【製品開発】と【研究開発】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「製品開発」(読み方:せいひんかいはつ)と「研究開発」(読み方:けんきゅうかいはつ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「製品開発」と「研究開発」という言葉は、どちらも「製品の開発に携わる仕事」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




製品開発と研究開発の違い

製品開発と研究開発の意味の違い

製品開発と研究開発の違いを分かりやすく言うと、製品開発とは製品そのものを開発する仕事、研究開発とは製品に使用する技術を開発する仕事という違いです。

製品開発と研究開発の使い方の違い

一つ目の製品開発を使った分かりやすい例としては、「私は三年前から製品開発に従事しています」「製品開発の工数やコストを削減すべきです」「DXで製品開発時間の短縮を実現する」「製品開発エンジニアの求人情報を検索しています」などがあります。

二つ目の研究開発を使った分かりやすい例としては、「業績不振による研究開発費の削減が続いています」「研究開発税制の適用要件をチェックする」「研究開発職に活かせる資格を取得する」「研究開発費等に係る会計基準を設定しました」などがあります。

製品開発と研究開発の使い分け方

製品開発と研究開発という言葉は、どちらもビジネスシーンで使用され、新製品の開発や既存製品の改良に携わる仕事を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

製品開発とは、市場のニーズにあった製品を開発し、実際に製品として形にする仕事を意味します。基本的な製品開発の流れは、製品のイメージやアイデアから、既存の技術などを用いて具体的な形にすることです。また、既存の製品を改良してブラッシュアップする作業を行うこともあります。

研究開発とは、研究によって得た知識や技術を製品開発に役立てる仕事を意味します。主な業務内容は、製品の製造や改良に生かせる技術を研究し、研究で得た結果をもとに製品を開発することです。また、製品の性能や製造効率を向上させる技術の開発も行います。

つまり、製品開発とは製品そのものを開発することであり、研究開発とは製品に使用する技術を開発することです。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

製品開発と研究開発の英語表記の違い

製品開発を英語にすると「product development」となり、例えば上記の「製品開発に従事している」を英語にすると「be engaged in product development」となります。

一方、研究開発を英語にすると「Research and development」「R&D」となり、例えば上記の「研究開発費」を英語にすると「R&D expenses」となります。

製品開発の意味

製品開発とは

製品開発とは、市場のニーズを満たす製品を開発する仕事を意味しています。

製品開発の使い方

製品開発を使った分かりやすい例としては、「製品開発の仕事に英語は不可欠です」「新製品開発戦略の成功例を集めています」「製品開発プロセスの基本フローを確認しましょう」「企画から量産までの製品開発の流れを解説します」などがあります。

その他にも、「市場を見すえた新製品開発は重要な経営課題です」「製品開発支援補助金を申請しました」「フレームワークを使えば製品開発は効率よく進められます」「製品開発の進め方をセミナーで学びました」などがあります。

製品開発とは、新しい製品を開発したり既存の製品を改良したりして市場に出すことであり、「商品開発」とも呼ばれています。製品開発の「製品」は販売するためにつくった品物や原料から作った品物を表し、「開発」は新しい技術や製品を実用化することを意味します。

「製品開発戦略」の意味

上記例文にある「製品開発戦略」とは、企業が新製品をどのように開発して発売するか、あるいは既存製品をいかに改良して更に売り上げを伸ばすかを定めた計画です。製品開発戦略の有名な手法には、「アンゾフの成長マトリクス」などがあります。

製品開発の類語

製品開発の類語・類義語としては、企画をもとに新たな商品やサービスを形にする仕事を意味する「商品開発」、消費者のニーズを把握し新しい商品を企画する仕事を意味する「商品企画」、自社の製品が市場に適応できるように計画することを意味する「プロダクトプランニング」などがあります。

研究開発の意味

研究開発とは

研究開発とは、商品化や製品化の土台となる技術を研究する仕事を意味しています。

研究開発の使い方

研究開発を使った分かりやすい例としては、「企業は研究開発職にも高い英語力を求めています」「原則として研究開発費は資産計上が認められません」「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針について解説します」などがあります。

その他にも、「SEをやめて研究開発職に転職しようと思います」「研究開発費の勘定科目を会計士に確認する」「研究開発プロセスをフロー図で示す」「中小企業を対象とした研究開発税制の説明会を開催します」などがあります。

研究開発とは、「R&D」とも呼ばれ、企業においては、新製品または新しい製造方法の開発、改良のための研究、製造や販売への技術的援助のための研究などを指します。研究開発の「研究」とは、物事を学問的に深く考えたり調べたりして明らかにすることを意味します。

表現方法は「研究開発費」

研究開発を用いた日本語には「研究開発費」があります。研究開発費とは、企業が製品やサービスを開発したり、既存製品の改良などを行う際に発生する経費を計上する勘定科目です。具体的には、研究開発に要した人件費、原材料費、設備費などが含まれます。

研究開発の類語

研究開発の類語・類義語としては、新しい製品の製造方法の確立などをする仕事を意味する「技術開発」、製品や利益に直接結び付くことのない技術に関する研究活動を意味する「基礎研究」、具体的な技術を製品へと結びつけていく研究を意味する「応用研究」などがあります。

製品開発の例文

1.私は製品開発エンジニアとして採用され、実質的な開発作業を任されています。
2.製品開発プロセスの成功事例から、開発業務の改善案を思いつきました。
3.グローバル化の流れを受け、製品開発という職種にも英語力が求められています。
4.製品開発は、3C分析などのフレームワークに沿って論理的に進めていくことが大切です。
5.製品開発部門で活躍する社員のインタビューを通して、商品開発という仕事についてご紹介します。

この言葉がよく使われる場面としては、アイデアが考案されてから顧客に届くまで、製品の開発のあらゆる側面を含む多段階のプロセスを表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「製品開発プロセス」とは、新しい製品をリリースするにあたり、初期段階の構想から最終的に市場に投入するまでに必要な一連のステップを指します。

研究開発の例文

1.近年、大手化学メーカーを中心に研究開発職の求人が増加しています。
2.研究開発職の平均年収は、その他の職種に比べて少し高い水準にあります。
3.製造業やITの分野では、研究開発によって技術力の蓄積を行うことが重要です。
4.研究開発の仕事に英語力は必ずしも必要ではありませんが、英語はできた方が何かと有利です。
5.日本企業における売上高に対する研究開発費の比率は、アメリカの企業に比べてかなり低くなっています。

この言葉がよく使われる場面としては、新しい知識や技術の発見を基にした製品やサービスの開発を行うプロセスを表現したい時などが挙げられます。

例文1にある「研究開発職」とは、研究成果を商品やサービスに落とし込んで製品化するための開発を行う職種です。業務内容には、実験・解析・データ分析・検証などが挙げられます。

製品開発と研究開発という言葉は、どちらも「製品の開発に携わる仕事」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、製品そのものを開発する仕事を表現したい時は「製品開発」を、製品に使用する技術を開発する仕事を表現したい時は「研究開発」を使うようにしましょう。

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