【囁く】と【呟く】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「囁く」(読み方:ささやく)と「呟く」(読み方:つぶやく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「囁く」と「呟く」という言葉は、どちらも小さな声で話す行為を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「囁く」と「呟く」の違い

「囁く」と「呟く」の使い方の違い

「囁く」と「呟く」の違いを分かりやすく言うと、「囁く」は相手に聞かせる意図で密やかに伝えること、「呟く」は自分ごととして小さく言葉を漏らすことという違いです。

「囁く」と「呟く」の使い分け方

一つ目の「囁く」を使った分かりやすい例としては、「赤ちゃんを起こさぬように囁きながら話した」「彼女は優しくありがとうと囁いた」「風が海に囁くような音を立てていた」「彼女は耳元で秘密を囁いた」などがあります。

二つ目の「呟く」を使った分かりやすい例としては、「バスを待つ間彼は寒さに震えて呟いた」「思いがけない知らせを受け彼女は驚きの声を呟いた」「書類の山を前にして彼は半ば諦めたように呟く」「彼は小さくやれやれと呟いた」などがあります。

「囁く」と「呟く」の使い分け方

「囁く」と「呟く」はどちらも小さな声で話す行為を意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「囁く」は「彼女は耳元で大丈夫だよと囁いた」のように、相手に向けて意図的に声量を落として伝えるときに使う言葉になります。親密さ、秘密めかしさ、優しさを帯びやすく、相手に聞かせる意図で使うのが特徴です。

一方、「呟く」は「彼は誰にともなく寒いなと呟いた」のように、自分に向けた独り言や、相手を特に定めず口の中で小さく言うときに使う言葉です。そのため、情報伝達の意思がない独り言を指しています。

つまり、相手に聞かせる意図で密やかに伝えるのが「囁く」、自分ごととして小さく言葉を漏らすのが「呟く」と覚えておきましょう。

「囁く」と「呟く」の英語表記の違い

「囁く」を英語にすると「whisper」「speak in a whisper」「whisper softly」となり、例えば上記の「彼女は耳元で秘密を囁いた」を英語にすると「She whispered a secret in my ear」となります。

一方、「呟く」を英語にすると「mutter」「murmur」「mumble」となり、例えば上記の「彼は小さくやれやれと呟いた」を英語にすると「He muttered, ood grief under his breath」となります。

「囁く」の意味

「囁く」とは

「囁く」とは、人にこっそり言うことを意味しています。

表現方法は「耳元で囁く」「愛を囁く」

「耳元で囁く」「愛を囁く」などが、「囁く」を使った一般的な言い回しになります。

「囁く」の使い方

「囁く」を使った分かりやすい例としては、「彼は耳元で愛の言葉を囁いた」「風が木々に何かを囁いているように感じた」「秘密を守るようにと彼女は小声で囁いた」「親友は励ましの言葉を囁いてくれた」「暗闇の中で誰かが囁く声がした」などがあります。

「囁く」は、人に聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声で話すことを意味する言葉です。

簡単に言うと、親しい人や特定の相手にだけ伝えたい内容を、そっと伝える行為を指します。普通に話すより声の大きさを控えることで、親密さや秘密感、静けさを演出できるのが特徴です。

例えば、恋人同士で「大好きだよ」とそっと囁いたり、友人にサプライズの内容をこっそり伝えたり、図書館で周囲に迷惑をかけないように注意を促す場合などがあります。

また、舞台や映画の演出では、キャラクターの内心や秘密を観客に伝えるために囁きのシーンが使われることもあります。

「囁く」の特徴

「囁く」は多くの場合、声の小ささによって、話す内容が特別であることや、場の静けさを意識していることを示します。そのため、緊張した状況や秘密を共有する場面でよく用いられます。

具体的には、親密な会話の場面、子どもへの注意、会議や図書館での静かな指示、驚かせるサプライズの事前の打ち合わせなどです。

「囁く」の類語

「囁く」の類語・類義語としては、そっと話すことを意味する「耳打ちする」があります。

「呟く」の意味

「呟く」とは

「呟く」とは、小さな声でひとりごとを言うことを意味しています。

「呟く」の使い方

「呟く」を使った分かりやすい例としては、「彼はやれやれと呟いた」「信じられないと彼女は呟いた」「眠気に負けてもうだめだと呟く」「彼はベンチに座り疲れた体を抱えながら静かに呟いた」「誰もいない部屋で一日の出来事を思い返して呟いた」などがあります。

「呟く」は、自分の思いや考えを小さな声でつぶやくことを表す言葉です。簡単に言えば、他人に聞かれるかどうかをあまり意識せず、独り言のように口に出す行為を指します。

例えば、朝の散歩中に空を見ながら「今日は天気がいいな」と小さくつぶやいたり、試験の結果に一喜一憂して「やっぱり難しかった」と独り言を漏らしたりする場合などがあります。

また、感情の整理や気持ちの吐き出しとして、誰にも聞かれずに心の中を言葉にする手段として使われることもあると覚えておきましょう。

「呟く」の特徴

「呟く」は自分の内面に向けて発する行為であり、特定の相手に伝えることを目的としていないというのが特徴です。そのため、独り言のように日常生活で自然に行われることもあれば、日記やSNSでの短文投稿など、書き言葉的に「呟く」行為が表現されることもあります。

したがって、「呟く」は他人に聞かれることをあまり意識せず、自分の思いや感情を小さな声で口に出す行為を指す言葉だと言えるでしょう。

「呟く」の類語

「呟く」の類語・類義語としては、 聞く相手がいないのにひとりでものを言うことを意味する「独り言」があります。

「囁く」の例文

1.彼女は図書館で静かにするようにと、私の耳元で優しく囁いてきました。
2.夜遅く、母は子どもを起こさないように小さな声でおやすみと囁いていました。
3.友人は秘密を誰にも聞かれないようにと、そっと私の耳に囁いて教えてくれました。
4.先生は緊張する私に大丈夫だよと安心させるように優しく囁いてくださいました。
5.恋人は満天の星空を見上げながら、将来の夢を静かに囁いてくれました。

この言葉がよく使われる場面としては、人にこっそり言うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「囁く」は相手に聞かせる意図で密やかに伝える時に使う言葉です。

「呟く」の例文

1.彼は寒い夜道を歩きながら、誰に聞かせるでもなく「寒いな」と小さく呟いていました。
2.テストの問題が難しく、彼女は思わず全然分からないと呟いてしまいました。
3.一人で部屋にいるとき、彼は今日は疲れたなと独り言のように呟いていました。
4.窓の外を見ながら雨はいつ止むのだろうと、彼女は小さな声で呟いていました。
5.電車の中で本を読んでいた彼は面白いなと自然に呟いてしまいました。

この言葉がよく使われる場面としては、小さな声でひとりごとを言うことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「呟く」は自分ごととして小さく言葉を漏らす時に使う言葉です。

「囁く」と「呟く」はどちらも小さな声で話す行為を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、相手に聞かせる意図で密やかに伝えるのが「囁く」、自分ごととして小さく言葉を漏らすのが「呟く」と覚えておきましょう。

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