【対峙】と【対立】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「対峙」(読み方:たいじ)と「対立」(読み方:たいりつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「対峙」と「対立」という言葉は、どちらも反対の立場に立つことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




対峙と対立の違い

対峙と対立の意味の違い

対峙と対立の違いを分かりやすく言うと、対峙とは対立する者同士が睨み合って動かない、対立とは反対の立場に立って張り合うという違いです。

対峙と対立の使い方の違い

一つ目の対峙を使った分かりやすい例としては、「自然は人間文化と対峙する」「橋を挟んで両軍が対峙しているため緊張が高まっている」「新型ウイルスに対峙して医療の現場を支えている人々には感謝している」などがあります。

二つ目の対立を使った分かりやすい例としては、「富裕階級と貧困階級の対立が続いてる」「監督と意見が対立したことにより移籍を希望している」「対立を避けるために厳しい意見は言わないようにしてる」などがあります。

対峙と対立はとても似た意味を持っているのですが、対峙は対立しているものが睨み合って動かない時に使う言葉なので、対立していることが前提になっています。また、対峙は「自分自身」や「問題」などの抽象的な事物に対しても使うことが多いです。

対峙と対立の英語表記の違い

対峙を英語にすると「face」「Confrontation」などがあり、例えば上記の「両軍が対峙している」を英語にすると「Both armies are facing each other」になります。

一方、対立を英語にすると「Conflict」となり、例えば上記の「監督と意見が対立した」を英語にすると「Opinion conflicted with the director」となります。

対峙の意味

対峙とは

対峙とは、対立する者同士が睨み合ったままじっと動かずにいることを意味しています。

表現方法は「自分と対峙する」「世界と対峙する」「お客様と対峙する」

「自分と対峙する」「世界と対峙する」「お客様と対峙する」「自然と対峙する」などが、対峙を使った一般的な表現方法です。

対峙の使い方

「主人公が大魔王と対峙するシーンがこの漫画の見所です」「自分と対峙することで弱点を克服する」「新型ウイルスの流行問題と対峙している」などの文中で使われている対峙は、「対立する者同士が睨み合ったままじっと動かずにいること」の意味で使われています。

一方、「谷を隔てて対峙する岩峰」「大きな山々が谷を隔てて対峙している」などの文中で使われている対峙は、「山などが向かい合って聳えること」の意味で使われています。

対峙は二つの意味を持っているのですが、一般的に使われているのは、対立する者同士が睨み合ったままじっと動かずにいることの意味です。ただ向かい合って睨み合うのではなく、対立している者同士が睨み合うことが大事だと覚えておきましょう。

対峙は実在するものだけではなく、自分自身や問題などにも使うことができます。上記の例を挙げると「自分と対峙することで弱点を克服する」や「新型ウイルスの流行問題と対峙している」などがあります。

「自分と対峙することで弱点を克服する」は自分自身と向き合うことによって、弱点を克服したという意味になっています。「新型ウイルスの流行問題と対峙している」は新型ウイルスの感染拡大問題と向き合っているという意味です。

対峙の類語

対峙の類語・類義語としては、両者が向かい合って事の決着をつけることを意味する「対決」、互いに勝利を争うことを意味する「対抗」、互いに争うことを意味する「角逐」(読み方:かくちく)などがあります。

対峙の峙の字を使った別の言葉としては、盤上の碁石が黒白相対するように、英雄などが割拠して相対していることを意味する「棋峙」(読み方:きじ)、山などが高く聳え立つことを意味する「聳峙」(読み方:しょうじ)などがあります。

対立の意味

対立とは

対立とは、二つのものが反対の立場に立つことを意味しています。

表現方法は「対立する」「対立関係」「対立構造」

「対立する」「対立関係」「対立構造」などが、対立を使った一般的な表現方法です。

対立の使い方

対立を使った分かりやすい例としては、「自分に対する評価などを巡って意見の対立が生じた」「選手達の間で意見の対立が生じている」「新型ウイルスの感染対策で意見が対立した」「対立を避けることが正解とは言えない」などがあります。

その他にも、「母親と意見が対立している」「このまま対立を続けたらいつか滅びるだろう」「周囲と意見が対立してしまった」「対立した時の対処法は難しい」「彼は対立を恐れていない自分を持った人間だ」などがあります。

対立とは、二つのものが反対の立場に立っていたり、二つのものがお互いに譲らないで張り合う時に使う言葉です。ある目標に対する利害関係が異なる者同士が、自分の立場を維持するために争うことと覚えておけばイメージしやすいです。

対立の対義語

対立の対義語・反対語としては、利害や立場の異なるもの同士が協力し合うことを意味する「協調」があります。

対立の類語

対立の類語・類義語としては、互いに自分の意見を強く主張して譲らないことを意味する「確執」、鼎の足のように三者が互いに対立することを意味する「鼎立」(読み方:ていりつ)、二つのものの間に違いがあることを意味する「相違」などがあります。

対立の立の字を使った別の言葉としては、二つのものの間に挟まって存在することを意味する「介立」、山などが高くそびえ立つことを意味する「屹立」(読み方:きりつ)、他への従属から離れて一人立ちすることを意味する「独立」などがあります。

その他にも、対立するどちら側にも味方しないことを意味する「中立」、成り立たないことを意味する「不成立」、二つの物事が同時に支障なく成り立つことを意味する「両立」、臣下が君主に廃して他の人を君主に立てることを意味する「廃立」などがあります。

対峙の例文

1.相手の立場を理解することが、お客様と対峙する時に一番重要である。
2.どんな相手にも委縮せずに対峙できるところが私の一番の長所です。
3.自分と対峙することで、自分に足りない部分を見つけることができた。
4.川を挟んで両軍が対峙しているため、いつ戦いが始まってもおかしくない。
5.新型コロナウイルスとの対峙は長期戦の覚悟しなければならない。
6.入りたい学校ができてから苦手な教科にも何度も食らいつくなど、息子が受験を自分事としてとらえ逃げずに対峙できたことが一番うれしい。
7.自然は人間と対峙する運命なのだろうか。否、きっと融合することが出来るはずだ。
8.改革法案で野党と対峙してきた首相だが、支持率の低下により、伝家の宝刀を抜くかも知れません。
9.自分の意見と対峙する意見を言われることは誰だって気分は良くないだろうけど、議論するということはそういうものではないのか。
10.様々な冒険を経て主人公はついに親の仇である因縁の敵と対峙することになる。

この言葉がよく使われる場面としては、対立する者同士が睨み合ったままじっと動かずにいることを表現したい時などが挙げられます。

対峙はビジネスシーンや日常生活頻繁に使う言葉ではないのですが、見たり聞いたりしたことはあるはずです。映画やアニメを観る人なら、「宿敵と対峙した」という表現を知っているはずです。

また、例文3のように自分自身と対峙するという表現はビジネスシーンやスポーツの世界で使われています。

対立の例文

1.新型コロナウイルスの対策をめぐり、意見が対立していた大臣を解任した。
2.新型コロナウイルスの蔓延により米国と中国の対立が一層深まっている。
3.彼はキャプテンだが、チームメイトと意見の対立が生じたため、移籍を希望している。
4.対立候補の支持率が少ないため彼の当選は確実だろう。
5.対立を避けて和を重んじる良い人はチームに機能不全をもたらしている可能性がある。
6.私の上司2人は以前は仲が良かったのにどちらが社員旅行の幹事長になるかでもめて以来、個人的な好き嫌いの感情で対立しているのが見苦しい。
7.我々がつまらない対立をしている間に、もっと大きな危機が組織を飲み込もうとしていました。
8.米中の対立は、今に始まったことではなく、ソ連が崩壊してから水面下で始まっていたのかも知れません。
9.息子の教育方針を巡って、公立を推す私と私立を推す妻で意見が対立していた。
10.私が会長を退いた後に、会社の内部で対立が起こり、あっという間に分裂してしまいました。

この言葉がよく使われる場面としては、二つのものが反対の立場に立つことを表現したい時などが挙げられます。

対立は二つのものが反対の立場に立つことを意味しており、ビジネスシーンや日常生活の両方で使う言葉になります。。そのため、対立という言葉を使う場合は、例文1のように「意見が対立した」と表現することは非常に多いです。

対峙と対立どちらを使うか迷った場合は、目的が異なる者同士が争うことを表現したい時には対立、対立してる者同士が睨み合って動かない状況は対峙を使うと覚えておけば間違いありません。

また、対峙は自分自身や問題など大きくて動かないものなどと対立した時にも使うと覚えておきましょう。

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