【見覚え】と【身に覚え】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「見覚え」(読み方:みおぼえ)と「身に覚え」(読み方:みにおぼえ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「見覚え」と「身に覚え」という言葉は、似ていても意味は大きく異なりますので、ご注意下さい。




「見覚え」と「身に覚え」の違い

「見覚え」と「身に覚え」の意味の違い

「見覚え」と「身に覚え」の違いを分かりやすく言うと、「見覚え」は見てその様子が記憶に残っていること、「身に覚え」は自身の行動や経験に心当たりがあることという違いです。

「見覚え」と「身に覚え」の使い方の違い

一つ目の「見覚え」を使った分かりやすい例としては、「道端で拾った財布に見覚えのある名前が書いてあった」「見覚えのない荷物が玄関に置かれていて驚いた」「あのドラマで使われていた店に見覚えがあった」「彼の顔に見覚えがある」などがあります。

二つ目の「身に覚え」を使った分かりやすい例としては、「そんな噂には全く身に覚えがない」「身に覚えのない請求書が届いて困っています」「身に覚えのない罪を着せられてはたまらない」「身に覚えのない発言をしたことにされていた」「その事件に身に覚えがない」などがあります。

「見覚え」と「身に覚え」の使い分け方

「見覚え」と「身に覚え」は似た言葉ですが意味は全く異なるので、間違えないよう注意が必要です。

「見覚え」は「この絵には見覚えがある」のように、過去に見たことがあるものや、視覚的な記憶に対して使う言葉です。つまり、見たことがあるという経験や記憶を表します。

分かりやすく言うならば、知らない人の顔に「見覚えがある」と感じる場合、その顔を以前どこかで見たことがあるという意味です。

一方、「身に覚え」は「この請求書に身に覚えがない」のように、自分自身に関わる経験や行動についての記憶の有無を示す言葉です。特に自分がしたかどうか、あるいは自分に関係があるかどうかを問う時に使います。

例えば、何かの罪や責任について「身に覚えがない」と言うと、それをした記憶や経験が自分にはないという意味になります。

つまり、「見覚え」は見てその様子が記憶に残っていること、「身に覚え」は自身の行動や経験に心当たりがあるかどうかという違いで覚えておきましょう。

「見覚え」と「身に覚え」の英語表記の違い

「見覚え」を英語にすると「recognition」や「familiarity」となり、例えば上記の「彼の顔に見覚えがある」を英語にすると「His face looks familiar」となります。

一方、「身に覚え」を英語にすると「having knowledge of」となり、例えば上記の「その事件に身に覚えがない」を英語にすると「I have no knowledge of that incident」となります。

「見覚え」の意味

「見覚え」とは

「見覚え」とは、見てその様子が記憶に残っていることを意味しています。

表現方法は「見覚えがある」「見覚えがない」

「見覚えがある」「見覚えがない」などが、「見覚え」を使った一般的な言い回しになります。

「見覚え」の使い方

「見覚え」を使った分かりやすい例としては、「この写真に写っている場所にどこか見覚えがある」「あの人の顔にはなんとなく見覚えがある気がする」「見覚えのある風景だけ、いつどこで見たのか思い出せないです」などがあります。

「見覚え」は過去に見たことがあるものに対して、心にうっすらと残っている記憶を表す言葉です。簡単に言うならば、以前に見た風景や人物、物事が目の前に現れたときにどこかで見たことがあると感じる状態を指します。

「見覚え」の特徴

「見覚え」があるとき人は過去の経験や状況を思い出そうとするため、記憶をたどって見たのかを探ろうとします。しかし、はっきりと思い出せないことも多く、その曖昧さが「見覚え」という感覚をより特徴的なものにすると言われています。

「見覚え」は日常生活とビジネスシーンのどちらでも使うことができます。

「見覚え」の類語

「見覚え」の類語・類義語としては、似たように以前の出来事を思い出すことを意味する「記憶」などがあります。

「身に覚え」の意味

「身に覚え」とは

「身に覚え」とは、自身の行動や経験に心当たりがあることを意味しています。

表現方法は「身に覚えがある」「身に覚えがない」

「身に覚えがある」「身に覚えがない」などが、「身に覚え」を使った一般的な言い回しになります。

「身に覚え」の使い方

「身に覚え」を使った分かりやすい例としては、「身に覚えのないミスを指摘されて戸惑った」「どうしても身に覚えのない出来事で責められている」「身に覚えのない借金の連絡が来て驚きました」「身に覚えがないのになぜか謝らなくてはいけなかった」などがあります。

「身に覚え」は自分自身の行動や言動についての記憶や心当たりを表す言葉です。

例えば、誰かに何かを疑われたときに「そんなことをした身に覚えはありません」と言ったり、思わぬ請求書を受け取ったときに「これは身に覚えがない」と言ったりする場面などがあります。

「身に覚え」の特徴

「身に覚え」は「身に覚えがある」とすれば肯定になりますし、「身の覚えがない」とすると否定になるというのが特徴です。

「身に覚え」はトラブルや疑い、誤解などに関わる場面で使われることが多い言葉であると覚えておきましょう。

「身に覚え」の類語

「身に覚え」の類語・類義語としては、思い当たる節があることを意味する「心当たり」などがあります。

「見覚え」の例文

1.見覚えのないメールが届いていて、少し不安になりました。
2.見覚えのある番号から着信があったのに、誰だったか思い出せません。
3.机の上にあった手紙に見覚えがあったので、つい開けてしまいました。
4.旅行先で偶然見覚えのある看板を見つけて懐かしくなりました。
5.この資料には見覚えがありましたが、内容をすっかり忘れていました。

この言葉がよく使われる場面としては、見てその様子が記憶に残っていることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「見覚え」は過去に見たことがあるものや、視覚的な記憶に対して使う言葉です。

「身に覚え」の例文

1.身に覚えのないことで怒られて、本当に納得がいきませんでした。
2.先日、身に覚えのないメールが届き、詐欺かもしれないと不安になりました。
3.上司に叱られましたが、私には全く身に覚えがありませんでした。
4.身に覚えのない出来事で責められるのは、本当に辛いものだと思います。
5.身に覚えのないことを疑われるのは、やはり精神的に大きな負担になります。

この言葉がよく使われる場面としては、自身の行動や経験に心当たりがあることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「身に覚え」は自分自身に関わる経験や行動についての記憶の有無を示す言葉です。

「見覚え」と「身に覚え」は似た言葉ですが意味は全く異なっています。どちらの言葉を使うか迷った場合、見てその様子が記憶に残っていることを表現したい時は「見覚え」を、自身の行動や経験に心当たりがあることを表現したい時は「身に覚え」を使うと覚えておきましょう。

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