【テンポ】と【リズム】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「テンポ」と「リズム」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「テンポ」と「リズム」という言葉は、「音楽における要素」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




テンポとリズムの違い

テンポとリズムの違いを分かりやすく言うと、テンポは速さを表現する時に使い、リズムは周期的な動きを表現する時に使うという違いです。

一つ目のテンポを使った分かりやすい例としては、「スローテンポな曲に合わせてファンが皆身体を揺らしている」「テンポアップしなければこの量の仕事は終わらないだろう」「テンポが良い文章は読んでいて気持ちがいい」などがあります。

二つ目のリズムを使った分かりやすい例としては、「リズム楽器にはベースやチェロ、バスドラムなどが挙げられる」「ダンスにおけるリズム感はリズムを感じるだけでなくキープする能力も含まれる」「休み明けに向けて生活リズムを整えたい」などがあります。

テンポとリズムはどちらも、音楽における要素を表す言葉ですが、指し示すものが異なります。

テンポは、音楽の速さや拍の時間的な長さを表す言葉です。その他にも、物事の進み具合を意味する言葉として使われており、上記例文の「テンポが良い文章」などのように、物事だけでなく、文章や映像などにも用いられることがあります。

一方のリズムは、強弱や明暗、遅速などの周期的な反復を表す言葉です。音楽用語として使われることも多く、音の時間的な変化の構造を指しています。その他にも、強弱や明暗、遅速などの周期的な反復を表すこともあります。

つまり、テンポは速さを表し、リズムは周期的な動きを表すという違いがあります。

テンポを英語にすると「tempo」となり、例えば上記の「スローテンポ」を英語にすると「a slow tempo」となります。一方、リズムを英語にすると「rhythm」となり、例えば上記の「リズム楽器」を英語にすると「rhythm instruments」となります。

テンポの意味

テンポとは、音楽の速さ、拍の時間的な長さを意味しています。

その他にも、物事の進み具合を意味する言葉として使われています。

「少しブルーな時はテンポが良い曲で気分を上げていきたい」「昼下がりにスローテンポな曲を聞くと眠くなってしまう」「メトロノームで演奏時のテンポを合わせる」などの文中で使われているテンポは、「音楽の速さ」の意味で使われています。

一方、「今回の会議はテンポ良く進み、時間通りに終わった」「テンポの良い文章だったからかこの本はすぐに読み終えてしまった」などの文中で使われているテンポは、「物事の進み具合」の意味で使われています。

テンポは英語で「tempo」と表記され、「速さ」「速度」といった意味を持ちます。本来はイタリア語で「時」を意味する言葉であり、時間的な速さや、拍の長さに対して用いられる言葉です。

その他にも、物事の進み具合を意味することもあり、上記例文の「テンポが良い」という表現は、小気味よい、ノリの良い音楽に対して用いることだけでなく、物事が滞りなく進む様子を表す場合にも用いることができます。

テンポの類語・類義語としては、仕事などの進め方の速度や進み具合を意味する「ペース」、動作や信仰の勢いを意味する「調子」などがあります。

リズムの意味

リズムとは、音の時間的な変化の構造や、長短が繰り返されるパターンを意味しています。

その他にも、強弱や明暗、遅速などの周期的な反復を意味する言葉として使われています。

「リズム楽器は曲全体を支える役割を担ってくれる」「サンバのリズムは特有のアクセントを持つそうだ」「リズム感は生まれつきの才能だろうかと悩んだこともある」などの文中で使われているリズムは、「音のパターン」の意味で使われています。

一方、「規則正しい生活リズムに整えるために、日中運動するところから始めたい」「睡眠リズムはノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返されるパターンを指す」などの文中で使われているリズムは、「周期的な反復」の意味で使われています。

リズムは英語で「rhythm」と表記され、「律動」「周期的変動」「韻律」といった意味を持つ言葉です。日本語でも、上記例文の「音楽のリズムに合わせて」「リズム楽器」などのように使われています。

その他にも、「一定の間隔で繰り返される動きや変化」を表すこともあり、上記例文の「生活リズム」とは、食事や運動、睡眠などの規則的な生活習慣を指します。「生活リズムを整える」「生活リズムの乱れ」などのように使われている表現です。

リズムの類語・類義語としては、一定間隔で繰り返して行ったりする場合の速度や回数を意味する「ピッチ」、日常的に行われる決まった手順や仕事、習慣を意味する「ルーティン」などがあります。

テンポの例文

1.BPM120前後を刻むテンポの曲を好んで聞くことが多いが、実際にBPMを測ったことはない。
2.テンポ感があまりないため、ドラムを叩く時、同じタイミングで叩くのは難しいと思っている。
3.アップテンポな音楽は、気分も上がりノリノリで歌い出しそうになってしまう。
4.このテンポのまま仕事が進めば、定時までに退社することができるだろう。
5.テンポの悪い文章を読んでいると、だんだんその本を読み進める気がなくなってしまう。

この言葉がよく使われる場面としては、音楽の速さ、拍の時間的な長さを意味する時などが挙げられます。

例文1の「BPM」は、「Beats Per Minute」の略語で、「1分間の拍数」を表します。テンポと同じ意味で使われることもありますが、テンポは「音楽の速さ」を表し、広く使われるため、必ずしも同義ではありません。

また、例文4や5のように、「物事の進み具合」を意味する言葉としても使われています。

リズムの例文

1.リズムを知らせてくれるメトロノームアプリが使える時代になり、文明の利器の優秀さを感じている。
2.この楽曲のリズムが好きだと思うと友人からオススメしてもらった曲を聞いている。
3.リズム感を養うために、リズムゲームでもやってみようかと思っている。
4.生活リズムを一度崩してしまうと整え直すのに苦労することになる。
5.睡眠リズムがおかしいのか、レム睡眠の状態がないのではないかと思えるくらいぐっすり寝てしまう。

この言葉がよく使われる場面としては、音の時間的な変化の構造や、長短が繰り返されるパターンを意味する時などが挙げられます。

例文4や5のように、「強弱や明暗、遅速などの周期的な反復」を意味する言葉としても使われています。

テンポとリズムは、どちらも「音楽における要素」を表します。どちらを使うか迷った場合は、速さを表す場合は「テンポ」を、周期的な動きを表す場合は「リズム」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
例文買取センター