意味する「委曲」、極めて細かいところまで行き届いていることを意味する「細密」、細かいところまで注意が行き届き不足がないことを意味する「緻密」などがあります。

詳細の意味

詳細とは

詳細とは、細部に至るまで詳しいことを意味しています。

「詳細設計」の意味

詳細を使った言葉として、「詳細設計」があります。これは、システム開発の上で必要な行程の一つで、システムの全体像を設計する行程の基本設計を元にして具体化させていく行程です。それぞれの機能がどう動けば良いのかをそこで設計していきます。

表現方法は「詳細に書く」「詳細な説明」「詳細に説明」

また、詳細を使った表現として、「詳細に書く」「詳細な説明」「詳細に説明」「詳細検索」「詳細お待ちしております」「詳細さに欠ける」「詳細は以下の通りです」などがあります。

ビジネス間から日常会話まで様々な場面で使うことができますが、やや硬い表現です。

詳細の対義語

詳細の対義語・反対語としては、手短で簡単なことを意味する「簡略」、全体の要点を取りまとめたものを意味する「概要」、内容のあらましを意味する「要旨」があります。

詳細の類語

詳細の類語・類義語としては、詳しく細かいことを意味する「詳密」、細かい点まではっきりとして詳しいことを意味する「明細」、すみずみまで注意が行き届いていることを意味する「綿密」、心を込めて丁寧に行うことを意味する「丹念」などがあります。

仔細の例文

1.仔細に観察をしてみることで見えてくるものもあるだろう。
2.彼に一緒に出掛けないかと声を掛けられたが断っても仔細ないだろう。
3.兄弟二人の喧嘩はいつものことで、仔細に及ばないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、詳しい事情や特別な理由を意味する時などが挙げられます。

例文2の「仔細ない」とは、差し支えない、これといった問題はないといったことを表す言葉です。

例文3の「仔細に及ばない」とは、とやかく言えるものではないという意味の言葉です。

委細の例文

1.次回のプロジェクトに関して、委細承知いたしました。
2.委細構わずに実行しても構わないと上司に言ってもらえた。
3.街を歩いていても委細面談と書かれている求人募集はほとんどなく、時給や時間帯など必要なことは大体書かれている。

この言葉がよく使われる場面としては、詳しい事情を意味する時などが挙げられます。

例文3の「委細面談」とは、細かいことは面談で話すことを意味する表現です。

詳細の例文

1.イベントの詳細を忘れないうちに話しておこうと思う。
2.詳細を詰めることはまだできていないものの、大きな骨組みは作ることができた。
3.詳細な書類を見て気が遠くなりそうな気分だったが話を聞くと非常に面白いと感じた。

この言葉がよく使われる場面としては、詳しいことを意味する時などが挙げられます。

例文2の「詳細を詰める」とは、十分に検討して細かな点を決めていくことを意味する表現です。

仔細と委細と詳細どれを使うか迷った場合は、細かで詳しい事情を表す場合は「仔細」を、全体像が分かる程度の詳しい事情を表す場合は「委細」を、詳しい状態を表す場合は「詳細」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
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