【別れ別れ】と【離れ離れ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「別れ別れ」(読み方:わかれわかれ)と「離れ離れ」(読み方:はなればなれ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「別れ別れ」と「離れ離れ」という言葉は、どちらも人や物が一緒の状態ではなくなることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「別れ別れ」と「離れ離れ」の違い

「別れ別れ」と「離れ離れ」の違いを分かりやすく言うと、「別れ別れ」は別れるという出来事に対して使う言葉、「離れ離れ」は離れて存在している状態に対して使う言葉という違いです。

一つ目の「別れ別れ」を使った分かりやすい例としては、「卒業式の後、仲の良かった友人たちと別れ別れになった」「戦争によって家族が別れ別れになってしまった」「転勤が決まり、同僚とはそれぞれ別れ別れの道を歩むことになった」などがあります。

二つ目の「離れ離れ」を使った分かりやすい例としては、「彼とは仕事の都合で長い間、離れ離れに暮らしている」「災害の影響で家族が離れ離れになってしまった」「入院のため、子どもたちとは当面の間、離れ離れの生活になる」などがあります。

「別れ別れ」は、今まで一緒にいた人たちが、それぞれ別の場所や道に進んでいくという意味合いが強く、「別れ」という行為そのものに焦点が当たっています。

そのため、「友人と別れ別れになる」「家族と別れ別れになる」のように、関係の区切りや分岐点を強調する場面で使われることが多い言葉です。

一方、「離れ離れ」は、物理的に離れてしまっている状態に焦点が当たっており、「本来は一緒にいるべき相手と、やむを得ず別の場所にいる」というニュアンスが含まれます。

そのため、「親子が離れ離れに暮らす」「恋人と離れ離れの生活を送る」のように、距離による隔たりを表す場面で使われます。

つまり、「別れ別れ」は別れるという出来事に対して使う言葉、「離れ離れ」は離れて存在している状態に対して使う言葉だと覚えておきましょう。

「別れ別れ」を英語にすると「go separate ways」「part ways」「be separated」となり、例えば「卒業式の後、仲の良かった友人たちと別れ別れになった」を英語にすると「After the graduation ceremony, we went our separate ways」となります。

一方、「離れ離れ」を英語にすると「live apart」「be far apart」「be separated from each other」となり、例えば「彼とは仕事の都合で長い間、離れ離れに暮らしている」を英語にすると「Because of work, we have been living apart for a long time」となります。

「別れ別れ」の意味

「別れ別れ」とは、互いに離れ離れになることを意味しています。

「別れ別れ」の読み方は「わかれわかれ」です。誤って「べつれべつれ」などと読まないようにしましょう。

「別れ別れになる」「別れ別れに暮らす」「別れ別れの道を歩む」などが「別れ別れ」を使った一般的な言い回しになります。

「別れ別れ」を使った分かりやすい例としては、「家族はそれぞれの事情で別れ別れになりました」「戦争の混乱の中で親子は別れ別れになってしまった」「進学を機に、仲の良かった友人たちとも別れ別れになるだろう」などがあります。

「別れ別れ」は、互いに別れて離れ、それぞれ違う場所や道へ進むことを意味する言葉です。「別れ」という語を重ねることによって、離れ離れになる様子がより強調されており、物理的にも心理的にも距離が生まれる状況を表す名詞・副詞的表現として用いられます。

「別れ別れ」は、一時的な別れだけでなく、長期間、あるいは二度と会えない可能性のある別れについても使われます。家族、恋人、友人、仲間など、強い結びつきのある人間関係が解かれ、それぞれの道を歩んでいく場面で用いられることが多いのが特徴です。

また、「別れ別れ」には、運命や状況の流れによって引き裂かれるような、やむを得ない別離のニュアンスが含まれる場合があります。そのため、単なる解散よりも感情的な重みを伴う場面で使われる傾向があります。

「別れ別れ」の類語・類義語としては、人々が散ってしまうことを意味する「散り散り」、集団が解体されることを意味する「離散」などがあります。

「離れ離れ」の意味

「離れ離れ」とは、互いに離れた状態になることを意味しています。

「離れ離れ」の読み方は「はなればなれ」です。誤って「はなれはなれ」などと読まないようにしましょう。

「離れ離れになる」「離れ離れに暮らす」「親子で離れ離れになる」などが「離れ離れ」を使った一般的な言い回しになります。

「離れ離れ」を使った分かりやすい例としては、「仕事の都合で家族と離れ離れに暮らすことになりました」「災害の影響で住民たちは離れ離れになってしまった」「留学を機に、長年連れ添った恋人と離れ離れになった」などがあります。

「離れ離れ」は、互いに距離ができ、同じ場所で生活したり行動したりできなくなる状態を意味する言葉です。「離れる」という意味をもつ語を重ねることで、空間的・心理的な隔たりが強調されており、同一の空間を共有できない状況を表す名詞・形容動詞的表現として用いられます。

「離れ離れ」は、必ずしも永久的な別れを意味するわけではなく、一時的に離れて生活する状況にも使うことができます。転勤、入院、留学、避難など、さまざまな事情によって会えない状態となった場合に広く用いられるのが特徴です。

また、「離れ離れ」には、物理的な距離だけでなく、心の距離が生まれてしまった関係性について使われる場合もあります。そのため、人間関係の希薄化や疎遠さを表現する際にも用いられると覚えておきましょう。

「離れ離れ」の類語・類義語としては、距離が大きく隔たることを意味する「隔たる」などがあります。

「別れ別れ」の例文

1.卒業式の後、仲の良かった友人たちと別れ別れになりました。
2.災害の影響で、家族が別れ別れになってしまいました。
3.転勤が決まり、同僚たちとは別れ別れになることになりました。
4.旅の終わりに、それぞれの帰路へと別れ別れになりました。
5.話し合いの末、私たちは別れ別れの道を選びました。

この言葉がよく使われる場面としては、互いに離れ離れになることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「別れ別れ」は別れるという出来事に対して使う言葉です。

「離れ離れ」の例文

1.海外赴任のため、家族とは長い間離れ離れに暮らしています。
2.入院生活が続き、子どもたちと離れ離れになっています。
3.災害の影響で、家族と離れ離れの生活になってしまいました。
4.進学先が遠くなり、親元から離れ離れになりました。
5.仕事の関係で、恋人とはしばらく離れ離れの状態です。

この言葉がよく使われる場面としては、互いに離れた状態になることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「離れ離れ」は離れて存在している状態に対して使う言葉です。

「別れ別れ」と「離れ離れ」はどちらも人や物が一緒の状態ではなくなることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、「別れ別れ」は別れるという出来事に対して使う言葉、「離れ離れ」は離れて存在している状態に対して使う言葉だと覚えておきましょう。

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