【余り】と【残り】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「余り」(読み方:あまり)と「残り」(読み方:のこり)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「余り」と「残り」という言葉は、どちらも使い切らずに手元に残ったもののことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「余り」と「残り」の違い

「余り」と「残り」の意味の違い

「余り」と「残り」の違いを分かりやすく言うと、「余り」は使いきれなかったことで生じた余分のこと、「残り」は減ったあとに残っているものそのもののことという違いです。

「余り」と「残り」の使い方の違い

一つ目の「余り」を使った分かりやすい例としては、「予算の余りで文具を購入しました」「チケットの余りを誰かに譲った」「余りの時間を読書に使いました」「余りが出ないよう計算する」「お菓子をみんなに分けたが3個余った」などがあります。

二つ目の「残り」を使った分かりやすい例としては、「飲み物の残りが少なくなった」「残りの人数を数えてみてください」「残りは家で作業を続けます」「試合の残り時間はあと5分です」「宿題の残りは家でやります」などがあります。

「余り」と「残り」の使い分け方

「余り」と「残り」はどちらも使い切らずに手元に残ったもののことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「余り」は、「3個配ったけれど1個余った」のように、何かを分配や使用した結果として生じた端数や使い切れなかった部分に対して使う言葉になります。特に、必要量や予定量と比べて過剰になったものを表すことが多いです。

一方、「残り」は、「パンを食べたけれどまだ残りがある」のように、何かを使ったあとに残っている量や部分そのものを指して使う言葉です。分配や使用の意識がなくても、ある量から減ったあとに残っているものとして広く使われます。

つまり、使いきれなかったことで生じた余分が「余り」、減ったあとに残っているものそのものが「残り」と覚えておきましょう。

「余り」と「残り」の英語表記の違い

「余り」を英語にすると「remainder」「leftover」「surplus」となり、例えば上記の「お菓子をみんなに分けたが3個余った」を英語にすると「I shared the snacks with everyone, but three were left over」となります。

一方、「残り」を英語にすると「rest」「remaining」「what’s left」となり、例えば上記の「宿題の残りは家でやります」を英語にすると「I’ll finish the rest of the homework at home」となります。

「余り」の意味

「余り」とは

「余り」とは、使ったり処理したりしたあとになお残ったもののことを意味しています。

「余り」の使い方

「余り」を使った分かりやすい例としては、「この割り算では3が余ります」「ご飯を炊きすぎて余りが多く出ました」「ピザを切り分けたら一切れ余った」「余りの材料は冷蔵庫に入れておこう」「問題を解いたが余りが間違っていました」などがあります。

「余り」は、何かを使い終えたあとに残る部分や、割り切れなかった一部を表す言葉です。簡単に言うならば、使いきれずに残ったものや全体から見て端数となったものを指します。

例えば、人数分に料理を取り分けたあとに皿に残った分や、割り算で割り切れなかった数の部分などが「余り」にあたります。また、日常生活においては「余ったご飯を冷凍する」「時間に余りがあったので寄り道をした」などのように、物や時間に対しても広く使われます。

その他にも、「余り」は、計算上の概念として数学用語としても使われている言葉です。例えば「7÷3=2 余り1」のように、割り切れなかった数値を示す際に使います。

「余り」の特徴

また、「余り」は数量的な意味だけでなく、感覚的な「程度」や「過剰さ」を表す使い方もあります。「余りにも悲しい」「余りにもうれしかった」のように、ある感情や状態が強すぎるときにも用いるというのが特徴です。

「余り」の類語

「余り」の類語・類義語としては、ある位に着目したときのその下の位の数のことの意味も持っています。

「残り」の意味

「残り」とは

「残り」とは、残ったもののことを意味しています。

表現方法は「残りもの」「残り時間」

「残りもの」「残り時間」などが、「残り」を使った一般的な言い回しになります。

「余り」の使い方

「残り」を使った分かりやすい例としては、「ケーキの残りを冷蔵庫に入れた」「残りの宿題を片づけてしまおう」「残りは明日やればいいよ」「残りのページを一気に読みました」「残りのメンバーが来るまで待つことにしました」などがあります。

「残り」は、ある全体から一部を取り除いたあとに、あとに残っているものを表す言葉です。簡単に言うならば、使い終えたり、配り終えたりした後に、まだそこに存在している部分や数量のことを指します。

「余り」の特徴

「残り」は、時間、数量、物質、作業などさまざまな場面で使用される非常に汎用性の高い言葉です。そのため、日常会話からビジネスシーンなどの幅広い場面で使えるというのが特徴です。

「余り」の類語

「残り」の類語・類義語としては、余りのことを意味する「残余」などがあります。

「余り」の例文

1.お菓子をみんなに配ったところ、三つほど余りが出てしまいました。
2.お弁当を多めに作ったため、夕飯用に余りを取っておくことにしました。
3.今日の会議で用意した資料に少し余りがありましたので、予備として保管しました。
4.クラス全員に鉛筆を配った後、数本の余りが箱に残っていました。
5.パズルのピースが一つ余ったので、どこかにはめ忘れたのかもしれません。

この言葉がよく使われる場面としては、使ったり処理したりしたあとになお残ったもののことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「余り」は使いきれなかったことで生じた余分に対して使う言葉です。

「残り」の例文

1.残りの作業は明日に回して、今日はここまでにしようと思います。
2.お昼ごはんの残りは、夜に温め直していただく予定です。
3.残りの席が少なくなってきたので、早めのご予約をおすすめいたします。
4.今月の残りの予算を確認してから、買い物をすることにしています。
5.試験時間の残りがあと10分だったので、急いで見直しを始めました。

この言葉がよく使われる場面としては、残ったもののことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「残り」は減ったあとに残っているものそのものに使う言葉です。

「余り」と「残り」はどちらも使い切らずに手元に残ったもののことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、使いきれなかったことで生じた余分が「余り」、減ったあとに残っているものそのものが「残り」と覚えておきましょう。

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