同じ「はかりしれない」という読み方の「測り知れない」と「計り知れない」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「測り知れない」と「計り知れない」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
「測り知れない」と「計り知れない」の違い
「測り知れない」は「計り知れない」の間違い
「測り知れない」と「計り知れない」の違いを分かりやすく言うと、「測り知れない」とは「計り知れない」の間違った使い方、「計り知れない」とは想像できないほどであることです。
「測り知れない」は誤字
一般的には「測り知れない」という言葉は存在しません。漢字の成り立ちや読み方が同じなことから、「計り知れない」のことを間違えて「測り知れない」を使っている人がほとんどです。
「計り知れない」は正しい日本語
正しい言葉である「計り知れない」を使った分かりやすい例としては、「彼の影響力は計り知れないです」「彼女には計り知れない恩があります」「残された遺族の怒りや悲しみ計り知れない」「彼女の化学界への貢献は計り知れないものがある」などがあります。
「計り知れない」という言葉はあっても、「測り知れない」という言葉は存在しません。同時に「計り知れない」という単語の意味について「想像できないほどであること」と覚えておきましょう。
「計り知れない」の英語表記
「計り知れない」を英語にすると「immeasurable」となり、例えば上記の「彼女の化学界への貢献は計り知れないものがある」を英語にすると「She contributed immensely to the development of chemistry」となります。
「測り知れない」の意味
「測り知れない」とは
「測り知れない」とは、「計り知れない」の間違った使われ方です。
「測り知れない」が間違っている理由
「測り知れない」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が同じなため、「計り知れない」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。
「測り知れない」と「計り知れない」を間違ってしまう理由としては、「測り」と「計り」の読み方が同じなのが原因です。ただし、「測り知れない」は間違った表現なので使わないように注意しましょう。
ではなぜ「測り知れない」が間違った言葉かというと、辞書に載っていない表現だからです。「測り」と「計り」は意味が似ている言葉ですが、「計り知れない」の方は辞書に載っている表現であり、広く一般的に使われています。
したがって、基本的には「計り知れない」の方を使うようにしましょう。
「測り」の使い方
間違った言葉である「測り知れない」の「測り」を使った別の言葉としては、「体調が良くないので血圧を測りました」「彼の心底を測りかねる」「距離を測り終わったので今日の仕事は終わりです」などがあります。
「計り知れない」の意味
「計り知れない」とは
「計り知れない」とは、想像できないほどであることを意味しています。
表現方法は「計り知れない苦労」「計り知れない悲しみ」
「計り知れない苦労」「計り知れない悲しみ」などが、「計り知れない」を使った一般的な言い回しになります。
「計り知れない」の使い方
「計り知れない」を使った分かりやすい例としては、「計り知れないほどの深さがあります」「本件の損失の程度は計り知れないです」「感動が人に与える力は計り知れないと思います」「ご両親の悲しみは計り知れないでしょう」などがあります。
「計り知れない」は推しはかって見当をつけることを意味する「計り」に、不確実だがそうである可能性があることを意味する「知れない」が合わさり、想像できないほどであることの意味で使われている連語です。
連語とは二つ以上の単語が連結して、一つの単語と似たような働きをもつもののことを意味しています。
「計り知れない」の特徴
「計り知れない」は日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面において使うことができる言葉です。どういう場面で使うかと簡単に言うならば、どれくらいになるか予想することができない場面で使います。
また、人の気持ちだけではなく、事象などの様々な範囲で使うことができると覚えておきましょう。
「計り知れない」の類語
「計り知れない」の類語・類義語としては、限りがないことを意味する「果てしない」、この上なく甚だしいことを意味する「極まりない」、数量や程度に限度がないことを意味する「無限」などがあります。
「測り知れない」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、「計り知れない」という言葉を間違えて「測り知れない」と表現している時などが挙げられます。
「測り知れない」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「計り知れない」を間違えて使っている可能性が高いです。
「測り知れない」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「測り知れない」ではなく、「計り知れない」と表現するのが正しい使い方になります。
「計り知れない」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、想像できないほどであることを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「計り知れない」は様々な場面で使うことができる言葉です。
「測り知れない」と「計り知れない」どちらを使うか迷った場合は、「測り知れない」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「計り知れない」を使うようにしましょう。