【牧師】と【神父】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「牧師」(読み方:ぼくし)と「神父」(読み方:しんぷ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「牧師」と「神父」という言葉は、どちらも「キリスト教の聖職者」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




牧師と神父の違い

牧師と神父の違いを分かりやすく言うと、牧師とはプロテスタント教会に属する聖職者、神父とはカトリック教会に属する聖職者という違いです。

一つ目の牧師を使った分かりやすい例としては、「小さい頃は牧師になりたいと思っていました」「父が牧師の敬虔なキリスト教徒の家に育ちました」「公民権運動の指導者キング牧師は人種差別撤廃を訴えました」などがあります。

二つ目の神父を使った分かりやすい例としては、「神父から借りた本を読んでいます」「教会で神父さんに懺悔する」「神父服のストラは権威を表しています」「日本にいる神父の数はどれぐらいですか」などがあります。

牧師と神父という言葉は、どちらもキリスト教における聖職者を表しますが、意味や使い方には違いがあります。

牧師とは、プロテスタント教会の聖職者のことです。プロテスタントとは、宗教改革によってカトリック教会から独立したキリスト教の教派です。牧師は信仰生活を実践する一信者であるという考え方があり、結婚することが認められています。

神父とは、カトリック教会の聖職者であり、教会でミサや洗礼式などを執り行います。神父は独身制により結婚することは認められていません。これは、イエスキリストの生き方に倣って信仰に専念するためとされています。

つまり、牧師はプロテスタント教会に属する聖職者であり、神父はカトリック教会に属する聖職者という明確な違いがあります。二つの言葉は似ていますが、それぞれ異なる宗派に属しているので区別して使うようにしましょう。

牧師を英語にすると「minister of religion」「pastor」「clergyman」となり、例えば上記の「牧師になる」を英語にすると「became a pastor」となります。一方、神父を英語にすると「father」「priest」となり、例えば上記の「神父から」を英語にすると「from father」となります。

牧師の意味

牧師とは、プロテスタント教会の聖職者を意味しています。

牧師を使った分かりやすい例としては、「神父と牧師の違いは教派によります」「牧師の平均年収をご存知でしょうか」「牧師の給料はいくらくらいですか」「牧師のなり方をインターネットで調べています」などがあります。

その他にも、「女性も牧師として活動することができます」「一般的な服装で説教を行う牧師が増えています」「イラストレーターから牧師になりました」「牧師になるための資格はどんなものがありますか」などがあります。

牧師の読み方は「ぼくし」です。誤って「まきし」「もくし」などと読まないようにしましょう。

牧師とは、プロテスタントの教会組織における教職名であり、新約聖書で神やキリストを羊の牧者に例えたことに発する呼称です。牧師の「牧」は訓読みで「やしなう」と読み、人々を治め導くこと、「師」は教え導く人を表す漢字です。

歴史上の有名な牧師には「マーチン・ルーサー・キング牧師」がいます。キング牧師は、非暴力直接行動主義の立場から公民権運動を指導し、1964年にノーベル平和賞を受賞しました。リンカーン記念堂で行った「私には夢がある」で始まる演説が有名です。

牧師の対義語・反対語としては、ある宗教を信仰している人を意味する「教徒」、その宗教集団の成員を意味する「信者」などがあります。

牧師の類語・類義語としては、キリスト教を広めるために派遣される伝道者を意味する「宣教師」、厳格な宗教意識における神と人間の仲介者を意味する「司祭」、ローマ−カトリック教会の大司教区の管轄者を意味する「大司教」、司祭を補佐する役職を意味する「助祭」などがあります。

神父の意味

神父とは、カトリック教会で、司祭などに対して用いる尊称を意味しています。

神父を使った分かりやすい例としては、「ミサのあと神父さんの説教を聴きました」「神父の服装を手作りしてコスプレしました」「神父のイラストをダウンロードする」「結婚式場の神父さんは基本的にアルバイトです」などがあります。

その他にも、「教会で神父が子どもたちに英語を教えてくれます」「神父とシスターはどちらも神に仕える立場です」「神父の帽子をイメージしてお菓子を作りました」「女性はローマ・カトリック教会の神父にはなれません」などがあります。

神父の読み方は「しんぷ」です。誤って「しんふ」「じんぷ」などと読まないようにしましょう。

神父とは、カトリック教会の司祭に叙階された者の日本での尊称であり、英語の「Father」に当たります。神父は中国語訳によるもので、日本では神の父との誤解を避けるために一時「霊父」が用いられましたが、定着せずに「神父」が一般的な呼び名になりました。

神父は、カトリック教会または正教会や東方正教会に属し、教会で毎日ミサを執り行います。教会での管理や運営などに全ての責任を持ち、信者の悩みを聞き聖書の教えにもとづいて助言することも大事な役目です。神父という呼び名は尊称であり、正式には「司祭」といいます。

神父の対義語・反対語としては、その宗教を信仰する者を意味する「信徒」などがあります。

神父の類語・類義語としては、カトリック教会の高位聖職を意味する「司教」、宗教上の儀式をとり行なう者を意味する「祭司」、ローマ‐カトリック教会の最高位の聖職を意味する「教皇」、教皇の俗称を意味する「ローマ法王」などがあります。

牧師の例文

1.近年では、ジェンダー平等の観点から女性牧師が増えているようです。
2.牧師の給料は統一されておらず、教会の規模や地域によって大きく異なります。
3.プロテスタント教会の牧師は、結婚して家庭を持つことが認められています。
4.夏休みは時間があるので、キング牧師のスピーチを英語の原文で読んでみようと思います。
5.私はクリスチャンではありませんが、教会に行って牧師さんに悩みを聞いてもらうことはできますか。

この言葉がよく使われる場面としては、プロテスタント教会を牧する教師の職名を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、牧師という言葉はキリスト教に関連して使用されています。

神父の例文

1.コンクラーベで選出された新教皇は、ペルーで神父として布教していた経歴があります。
2.カトリック教会の神父は結婚できないというルールは、なぜ作られたのだろうか。
3.女性であるがゆえに神父になれないというのは、時代錯誤のような気がします。
4.今年のハロウィンでは神父のコスプレをするので、どんな服装をしたらよいのか調べています。
5.私はカトリック信者なので、結婚式は本物の教会で神父様のもと挙げたいです。

この言葉がよく使われる場面としては、正教会・東方諸教会・カトリック教会で、司祭に対して呼びかける際に用いられる敬称を表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、神父という言葉はキリスト教に関連して使用されています。

牧師と神父という言葉は、どちらも「キリスト教の聖職者」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、プロテスタント教会の聖職者を表現したい時は「牧師」を、カトリック教会の聖職者を表現したい時は「神父」を使うようにしましょう。

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