【納期】と【納入日】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「納期」(読み方:のうき)と「納入日」(読み方:のうにゅうび)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「納期」と「納入日」という言葉は、どちらも「商品を納める日付」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




納期と納入日の違い

納期と納入日の違いを分かりやすく言うと、納期とは商品を指定された日付までに納めること、納入日とは指定された日付に納めることという違いです。

一つ目の納期を使った分かりやすい例としては、「何があっても納期を守ってください」「新車の納期が大幅に遅れています」「大幅な納期遅延が発生しています」「リードタイムを短縮して短納期を実現する」などがあります。

二つ目の納入日を使った分かりやすい例としては、「取引先に納入日の調整をお願いする」「納入日の連絡メールを待っています」「こちらで納入日の指定はできますか」「祝日のため検定日と納入日が変更になります」などがあります。

納期と納入日という言葉は、どちらも商品や金銭などを納める日付を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

納期とは、「納入期限」のことであり、商品や金銭などを納める期日や期限を意味します。納期は一定の期間であるため、指定されている納期の日付までに納める必要があります。例えば、3月3日が納期であれば、3月1日に納めても3月3日に納めても大丈夫です。ただし、3月4日に納めることはできません。

納入日とは、商品や金銭などを納める日を意味します。納入日という言葉は、日付を指定した表現であるため、納入日が3月3日であれば、その日ぴったりに納めなければいけません。3月1日に納めたり、3月4日に納めることは納入日を守らなかったことになります。

つまり、納期とは指定された日付までに納入することを表し、納入日とは正に指定された日に納入することを意味します。二つの言葉は似ていますが、意味は異なるので区別して使うようにしましょう。

納期を英語にすると「delivery term」「deadline」「due date」となり、例えば上記の「納期を守る」を英語にすると「observe the delivery term」となります。

一方、納入日を英語にすると「delivery date」となり、例えば上記の「納入日の調整」を英語にすると「adjustment of the delivery date」となります。

納期の意味

納期とは、税金や商品などを納める時期、その期限を意味しています。

納期を使った分かりやすい例としては、「一番遅い納期の商品にあわせて発送いたします」「納期までに調達できる見込みがない」「納期遅れのお詫びをメールで出す」「英語のレッスンで使うテキストの納期は2週間程となります」などがあります。

その他にも、「気付いたら納期限を過ぎてしまっていた」「源泉徴収の納期の特例を申請しました」「トヨタ車の納期はいつぐらいになりますか」「取引先に納期確認メールを送る」「資材不足で納期がかかる見込みです」などがあります。

納期の読み方は「のうき」です。同じ読み方をする熟語に「農期」や「農機」がありますが、意味が異なるため書き間違いに注意しましょう。

納期の「納」は訓読みで「おさめる」と読み、渡すべき金や物を受け取る側に渡すことを表す漢字です。ある一定の期間や定められた時期を表す「期」と結びつき、納期とは、支払うべき金銭や注文品などを納める時期あるいは期日を意味します。

上記例文にあるい「源泉所得税の納期の特例」とは、給与を受け取る際に天引きされる源泉所得税に関する特例制度のことです。原則として毎月納付となる源泉所得税ですが、従業員が10人未満の場合、特例として年2回に分けて納付することができます。

納期の類語・類義語としては、前もって決められた一定の時期や期間を意味する「期限」、あらかじめ決められた終了の期日を意味する「締切り」、物品や成果物の引渡しをしなければいけない特定の日付を意味する「納入期日」、原稿締め切り時刻を意味する「デッドライン」などがあります。

納入日の意味

納入日とは、商品などを納める日、商品などを納入した日を意味しています。

納入日を使った分かりやすい例としては、「新入社員に納入日と検収日の違いを教える」「請求書に納入日は記載しておりません」「納品書には納入日ではなく出荷日を記載しております」「英語のテキストの納入日はいつになりますか」などがあります。

その他にも、「メールで納入日の確認をしました」「弊社では物品の納入日は検査を完了した日にしています」「納入日は専用の納入袋に書いてあります」「余裕をもって納入日に間に合うように発送日を定めています」などがあります。

納入日の読み方は「のうにゅうび」です。誤って「のうにゅうひ」「のうじゅうび」などと読まないようにしましょう。

納入日の「納入」は、金銭や物品などを受け取るべき人へ渡すことを意味します。納入日とは、金銭や物品を納める日、または実際に金銭や物品を納入した日のことです。日常会話よりもビジネスシーンで使用される言葉です。

納入日という言葉は、金銭や物品などを納める日を指定した表現になります。例えば、商品の納入日は2024年12月24日と記されていたら、その商品は必ず2024年12月24日に引き渡さなければならず、その前に納めることもその後に納めることもNGです。

納入日の類語・類義語としては、前もって定めた約束の日を意味する「期日」、国や役所などに金品を納入することを意味する「納付」、製品などの売上代金が実際に入金される日を意味する「入金日」などがあります。

納期の例文

1.ご注文いただいた商品の納期が遅れましたこと、心からお詫び申し上げます。
2.商品の納期につきましては、メールやAIチャットボットでのお問合せも承っております。
3.こちらの英語のテキストは、納期が2週間以上かかる場合がございます。
4.当ショップでいう納期とは、実際にお客様のお手元に届く日とは異なりますのでご注意ください。
5.弊社においての納期とは、弊社から商品を発送させていただく日となります。

この言葉がよく使われる場面としては、商品などを納入する時期や期日、納期限を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、納期の慣用的な言い回しには「商品の納期」「納期がかかる」などがあります。「商品の納期」とは、注文した商品を納入すべき期日や期限を意味します。「納期がかかる」とは、商品を納めたりサービスを提供したりする際に必要な時間が長くなることを表現します。

納入日の例文

1.英語の教材費の集金袋は、納入日の数日前に配布しますので宜しくお願いいたします。
2.書類をチェックしてみたら、納入日よりも検収日が先だったので担当者に確かめることにしました。
3.雑誌の発売日に本屋に行ったのに店頭に無かったので、店員さんに納入日を確認しました。
4.ビジネスマナー講習で、納入日を早めることを催促するメール文を教えてもらいました。
5.新入生向けの教科書は、学費納入日の10日後に発送日を設定しています。

この言葉がよく使われる場面としては、商品を納入する日、あるいは実際に納入した日を表現したい時などが挙げられます。

例文2にある納入日と検収日の違いは、納入日は商品を受け取った日であり、検収日は受け取った商品の検収を行った日である点にあります。

納期と納入日という言葉は、どちらも「商品などを納めること」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、商品を指定された日までに納めることを表現したい時は「納期」を、商品を指定された日ちょうどに納めることを表現したい時は「納入日」を使うようにしましょう。

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