【既に】と【すでに】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

同じ「すでに」という読み方の「既に」と「すでに」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「既に」と「すでに」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。




「既に」と「すでに」の違い

「既に」と「すでに」の意味の違い

「既に」と「すでに」の違いを分かりやすく言うと、「既に」は公用文で使える、「すでに」は公用文で使えないという違いです。

「既に」と「すでに」の使い方の違い

一つ目の「既に」を使った分かりやすい例としては、「その件は既に決着がついています」「母は既に出かけました」「私は既に宿題を終えました」「私は既にその映画を観ています」「私が着いた時には彼らは既に出発していました」などがあります。

二つ目の「すでに」を使った分かりやすい例としては、「彼はすでに手術できる状態ではありませんでした」「すでに電車は出発してしまいました」「この問題についてはすでに解決しております」「彼女が何を言いたいかはすでに分かっていました」などがあります。

「既に」と「すでに」の使い分け方

「既に」と「すでに」はどちらもある動作が過去に行われていたことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

結論から言ってしまうと、「既に」は公用文で使えるのに対して、「すでに」は公用文で使えないというのが違いです。

ではなぜ「すでに」が公用文で使えないのかというと、公用文において副詞は漢字で書くというのが原則だからです。また、「既に」は常用漢字表にも載っているので、公用文で使用するのが一般的になっています。

常用漢字とは、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安として、内閣告示の常用漢字表で示された日本語の漢字のことです。

常用漢字はあくまで漢字使用の目安であって制限ではないので、常用漢字以外は使えないというわけではありません。ただし、公用文や新聞などでは常用漢字を使用するのが好ましいとされています。

あくまで公用文だけなので、カジュアルな場面などにおいてはどちらを使用しても問題ないと覚えておきましょう。

「既に」と「すでに」の英語表記の違い

「既に」も「すでに」も英語にすると「already」「previously」となり、例えば上記の「私が着いた時には彼らは既に出発していました」を英語にすると「When I got there, they had already left」となります。

「既に」の意味

「既に」とは

「既に」とは、ある動作が過去に行われていたことを意味しています。その他にも、その時点ではもうその状態になっていること、動かしがたい事実であることの意味も持っています。

「既に」の使い方

「これらは既に述べた事柄です」「そのニュースは既に多くの人に知られていました」などの文中で使われている「既に」は、「ある動作が過去に行われていたこと」の意味で使われています。

一方、「彼は既に大人と言えるでしょう」「この事が既に権威の失墜を物語っている」などの文中で使われている「既に」は、「その時点ではもうその状態になっていることや動かしがたい事実であること」の意味で使われています。

「既に」は複数の意味を持つ副詞です。副詞とは、品詞の一つであり、他の言葉を修飾して説明を加えるという役割を担っています。

「既に」は過去のある時点でその事態が成立している場合に使うのが一般的です。また、どちらかという文章的な言葉なので、書き言葉としてよく使われています。

「既に」は公用文で使える

「既に」は常用漢字表に載っている言葉なので、公用文や新聞などの公的な場面でも使うことができます。

「既に」の類語

「既に」の類語・類義語としては、ある動作が終わっていることを意味する「もう」、ある事態が変えられないところまで進んでいることを意味する「最早」などがあります。

「すでに」の意味

「すでに」とは

「すでに」とは、ある動作が過去に行われていたことを意味しています。その他にも、その時点ではもうその状態になっていること、動かしがたい事実であることの意味も持っています。

「すでに」の使い方

「その事件はすでに多くの人が知っていました」「私が起きた時には父はすでに仕事へ向かっていました」などの文中で使われている「すでに」は、「ある動作が過去に行われていたこと」の意味で使われています。

一方、「手術はしたもののすでに手遅れでした」「この計画が失敗に終わったのはすでに確定しています」などの文中で使われている「すでに」は、「その時点ではもうその状態になっていることや動かしがたい事実であること」の意味で使われています。

「すでに」は複数の意味を持つ副詞です。

「すでに」は過去のある時点でその事態が成立している場合に使うのが一般的です。また、どちらかというと文章的な言葉なので、書き言葉としてよく使われています。

「すでに」は公用文で使えない

「すでに」を使う上で注意しなければならないのは、公用文で使えないという点です。なぜなら、公用文において副詞は漢字で記載するとされているからです。

したがって、公用文で使用したいのであれば、常用漢字表に載っている、「既に」の方を使うのがいいでしょう。ただし、公用文以外においては好きな方を使っても問題ありません。

「すでに」の類語

「すでに」の類語・類義語としては、かなり前の時点で既に完了していることを意味する「とっくに」、前もってことを意味する「予め」などがあります。

「既に」の例文

1.私が気付いた時には、既にどこかで財布を落としてしまっていたようです。
2.あまりに大きな事件だったので、既にこのことはみんな知っていたらしいです。
3.仕事を終えた頃には既に外は暗くなっていたので、すぐに帰ることにしました。
4.私が病院に駆けつけたときには、既に祖母の手術が始まっていました。
5.彼の無実は既に証拠によって証明されているので、これ以上追及する必要はないだろう。

この言葉がよく使われる場面としては、ある動作が過去に行われていたことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、その時点ではもうその状態になっていること、動かしがたい事実であることを表現したい時にも使います。

例文1と例文2はある動作が過去に行われていたこと、例文3と例文4はその時点ではもうその状態になっていること、例文5は動かしがたい事実であることの意味で使っています。

「すでに」の例文

1.すでに述べたことなので、もう言いませんよと言われてしまいました。
2.彼が試験の結果を知った時には、すでに合格発表は行われていました。
3.私が会場に到着した頃には、すでにイベントが始まっていました。
4.彼女が真実を知ったときには、すでに取り返しのつかない状況になっていました。
5.この建物が歴史的に重要であることは、すでに誰もが認めている事実です。

この言葉がよく使われる場面としては、ある動作が過去に行われていたことを表現したい時などが挙げられます。その他にも、その時点ではもうその状態になっていること、動かしがたい事実であることを表現したい時にも使います。

例文1と例文2はある動作が過去に行われていたこと、例文3と例文4はその時点ではもうその状態になっていること、例文5は動かしがたい事実であることの意味で使っています。

「既に」と「すでに」はどちらもある動作が過去に行われていたことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合は、公用文で使えるのが「既に」、公用文で使えないのが「すでに」と覚えておきましょう。

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