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【全身全霊】と【粉骨砕身】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「全身全霊」(読み方:ぜんしんぜんれい)と「粉骨砕身」(読み方:ふんこつさいしん)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「全身全霊」と「粉骨砕身」という言葉は、どちらも「持てる力のすべて」を表しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




全身全霊と粉骨砕身の違い

全身全霊と粉骨砕身の意味の違い

全身全霊と粉骨砕身の違いを分かりやすく言うと、全身全霊には努力の意味合いはなく、粉骨砕身には努力の意味合いがあるという違いです。

全身全霊と粉骨砕身の使い方の違い

一つ目の全身全霊を使った分かりやすい例としては、「20代は仕事に全身全霊を打ち込みました」「家族でキャンプを全身全霊で楽しむ」「この一瞬に全身全霊を込める」「選手が全身全霊で頑張る姿に感動する」などがあります。

二つ目の粉骨砕身を使った分かりやすい例としては、「新しい職場で粉骨砕身努力します」「ご満足いただけるよう粉骨砕身頑張ります」「粉骨砕身の精神で事に当たる」「ビジネス英語の習得に粉骨砕身する」などがあります。

全身全霊と粉骨砕身の使い分け方

全身全霊と粉骨砕身という言葉は、どちらも「その人が持っている力のすべて」を表し、何かに対して頑張る姿勢を表現する時に用いられています。とても似通った言葉ですが、厳密な意味や使い方には違いがあります。

全身全霊とは、その人が持っている体力と精神力のすべてを意味します。「全身全霊で頑張る」「全身全霊で楽しむ」のように、動作を表す言葉と組み合わさり、身も心もすべてを傾けて何かに取り組むことを表します。

粉骨砕身とは、力の限り努力することや、一所懸命に働くことを意味します。「精一杯に頑張る」「懸命に努力する」という意味を含むため、座右の銘にも用いらる四字熟語です。前述した全身全霊には、このような意味合いがないため、座右の銘には用いられません。

つまり、全身全霊は「頑張る」「努力する」などの言葉を結びつくことが多くありますが、努力するという意味合いはありません。一方、粉骨砕身という言葉は、努力する意味を含みます。この点が、二つの言葉の大きな違いになります。

全身全霊と粉骨砕身の英語表記の違い

全身全霊を英語にすると「body and soul」「devotion」となり、例えば上記の「全身全霊を仕事に打ち込む」を英語にすると「give body and soul to his job」となります。

一方、粉骨砕身を英語にすると「one’s best」「exert oneself to the utmost」となり、例えば上記の「粉骨砕身努力する」を英語にすると「I will do my very best」となります。

全身全霊の意味

全身全霊とは

全身全霊とは、体と心のすべて、体力と精神力のすべてを意味しています。

表現方法は「全身全霊で受け止める」「全身全霊で頑張る」「全身全霊で楽しむ」

「全身全霊で受け止める」「全身全霊で頑張る」「全身全霊で楽しむ」などが、全身全霊を使った一般的な言い回しです。

全身全霊の使い方

全身全霊を使った分かりやすい例としては、「僕は全身全霊をかけて君を愛し続けるよ」「教授は英語教育に全身全霊を傾けている」「全身全霊のかめはめ波で敵を倒す」「全身全霊で難局にあたります」などがあります。

その他にも、「勝利を目指して練習に全身全霊を打ち込む」「彼女の想いを全身全霊で受け止める」「ウマ娘で全身全霊のスキルを手に入れた」「戦いの場で全身全霊を尽くす」「学問の追求に全身全霊をささげる」などがあります。

全身全霊とは、文字通り「体も魂も全部」を表し、その人が持っている体力と精神力のすべてを意味します。一つの物事や目的などに向かって、ひたすらに事を取り組む時に用いらることが多い言葉です。

「全身全霊を尽くす」の意味

上記の例文にある「全身全霊を尽くす」とは、物事に懸命に取り組むさまを表します。「全力を尽くす」とも言い換えることも出来ますが、「全身全霊を尽くす」の方が持っている力をすべて出し切るようなニュアンスがあります。

全身全霊の対義語

全身全霊の対義語・反対語としては、相手や状態に応じて扱いの厳しさの度合いをゆるめることを意味する「手加減」、手加減することや控え目にすることを意味する「容赦」などがあります。

全身全霊の類語

全身全霊の類語・類義語としては、もっている限りの力を意味する「全力」、真剣な気持ちを意味する「本気」、死んでもいいという覚悟で出す力を意味する「死力」、精神と肉体のすべてを意味する「心血」、からだ全体を意味する「渾身」などがあります。

粉骨砕身の意味

粉骨砕身とは

粉骨砕身とは、力の限り懸命に働くことを意味しています。

表現方法は「粉骨砕身の覚悟」「粉骨砕身の思い」「粉骨砕身の精神」

「粉骨砕身の覚悟」「粉骨砕身の思い」「粉骨砕身の精神」などが、粉骨砕身を使った一般的な言い回しです。

粉骨砕身の使い方

粉骨砕身を使った分かりやすい例としては、「ピッチャーは粉骨砕身の精神で投げ続けた」「身を削るまでの粉骨砕身ぶりに心配の声が上がる」「自分の将来のために粉骨砕身する」「粉骨砕身、全身全霊で務めに励みます」などがあります。

その他にも、「粉骨砕身の覚悟で頑張る所存です」「粉骨砕身の精神で励んでまいります」「相撲部の存続に粉骨砕身する」「結果が出るように粉骨砕身します」「被災地の復興のために粉骨砕身いたします」などがあります。

粉骨砕身とは、骨を粉にし身を砕くことを表し、力の限り努力することや、骨身を惜しまず一生懸命に働くことを意味する四字熟語です。仕事や勉強あるいは目的などに対して、力を尽くして真剣に励むことを表します。

粉骨砕身の由来

粉骨砕身という言葉は、仏教の教えに由来します。禅宗の経典である「禅林類纂」に「粉骨砕身するも、この徳に報い難し」と記されており、「骨を粉にして身を砕くように努力しても、仏の恩に報いるのは難しい」ことを意味しています。

粉骨砕身の対義語

粉骨砕身の対義語・反対語としては、怠けてだらしないことを意味する「怠惰」、当然しなければならないことをしないことを意味する「怠慢」、すべきことを故意に怠けることを意味する「横着」、しなければならない手間を故意に省くことを意味する「手抜き」などがあります。

粉骨砕身の類語

粉骨砕身の類語・類義語としては、非常に苦心して詩文などを練り上げることを意味する「彫心鏤骨」、勉学や仕事などに精を出してつとめ励むことを意味する「精励」、気力をふるい起こして努め励むことを意味する「奮励」、真剣に物事に取り組むさまを意味する「一生懸命」などがあります。

全身全霊の例文

1.園児たちが泥遊びを全身全霊で楽しむ様子を、幼稚園のホームページに載せています。
2.運動会で子ども達が全身全霊で頑張る姿は、教師や保護者の胸を熱くします。
3.活動休止前のラストライブで、彼らは一曲一曲に全身全霊を込めて歌いました。 
4.今度の首相には、日本の将来と国民の生活を全身全霊で受け止める覚悟はあるのだろうか。
5.新しく就任した町長は、町民のために全身全霊を尽くすことを約束しました。
6.歴史あるこの店を受け継いだ者の責任として、全身全霊をかけて店の伝統を守ってきたつもりですが、私の力不足により店を閉じることになりました。誠に申し訳ございません。
7.全身全霊、力の限りを尽くすという言葉は、政治家がよく選挙のたびに使う言葉だ。この言葉を使ってもなお、胡散臭くない人、少なくとも私がそう感じる人に、私は投票することにしています。
8.彼女に面と向かって全身全霊をかけて君を守るなんて言ったら、歯が浮いてしまうかもしれないな。
9.わたしはもし研究者として働くことができるなら、日本の発展のために全身全霊をささげる覚悟だった。
10.全国を駆け巡るオタクたちをみていると、全身全霊で好きなことを傾けられる情熱を羨ましく思えてくるよ。

この言葉がよく使われる場面としては、その人のもっている体力と精神力のすべてを表現したい時などが挙げられます。

例文3にある「全身全霊を込める」とは、ある事柄に心や体を含めた全精力を注ぎ込むことを表します。「込める」は、ある感情や気持ちを注ぎ入れることです。

粉骨砕身の例文

1.市長就任以来、粉骨砕身の覚悟をもって市政に取り組んで参りました。
2.私が県知事に選ばれた暁には、県民のために全身全霊、粉骨砕身の努力を傾ける所存でございます。
3.初めての海外留学で不安もありますが、英語を習得するために粉骨砕身の精神で頑張ります。
4.就職活動の面接で座右の銘を聞かれたら、粉骨砕身と答えています。
5.息子はわんぱく相撲大会に粉骨砕身で臨みましたが、成績を残すことが出来ませんでした。
6.忙しい当部に異動してきたA君は「粉骨砕身の覚悟で臨みます!」と気合が入っていたが、働きすぎで産業医からストップがかかり、しばらく休職することになってしまった。
7.医療チームのみなさんには、24時間体制、まさに粉骨砕身して治療に当たっていただきました。おかげで娘は命をつなぐことができました。
8.ピッチャーはチームのために粉骨砕身の精神で投げ続けたが、最後の最後でホームランを打たれ、彼らの甲子園は終わった。
9.病院に運ばれた男はそれまで身を削るまでの粉骨砕身ぶりで働いていたので、周囲からたびたび心配されていた。
10.一昔前の企業戦士みたいに粉骨砕身で働くよりも、ワークライフバランスを考えて働くことのほうが豊かな人生が送れるはずだ。

この言葉がよく使われる場面としては、力の限り懸命に働くことを表現したい時などが挙げられます。

例文2にある「全身全霊、粉骨砕身の努力を傾ける」とは、全ての力を出し切って懸命に努力をすることを表します。ここでの全身全霊はその人が持っているすべての力を、粉骨砕身は一所懸命に働くことを表しています。

全身全霊と粉骨砕身という言葉は、どちらも「持てる限りの力」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、体力と精神力のすべてを表現したい時は「全身全霊」を、力の限り努力することを表現したい時は「粉骨砕身」を使うようにしましょう。

言葉の使い方の例文
編集者
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