【通り名】と【二つ名】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「通り名」(読み方:とおりな)と「二つ名」(読み方:ふたつな)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「通り名」と「二つ名」という言葉は、どちらも本名以外の呼び方のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「通り名」と「二つ名」の違い

「通り名」と「二つ名」の意味の違い

「通り名」と「二つ名」の違いを分かりやすく言うと、「通り名」は実社会で使われるあだ名のこと、「二つ名」は創作の中で用いられる象徴的な名前のことという違いです。

「通り名」と「二つ名」の使い方の違い

一つ目の「通り名」を使った分かりやすい例としては、「忍び猫との通り名で恐れられた怪盗がついに捕まった」「昔は鉄壁のゴロウと呼ばれて守備の達人でした」「彼女は笑わない花との通り名で噂されています」「彼は夜の虎という通り名で知られていた」などがあります。

二つ目の「二つ名」を使った分かりやすい例としては、「伝説の勇者は獅子の心臓と呼ばれる二つ名を持っていた」「月下の狩人という二つ名は彼が夜しか行動しないことからつきました」「その盗賊は影を歩む者という二つ名で恐れられています」などがあります。

「通り名」と「二つ名」の使い分け方

「通り名」と「二つ名」はどちらも本名以外の呼び方のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「通り名」は「街では火消しの辰の通り名で知られていた」のように、主に日常生活や社会で使われるあだ名や異名に対して使う言葉です。一般的には、その人の外見、職業、評判、特徴などに由来し、世間の人々に呼ばれている名前というニュアンスがあります。

一方、「二つ名」は「深淵を覗く者という二つ名を持つ魔術師」のように、主に物語やフィクション、ゲームやアニメなどの文脈で使われる異名を指す言葉です。キャラクターの能力や背景を込めて付けられることが多く、その人物のもう一つのアイデンティティを表すものです。

つまり、実社会で使われるあだ名が「通り名」、創作の中で用いられる象徴的な名前が「二つ名」と覚えておきましょう。

ただし、根本的な意味に大きな違いがあるわけではないため、文脈によっては置き換えて使われることも少なくありません

「通り名」と「二つ名」の英語表記の違い

「通り名」も「二つ名」も英語にすると「nickname」「moniker」となり、例えば上記の「彼は夜の虎という通り名で知られていた」を英語にすると「He was known by the street name The Night Tiger」となります。

「通り名」の意味

「通り名」とは

「通り名」とは、世間一般に通用している名のことを意味しています。

「通り名」の使い方

「通り名」を使った分かりやすい例としては、「その男は火消しの辰と呼ばれて町の英雄として知られていた」「彼の通り名は沈黙の番人でいつも黙って任務を遂行する」「白いカラスと呼ばれる彼女は異端児ながらも天才だった」などがあります。

「通り名」は、その人の特徴や行動、見た目、噂などから自然と周囲に呼ばれるようになった、いわばあだ名や異名の一種です。そのため、正式な名前とは異なり、日常生活の中や特定のコミュニティや場面でのみ使われることが多く、本人の了解があるとは限りません。

簡単に言うならば、「通り名」とは、世間や周囲がつけた呼び名であり、その人のイメージや過去の出来事を象徴的に表現したものだと言えます。

例えば、「火消しの辰」「泣き虫ジョー」「下町の風来坊」など、呼び名からその人の性格や背景をなんとなく想像できるようなものが多く見られます。

「通り名」の特徴

「通り名」がつけられるきっかけはさまざまで、特定の出来事、身体的特徴、性格、職業、特技などに基づいていることが多いというのが特徴です。

「通り名」の類語

「通り名」の類語・類義語としては、本名とは別にその人の容姿や性質などの特徴から他人がつける名のことを意味する「あだ名」などがあります。

「二つ名」の意味

「二つ名」とは

「二つ名」とは、本名以外の呼び方のことを意味しています。

「二つ名」の使い方

「二つ名」を使った分かりやすい例としては、「断罪の剣士という二つ名を持つ彼はどんな悪も見逃しません」「彼女の二つ名は紅蓮の魔女でその炎はすべてを焼き尽くします」「千の瞳を持つ者という二つ名は情報通としての彼を象徴している」などがあります。

「二つ名」は本名や本来の名前とは別に、その人の特徴や実績、あるいは象徴的なイメージを表すために与えられたもう一つの名前のことを指します。簡単に言うならば、本名とは異なる、もう一つの名前で、その人物を際立たせるための称号のようなものです。

「二つ名」の特徴

「二つ名」はその人が持つイメージを強調するために使われることが多く、周囲の印象を表現する役割を果たします。必ずしも実名とは関係なく、むしろ実名とは別の印象を与えることで、その人物の個性や立場を際立たせる効果があります。

また、「二つ名」は創作物の中で使われることが多いというのが特徴です。

「二つ名」の類語

「二つ名」の類語・類義語としては、本来の名称以外の名のことを意味する「異名」、別の呼び名のことを意味する「異称」などがあります。

「通り名」の例文

1.彼は昔から雷神と呼ばれており、その通り名の通り瞬発力に優れた動きを見せます。
2.赤鬼のケンという通り名で知られている男性は、かつて喧嘩無敗の伝説を持っていたそうです。
3.彼女はその華やかなドレス姿から夜の蝶という通り名で呼ばれるようになったそうです。
4.町の便利屋さんという通り名がつくほど、彼は近所で重宝がられている存在です。
5.通り名の一発屋とは裏腹に、彼の実力は本物で、現在も安定した人気を保っています。

この言葉がよく使われる場面としては、世間一般に通用している名のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「通り名」は実社会で使われるあだ名に使う言葉です。

「二つ名」の例文

1.彼には蒼き審判者という二つ名があり、敵に対して容赦なく裁きを下す存在として恐れられています。
2.深淵を覗く者という二つ名を持つ彼女は、禁じられた魔術に精通した存在です。
3.その騎士には雷鳴の執行者という二つ名があり、戦場では常に電撃のように現れます。
4.彼の二つ名静かなる絶望は、敵の心を音もなく蝕む彼の戦術から来ています。
5.終焉を告げる鐘という二つ名は、彼が現れるときに必ず敵が敗れることから名付けられたものです。

この言葉がよく使われる場面としては、本名以外の呼び方のことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「二つ名」は創作の中で用いられる象徴的な名前に使う言葉です。

「通り名」と「二つ名」はどちらも本名以外の呼び方のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、実社会で使われるあだ名が「通り名」、創作の中で用いられる象徴的な名前が「二つ名」と覚えておきましょう。

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