【預かる】と【預ける】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「預かる」(読み方:あずかる)と「預ける」(読み方:あずける)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「預かる」と「預ける」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「預かる」と「預ける」の違い

「預かる」と「預ける」の意味の違い

「預かる」と「預ける」の違いを分かりやすく言うと、「預かる」は相手から頼まれること、「預ける」は相手に頼むことという違いです。

「預かる」と「預ける」の使い方の違い

一つ目の「預かる」を使った分かりやすい例としては、「彼の家の鍵を預かることになりました」「友人の子犬を預かる」「君の辞表はしばらく預かることにしたよ」「私は昼間二人の子供を預かっている」などがあります。

二つ目の「預ける」を使った分かりやすい例としては、「この勝負は彼に預けることにしました」「動きやすくするために駅に荷物を預ける」「夫婦でおでかけするので子供を母親に預ける」「私のお金は銀行に預けてある」などがあります。

「預かる」と「預ける」の使い分け方

「預かる」と「預ける」は似た言葉ですが、意味は異なっているので間違えないように注意しましょう。

「預かる」は頼まれて人の身柄や物品を引き受けてその保管や世話をすることを意味しているので、「貴重品を預かる」「子犬を預かる」などのように、相手から何かを頼まれた場合に使う言葉です。

一方、「預ける」は金品や身柄を人に頼んでその保管や世話を頼むことを意味しているので、「ホテルに荷物を預ける」「銀行にお金を預ける」などのように、相手に何か頼む場合に使う言葉になります。

したがって、相手から頼まれることを表現したい時は「預かる」を、相手に頼むことを表現したい場合は「預ける」を使うと覚えておきましょう。

「預かる」と「預ける」の関係性を挙げるならば「もらう」と「あげる」が近いです。

「預かる」と「預ける」の英語表記の違い

「預かる」を英語にすると「keep」「take care of」「look after」となり、例えば上記の「私は昼間二人の子供を預かっている」を英語にすると「I look after two children during the day」となります。

一方、「預ける」を英語にすると「put」「deposit」「in a person’s keeping」「entrust」となり、例えば上記の「私のお金は銀行に預けてある」を英語にすると「My money is deposited in the bank」となります。

「預かる」の意味

「預かる」とは

「預かる」とは、頼まれて人の身柄や物品を引き受けてその保管や世話をすることを意味しています。その他にも、 物事の管理や運営を任されること、勝負や争いごとなどの間に入って一切の処理を任せてもらうこと、発表などを差し控えることの意味も持っています。

表現方法は「人を預かる」「物を預かる」

「人を預かる」「物を預かる」などが、「預かる」を使った一般的な言い回しになります。

「預かる」の使い方

「ペットを預かる仕事をしています」「この会社の経理面を預かることになりました」などの文中で使われている「預かる」は、「頼まれて人の身柄や物品を引き受けてその保管や世話をすることや物事の管理や運営を任されること」の意味で使われています。

一方、「この場は一旦私が預かることにします」「氏名の公表をしばらく預かる」などの文中で使われている「預かる」は、「勝負や争いごとなどの間に入って一切の処理を任せてもらうことや発表などを差し控えること」の意味で使われています。

「預かる」は複数の意味を持つ動詞ですが、どの意味でも使われています。共通するニュアンスとしてはあることを人から任せられるという点です。

「預かる」は「お金を預かる」「ペットを預かる」「この場は私が預かる」など、物、人、情況などの様々なことに対して使うことができます。また、明確な期間はなく、一時的な場合もあれば長期間の場合もあると覚えておきましょう。

「預かる」の類語

「預かる」の類語・類義語としては、自分が責任をもってその物事を受け持つことを意味する「引き受ける」、命令を受けることを意味する「受命する」などがあります。

「預ける」の意味

「預ける」とは

「預ける」とは、金品や身柄を人に頼んでその保管や世話を頼むことを意味しています。その他にも、物事の処理を人にゆだねること、からだをもたせかけること、紛争や勝負の決着を第三者に一任することなどの意味も持っています。

表現方法は「人を預ける」「荷物を預ける」

「人を預ける」「荷物を預ける」などが、「預ける」を使った一般的な言い回しになります。

「預ける」の使い方

「両親に荷物を預ける」「彼に店を預けることにしました」などの文中で使われている「預ける」は、「金品や身柄を人に頼んでその保管や世話を頼むことや物事の処理を人にゆだねること」の意味で使われています。

一方、「上体を壁に預ける」「勝負については彼に預けることにしました」などの文中で使われている「預ける」は、「からだをもたせかけることや紛争や勝負の決着を第三者に一任すること」の意味で使われています。

「預ける」は複数の意味を持つ動詞ですが、どの意味でも使われています。共通するニュアンスとしてはあることを人に任せるという点です。

「預ける」は「荷物を預ける」「子供を預ける」「この場を預ける」など、物、人、情況などの様々なことに対して使うことができます。また、明確な期間はなく、一時的な場合もあれば長期間の場合もあると覚えておきましょう。

「預ける」の類語

「預ける」の類語・類義語としては、処置などを人に任せることを意味する「委ねる」、相手の好きなようにさせることを意味する「任せる」などがあります。

「預かる」の例文

1.あなたからの連絡がないのであれば、これ以上荷物を預かることはできません。
2.親友夫婦が海外旅行へ行くらしいので、飼い犬を預かることになりました。
3.社員の人生を預かる身なので、この会社を絶対に倒産させてはいけません。
4.ちょっと待ってください、その喧嘩は私が預かることにしてもよろしいでしょうか。
5.個人情報に関することなので、氏名の公表は預かるつもりです。

この言葉がよく使われる場面としては、頼まれて人の身柄や物品を引き受けてその保管や世話をすることを表現したい時などが挙げられます。

その他にも、 物事の管理や運営を任されること、勝負や争いごとなどの間に入って一切の処理を任せてもらうこと、発表などを差し控えることを表現したい時にも使います。

例文1と例文2は頼まれて人の身柄や物品を引き受けてその保管や世話をすること、例文3は物事の管理や運営を任されること、例文4は勝負や争いごとなどの間に入って一切の処理を任せてもらうこと、例文5は発表などを差し控えることの意味で使っています。

「預ける」の例文

1.このままでは観光することができないので、荷物をホテルに預けることにしました。
2.銀行にお金を預けても中々増えないので、その資金を投資に回すことにしました。
3.私はもういい年なので、この会社を息子に預けることにしました。
4.疲れ果てて立っていることができないので、壁に体を預けることにしました。
5.このままでは埒があかないので、勝負の決着は彼に預けることにしました。

この言葉がよく使われる場面としては、金品や身柄を人に頼んでその保管や世話を頼むことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、物事の処理を人にゆだねること、からだをもたせかけること、紛争や勝負の決着を第三者に一任することを表現したい時にも使います。

例文1と例文2は金品や身柄を人に頼んでその保管や世話を頼むこと、例文3は物事の処理を人にゆだねること、例文4はからだをもたせかけること、例文5は紛争や勝負の決着を第三者に一任することの意味で使っています。

「預かる」と「預ける」は似た言葉ですが意味は異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、相手から頼まれることを表現したい時は「預かる」を、相手に頼むことを表現したい場合は「預ける」を使うと覚えておきましょう。

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