似た意味を持つ「ダンジョン」と「ラビリンスダンジョン」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ダンジョン」と「ラビリンスダンジョン」という言葉は、「迷路に似た空間」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ダンジョンとラビリンスダンジョンの違い
ダンジョンとラビリンスダンジョンの意味の違い
ダンジョンとラビリンスダンジョンの違いを分かりやすく言うと、ダンジョンは地下の迷路空間を表現する時に使い、ラビリンスダンジョンは地下地上問わず迷路空間を表現する時に使うという違いです。
ダンジョンとラビリンスダンジョンの使い方の違い
一つ目のダンジョンを使った分かりやすい例としては、「どんなダンジョンコンテンツか予習したいと思っている」「ダンジョン内で拾った宝箱の中身が一番欲していたものだった」「新宿もだが東京駅も個人的にはダンジョンだ」などがあります。
二つ目のラビリンスダンジョンを使った分かりやすい例としては、「ラビリンスダンジョンに挑戦するために準備を整える」「ラビリンスダンジョンに実際に行ってみたいと感じる」「ラビリンスダンジョンはラビダンと略されることもある」などがあります。
ダンジョンとラビリンスダンジョンの使い分け方
ダンジョンとラビリンスダンジョンはどちらも、迷路に似た構造を持つ空間を指す言葉ですが、指し示すものが若干異なります。
ダンジョンは、ゲームの舞台などになる迷路に似た空間を表します。地下牢を意味する言葉でもあることから、地下の迷路空間を指すことが多いですが、地下牢の意味で使われることはあまりありません。
一方のラビリンスダンジョンは、人工的に作られた迷宮のような空間を表します。ラビリンスという語のみで表されることも多く、ラビリンスダンジョンはスマホアプリにおけるコンテンツを指す言葉として使われることがほとんどです。
つまり、ダンジョンは地下に作られた迷路のような空間を指し示し、ラビリンスダンジョンは地下に作られたものも地上に作られたものも指すという違いがあります。
今日では、ゲームなどにおけるダンジョンという言葉が、敵と戦うための場所や宝物を探すための場所として広義的に使われることや、ラビリンスダンジョンを省略した形でもあるため、場所問わずダンジョンという言葉で表されることもあります。
ダンジョンとラビリンスダンジョンの英語表記の違い
ダンジョンを英語にすると「dungeon」となり、例えば上記の「ダンジョンコンテンツ」を英語にすると「the dungeon content」となります。
一方、ラビリンスダンジョンを英語にすると「labyrinth dungeon」となり、例えば上記の「ラビリンスダンジョンに挑戦する」を英語にすると「challenge the labyrinth dungeon」となります。
ダンジョンの意味
ダンジョンとは
ダンジョンとは、ゲームの舞台などになる迷路に似た空間を意味しています。
ダンジョンの使い方
ダンジョンを使った分かりやすい例としては、「ここがラストダンジョンだと思っていたが続きがあるようだ」「ダンジョン内を自分でカスタムして敵を迎え撃つゲームが好きだ」「ダンジョン周回をするうちに動作の効率化をしていく」などがあります。
その他にも、「梅田ダンジョンを地図を見ずに攻略できるのか複数人で試すこととなった」「このテーマパーク内がダンジョンすぎて迷子になりそうだ」「ダンジョンからの脱出を試みるために手がかりを探していく」などがあります。
ダンジョンは英語で「dungeon」と表記され、「城の中の地下牢」「土牢」といった意味を持ちます。日本語でも同じような意味を持ちますが、城に備えられている牢屋を表す言葉として使われることはあまりありません。
中世ヨーロッパにおいては、城で最も重要な天守を意味する言葉でした。のちに囚人を閉じ込めておくための場所として使われるようになったことで地下牢を指す言葉へと派生し、拷問が行われる場所でもあったことから恐怖を表す隠喩としても使われます。
ダンジョンはファンタジー用語として使われている
今日ではゲームの普及により、牢を表すより、冒険するための地下迷宮や洞窟を指す言葉として使われていたり、テーマパークにおけるお化け屋敷などの名称として用いられることが多く、ファンタジー用語として扱われることがほとんどです。
「梅田ダンジョン」の意味
また、上記例文の「梅田ダンジョン」は、大阪の梅田地下街を指す言葉であり、「梅ダンジョン」と呼ばれることもあります。非常に複雑な構造をしているのが特徴で、東京の新宿も同様に複雑であることから「新宿ダンジョン」と呼ばれ、ゲーム化もされています。
ダンジョンの類語
ダンジョンの類語・類義語としては、地下室や地下貯蔵庫を意味する「セラー」などがあります。
ラビリンスダンジョンの意味
ラビリンスダンジョンとは
ラビリンスダンジョンとは、人工的に作られた迷宮のような空間を意味しています。
ラビリンスダンジョンの使い方
ラビリンスダンジョンを使った分かりやすい例としては、「ラビリンスダンジョンは無駄に体力を消耗するため当たりを引けないと面倒なことになる」「実際のラビリンスダンジョンを歩いてもゴールへとたどり着ける気がしない」などがあります。
その他にも、「友人はラビリンスダンジョンが好きであり、脱出ゲームなどにも多く参加している」「ハマっているゲームのラビリンスダンジョンの高速周回例が掲載されていた」「ラビリンスダンジョンで遊ぶのは好きだ」などがあります。
ラビリンスダンジョンは英語で「labyrinth dungeon」と表記され、「迷宮」「迷路」を意味するラビリンスと、「地下の迷路」に似た空間を意味するダンジョンを組み合わせた言葉です。
ラビリンスダンジョンの由来
ミノタウロスが閉じ込められた「クノッソス」が世界最古のラビリンスと言われています。ここに、「ラブリュス」と呼ばれる両刃斧のモチーフが存在していることに由来して、「ラビリンス」という言葉が使われるようになりました。
ただし、クノッソスを含めた古くの迷宮は、基本的に迷宮は一本道で通路は交差せず、構造が単純であり迷うことがないため、ゴールに至るまでに分岐などを乗り越える必要がある迷路と混同して使われたと考えられ、今日では迷路と迷宮は同義のように用いられます。
そのため、ラビリンスとダンジョンのどちらもを同時に使うことはあまりなく、スマホゲーム「ファイナルファンタジーレコードキーパー」における探索型コンテンツの名称として使われることがほとんどです。
ラビリンスダンジョンの類語
ラビリンスダンジョンの類語・類義語としては、迷路や迷路遊びを意味する「メイズ」、同じような状況に何度も直面して前に進めないことを意味する「堂々巡り」、最悪の状態に陥ることを意味する「ドツボにはまる」などがあります。
ダンジョンの例文
この言葉がよく使われる場面としては、ゲームの舞台などになる迷路に似た空間を意味する時などが挙げられます。
例文3や4のように、複雑な構造をしている地下街を指す言葉として使われることもあります。
ラビリンスダンジョンの例文
この言葉がよく使われる場面としては、人工的に作られた迷宮のような空間を意味する時などが挙げられます。
スマホゲーム「ファイナルファンタジーレコードキーパー」に実装されているコンテンツ名でもあり、例文4や5のような表現で用いられています。
ダンジョンとラビリンスダンジョンは、どちらも「迷路に似た空間」を表します。どちらを使うか迷った場合は、地下な迷路空間を表す場合は「ダンジョン」を、地下か地上かを問わない場合は「ラビリンスダンジョン」を使うと覚えておけば間違いありません。