似た意味を持つ「雑学」(読み方:ざつがく)と「豆知識」(読み方:まめちしき)と「うんちく」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「雑学」と「豆知識」と「うんちく」という言葉は、人によっては知らなくてもいい知識という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「雑学」と「豆知識」と「うんちく」の違い
「雑学」と「豆知識」と「うんちく」の意味の違い
「雑学」と「豆知識」と「うんちく」の違いを分かりやすく言うと、「雑学」は多方面にわたる知識を表現する時に使い、「豆知識」は実用性がある知識を表現する時に使い、「うんちく」は専門的で深い知識を表現する時に使うという違いです。
「雑学」と「豆知識」と「うんちく」の使い方の違い
「雑学」という言葉は、「いつか役に立つかもしれない雑学は心を豊かにする」「友人はどんなことでも聞いたら返ってくる雑学博士や生き字引だと思っている」などの使い方で、多方面にわたるまとまりのない知識や学問を意味します。
「豆知識」という言葉は、「おじいちゃんの豆知識は釣りや魚のことばかりだ」「知って得する豆知識を実践してみる瞬間が一番わくわくする」などの使い方で、本筋からは外れているものの知っていると役に立つ話を意味します。
「うんちく」という言葉は、「口からは聞いてもいないうんちく話ばかりが出てくる」「その分野に関してうんちくはもちろん教養も持ち合わせていないため苦労した」などの使い方で、蓄えた深い学問や知識を意味します。
「雑学」と「豆知識」と「うんちく」の使い分け方
「雑学」と「豆知識」はどちらも、学問とは関係ない知識を指す言葉ですが、前者は多方面にわたるようなまとまりのない知識を表し、後者は知っていると役に立つような知識を表します。
一方の「うんちく」は、一つの分野において蓄えた深い知識を指す言葉です。例えば、歴史の中でも一つの国の歴史を深く掘り下げられている知識を「うんちく」と言い、日本史や西洋史など広い知識を「雑学」と言います。
これらのことから三つの言葉を実用性が高い順に並べると、「豆知識」≧「うんちく」>「雑学」の順となります。「うんちく」は深く専門的な知識を指す言葉ですが、人によっては実用的ではない場合もあります。
これが、「雑学」、「豆知識」、「うんちく」の明確な違いです。
「雑学」の意味
「雑学」とは
「雑学」とは、多方面にわたるまとまりのない知識や学問を意味しています。
学問的な話しも混じれど、基本的には学問的な話題ではなく、その他一般的にはあまり知られていない知識を指します。
そのため、日常生活においてはあまり役に立たず、無駄な知識であったり、重要視されない知識に対して多く使われていますが、コミュニケーションにおいて相手を楽しませる会話のネタとして使われています。
表現方法は「雑学を身につける」「雑学を増やす」「雑学クイズ」
「雑学」を使った表現として、「雑学を身につける」「雑学を増やす」「雑学クイズ」「雑学知識」などがあります。知っていると面白い話しなどは「雑学」という言葉をタイトルに据えて本となる場合が多く見られます。
「雑学」の類語
「雑学」の類語・類義語としては、つまらないことについての知識を意味する「トリビア」、修めた学問が広く深いことを意味する「碩学」(読み方:せきがく)、実際には役に立たないことを意味する「畳水練」(読み方:たたみすいれん)などがあります。
「豆知識」の意味
「豆知識」とは
「豆知識」とは、本筋からは外れているものの知っていると役に立つ話を意味しています。
「豆知識」の「豆」は小さい物に対して使う接頭辞で、犬種の一つである柴犬の小さいサイズのものを「豆柴」と言います。
また他にも、小さい電球を意味する「豆電球」や、幼児の玩具として使われる小型の自動車を意味する「豆自動車」などのように使われています。
表現方法は「意外と知らない豆知識」「知って得する豆知識」
「豆知識」を使った表現として「意外と知らない豆知識」「知って得する豆知識」「ためになる豆知識」「豆知識が役に立つ」などがあります。基本的には、話の本筋には関係なく、知っておくと今後役に立つような知識に対して使われます。
そのため、救急に関するものや暮らしに関係する知識に対して使われることが多く、個人法人問わず使われる言葉です。
「豆知識」の類語
「豆知識」の類語・類義語としては、物事の道理を判断して処理していく能力を意味する「知恵」、技芸を身につけていることを意味する「心得」、実際に見たり聞いたりして得た経験や知識を意味する「見聞」などがあります。
「うんちく」の意味
「うんちく」とは
「うんちく」とは、蓄えた深い学問や知識を意味しています。
「うんちく」の漢字表記
「うんちく」は、漢字で表記すると蓄えることを意味する「蘊」や「薀」という漢字を使った「蘊蓄」、「薀蓄」となりますが、読み方は変わりません。
「うんちくを傾ける」の意味
「うんちく」を使った言葉として、「うんちくを傾ける」があります。これは、自分の持っている知識や技能を全て出し尽くすことを意味する慣用表現です。
「うんちくを垂れる」の意味
この使い方が「うんちくを垂れる」などの表現に変えて使われることもあり、相手のレスポンスを気にせずに自慢げに自身の知識を延々と語る人に対して多く使われます。
そのため、「うんちく」という言葉自体にマイナスイメージが多く付与されているため、知識が豊富であることを表す場合には「博識」などの言葉が使われます。
「うんちく」の類語
「うんちく」の類語・類義語としては、学問上の知識や見識を意味する「学識」、その分野についての広く深い知識や理解を意味する「造詣」、広く知識があることを意味する「博識」、学問によって身に着けた知識を意味する「学殖」などがあります。
「雑学」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、多方面にわたるまとまりのない知識や学問を意味する時などが挙げられます。
例文3は「生きていくうえで必要ない」と明示されていることから、「雑学」を「豆知識」という言葉に置き換えることは適していません。
「豆知識」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、本筋からは外れているものの知っていると役に立つ話を意味する時などが挙げられます。
どの例文の「豆知識」という言葉も、日常生活において役に立つ時に使われているため、「雑学」や「うんちく」に置き換えて使うには適していません。
「うんちく」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、蓄えた深い学問や知識を意味する時などが挙げられます。
今日では「うんちく」は、例文1や例文2のように悪いイメージを抱かれることが多い言葉として使われています。
「雑学」と「豆知識」と「うんちく」どれを使うか迷った場合は、多方面にわたる知識を表す場合は「雑学」を、実用性がある知識を表す場合は「豆知識」を、専門的で深い知識を表す場合は「うんちく」を使うと覚えておけば間違いありません。