【ドタバタ】と【バタバタ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「ドタバタ」と「バタバタ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「ドタバタ」と「バタバタ」という言葉は、「騒がしく激しい音」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




ドタバタとバタバタの違い

ドタバタとバタバタの意味の違い

ドタバタとバタバタの違いを分かりやすく言うと、ドタバタは慌てふためく様子を表現する時に使い、バタバタは忙しくする様子を表現する時に使うという違いです。

ドタバタとバタバタの使い方の違い

一つ目のドタバタを使った分かりやすい例としては、「ドタバタと動き回る姿を応援することしかできなかった」「ドタバタと足音をさせるのはやめてほしい」「ドタバタコメディーは暴力的なものでなければ好きだ」などがあります。

二つ目のバタバタを使った分かりやすい例としては、「年度末は棚卸しの関係でバタバタしてしまう」「まずは水に浮いて足をバタバタさせる練習から始める」「バタバタと積み木が崩れ落ちた」などがあります。

ドタバタとバタバタの使い分け方

ドタバタとバタバタはどちらも、騒がしく激しい音を表す言葉ですが、使い方が若干異なります。

ドタバタは、慌てふためく様子を表し、困惑や混乱を伴う状態である場合に使われることが多い言葉です。その他にも、騒がしく走り回ったり暴れたりする音を表す言葉としても使われています。

一方のバタバタは、慌ただしく物事をする様子を表します。取り組まなければならないことが多く、忙しくする様子を表す言葉として使われています。その他にも、手足を激しく動かす音や、物が続けざまに激しくぶつかる音を表す言葉としても使われています。

つまり、ドタバタは混乱しつつ忙しくする様子を表す言葉としても、バタバタは取り組む物量が多く忙しくする様子を表す言葉としても使われるという違いがあります。

ドタバタとバタバタの英語表記の違い

ドタバタを英語にすると「flop」となり、例えば上記の「ドタバタと動き回る」を英語にすると「flop around」となります。

一方、バタバタを英語にすると「bang」「thrash」となり、例えば上記の「足をバタバタさせる」を英語にすると「bang one’s legs」となります。

ドタバタの意味

ドタバタとは

ドタバタとは、慌てふためく様子を意味しています。

その他にも、騒がしく走り回ったり暴れたりする音を意味する言葉として使われています。

ドタバタの使い方

「パニックになってドタバタしてしまうくせをやめたい」「ドタバタした時いつも友人がなだめてくれた」「仕事でドタバタしてしまい先輩には迷惑をかけてしまった」などの文中で使われているドタバタは、「慌てふためく様子」の意味で使われています。

一方、「母にドタバタ歩くなと怒られてしまった」「犬が朝からドタバタと走り回っていたのはご飯がほしいからだろう」「ドタバタ喜劇は海外の喜劇が発祥らしい」などの文中で使われているドタバタは、「騒がしく暴れたりする音」の意味で使われています。

ドタバタは、荒々しく歩いたり走り回る音を意味する「ドタドタ」の一部と、せわしなく動き回ったり激しく動かしたりすることを意味する「バタバタ」の一部を組み合わせてできた擬音語という説があります。

表現方法は「ドタバタ喜劇」

上記例文の「ドタバタ喜劇」は、大げさな身体の動きや滑稽な台詞で客を笑わせる喜劇を意味する言葉で、「ドタバタ劇」「ドタバタコメディー」などのように表現されることもあります。

ドタバタの対義語

ドタバタの対義語・反対語としては、ゆったちと落ち着いていることや心にゆとりがあることを意味する「余裕」があります。

ドタバタの類語

ドタバタの類語・類義語としては、慌て騒ぐ様子を意味する「あたふた」、驚いたり慌てたりして取り乱すことを意味する「狼狽える」、心の落ち着きを失うことを意味する「取り乱す」などがあります。

バタバタの意味

バタバタとは

バタバタとは、慌ただしく物事をする様子を意味しています。

その他にも、手足を激しく動かす音や、物が続けざまに激しくぶつかる音を意味する言葉として使われています。

バタバタの使い方

「締切前になっていつもバタバタしてしまうのをやめたい」「毎朝やることが多くバタバタしている中で旦那がお弁当を忘れると切なくなる」などの文中で使われているバタバタは、「慌ただしく物事をする様子」の意味で使われています。

一方、「猫を抱えようとしたらバタバタと暴れ出した」などの文中で使われているバタバタは「手足を激しく動かす音」の意味で、「バタバタと自転車が倒れていった」などの文中で使われているバタバタは「続けざまに激しくぶつかる音」の意味で使われています。

表現方法は「バタバタと倒れる」「バタバタと窓にぶつかる」

バタバタは続けざまに激しく物がぶつかる音を表す擬音語で、「バタバタと倒れる」「バタバタと窓にぶつかる」「強い風でカーテンがバタバタしていた」などのように使われています。

歌舞伎では、慌ただしい出入りに足音を用いることで人物の駆け出してくる様子を強調させており、それを「バタバタ」と呼んでいたことから、一般的にも慌ただしく物事をする様子を表す言葉としても使われています。

バタバタは目上の人に対しては使えない

ただし、「バタバタしている」という表現を目上の人や取引相手に対して用いるのは適していないため、「多忙」「立て込んでいる」といった丁寧な表現を代わりに用いる必要があります。

バタバタの対義語

バタバタの対義語・反対語としては、安定した状態になることや、慌てず静かである様子を意味する「落ち着く」があります。

バタバタの類語

バタバタの類語・類義語としては、落ち着かずせわしなく振る舞う様子を意味する「そそくさ」、落ち着かない様子や気持ちがせかせかする様子を意味する「あくせく」、ある状態から逃れようと慌てたり焦る様子を意味する「ジタバタ」などがあります。

ドタバタの例文

1.ドタバタしてしまっても後から大したことはなかったと思えるほどには成長するものだ。
2.新しい仕事を任されると大体序盤はドタバタしてしまうため、落ち着いて対処できるようになりたい。
3.歴史の偉人に関するドタバタ劇を観に行く機会があったが、思ったよりも興味をそそられた。
4.ドタバタとスーパーで走り回る子どもたちを店員が注意していた。
5.安いアパートに住んでいた時は上の部屋の人がドタバタという音をさせていたのが気になって仕方がなかった。

この言葉がよく使われる場面としては、慌てふためく様子を意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、騒がしく走り回ったり暴れたりする音を表す言葉としても使われています。

バタバタの例文

1.初めての挑戦ではバタバタしてしまい、自分がしっかり立ち回れているのかさえ分からないが、慣れてしまえばきっと大丈夫だろう。
2.年度初めは現状バタバタしており、自分のための時間をなかなか取ることができていない。
3.バタバタしており、自分の食事にまで手が回らず、最後に食べたのがいつだったかさえ覚えていない。
4.犬が仰向けになってバタバタとするのは背中が痒いからなのだろうか。
5.目の前で突然友人たちがバタバタと倒れ込んだが、ここ数日徹夜で研究をしていたと言っていたから仕方ないことだ。

この言葉がよく使われる場面としては、慌ただしく物事をする様子を意味する時などが挙げられます。

例文4のように「手足を激しく動かす音」を表したり、例文5のように「物が続けざまに激しくぶつかる音」を表す言葉としても使われています。

ドタバタとバタバタは、どちらも「騒がしく激しい音」を表します。どちらを使うか迷った場合は、慌てふためく様子を表す場合は「ドタバタ」を、忙しくする様子を表す場合は「バタバタ」を使うと覚えておけば間違いありません。

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