同じ「あたたかいごしどう」という読み方の「暖かいご指導」と「温かいご指導」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「暖かいご指導」と「温かいご指導」という言葉は同音の言葉ですが、それぞれの漢字によって使い方には少し違いがあります。
「暖かいご指導」と「温かいご指導」の違い
「暖かいご指導」は「温かいご指導」の間違い
「暖かいご指導」と「温かいご指導」の違いを分かりやすく言うと、「暖かいご指導」とは「温かいご指導」の間違った使い方、「温かいご指導」とは思いやりのある教えのことです。
「暖かいご指導」は誤字
一般的には「暖かいご指導」という言葉は存在しません。読み方が同じなことから、「温かいご指導」のことを間違えて「暖かいご指導」を使っている人がほとんどです。
「温かいご指導」は正しい日本語
正しい言葉である「温かいご指導」を使った分かりやすい例としては、「温かいご指導をありがとうございました」「温かいご指導を賜り心よりお礼申し上げます」「業務について温かいご指導をいただき感謝しております」などがあります。
「温かいご指導」という言葉はあっても、「暖かいご指導」という言葉は存在しません。同時に「温かいご指導」という単語の意味について「思いやりのある教えのこと」と覚えておきましょう。
「温かいご指導」の英語表記
「温かいご指導」を英語にすると「giving guidance with enthusiasm」となり、例えば上記の「温かいご指導をありがとうございました」を英語にすると「Thank you for giving me proper guidance」となります。
「暖かいご指導」の意味
「暖かいご指導」とは
「暖かいご指導」とは、「温かいご指導」の間違った使われ方です。
「暖かいご指導」が間違っている理由
「暖かいご指導」という言葉は存在せず、間違った言葉として広まっています。読み方が同じなため、「温かいご指導」と混同してしまう人が多いようですが、間違った言葉なので使わないように気を付けましょう。
「暖かいご指導」と「温かいご指導」を間違ってしまう理由としては、どちらも「あたたかい」と読むので勘違いして覚えてしまっているのが原因です。ただし、「暖かいご指導」は間違った日本語なので使用しないように注意しましょう。
ではなぜ「暖かいご指導」が間違った言葉かというと、「暖かい」と「温かい」の意味の違いです。「暖かい」は「南の方はとても暖かい」「この部屋はとても暖かい」などのように、気温や気候などに関係している場合によく使います。
一方、「温かい」は「彼は温かい人柄です」「温かいご飯はとても美味しい」「留学生を温かく迎える」などのように、気持ちや雰囲気などの心で感じる温かさに使うのが一般的です。
したがって、人の気持ちに関する言葉である「あたたかいご指導」は、「暖かい」ではなく「温かい」が正しい日本語と覚えておきましょう。
間違っ言葉である「暖かいご指導」の「暖かい」を使った例文としては、「今日は懐が暖かいので外食にしよう」「暖かい季節はとても過ごしやすいです」「外は寒いので暖かい部屋で遊ぶことにしました」などがあります。
「温かいご指導」の意味
「温かいご指導」とは
「温かいご指導」とは、思いやりのある教えのことを意味しています。
表現方法は「温かいご指導をいただき」「温かいご指導のおかげ」
「温かいご指導をいただき」「温かいご指導のおかげ」「温かいご指導を賜り」などが、「温かいご指導」を使った一般的な言い回しになります。
「温かいご指導」の使い方
「温かいご指導」を使った分かりやすい例としては、「温かいご指導を賜りありがとうございました」「温かいご指導を賜りましたことに感謝申し上げます」「ボールを蹴るコツについて温かいご指導ありがとうございました」などがあります。
「温かいご指導」は思いやりがあることを意味する「温かい」に、接頭語の「ご」とある目的や方向に向かって教え導くことを意味する「指導」が合わさり、思いやりのある教えのことの意味で使われている言葉です。
「温かいご指導」は上司や先生などの目上の人から受ける指導に対して、「温かいご指導ありがとうございました」「温かいご指導感謝いたします」などのように、お礼を述べる言い回しとして使うのが一般的です。
また、「温かいご指導賜りますようお願い申し上げます」のように、教えを乞う場合にも使うことができます。ただし、後者の使い方をする場合は、甘えと捉えられないよう十分に注意が必要です。
「温かいご指導」の類語
「温かいご指導」の類語・類義語としては、配慮のある教えのことを意味する「丁寧なご指導」、気持ちのこもった教えのことを意味する「心のこもったご指導」などがあります。
「暖かいご指導」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、「温かいご指導」という言葉を間違えて「暖かいご指導」と表現している時などが挙げられます。
「暖かいご指導」という言葉は辞書にも載っていませんし、広く使われている言葉ではなく、「温かいご指導」を間違えて使っている可能性が高いです。
「暖かいご指導」という言葉の意味を理解した上で、あえて使っている場合以外は、「暖かいご指導」ではなく、「温かいご指導」と表現するのが正しい使い方になります。
「温かいご指導」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、思いやりのある教えのことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「温かいご指導」はビジネスシーンでも使うことができる言葉です。
「暖かいご指導」と「温かいご指導」どちらを使うか迷った場合は、「暖かいご指導」は辞書にない言葉なので、辞書に載っている言葉の「温かいご指導」を使うようにしましょう。