似た意味を持つ「ディテール」と「ディティール」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「ディテール」と「ディティール」という言葉は、「詳細や細部」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
ディテールとディティールの違い
ディテールとディティールの意味の違い
ディテールとディティールの違いを分かりやすく言うと、ディテールの方がディティールよりも一般的であるという違いです。
ディテールとディティールの使い方の違い
一つ目のディテールを使った分かりやすい例としては、「画像のディテールが潰れないように明るすぎない環境を作る」「プロジェクトのディテールを詰めていく会議がある」「お気に入りの洋服はシルエットよりもディテールが好みだ」などがあります。
二つ目のディティールを使った分かりやすい例としては、「より細かなディティールは上司と共に決めることとなった」「イラストのディティールの描きこみを増やすことで視線を誘導したい」などがあります。
ディテールとディティールの使い分け方
ディテールとディティールはどちらも、「全体の中の細かい部分」を意味する言葉で、使い方や意味に大きな違いはありません。
ディテールは、英語で「detail」という表記をする言葉で、この語の発音がカタカナで表記されて使われています。元の語の発音から、「デテール」「ディテイル」などと表記されることもあります。
一方のディティールも同じ語が由来となっていますが、こちらは「detail」の「tail」の部分を「ティール」と読んでいます。本来の発音とは異なるため、国語辞書や翻訳サイトなどでは用いられないこともあります。
その上、インターネット検索エンジンでのヒット数も、ディテールは約1590万件であるのに対して、ディティールは約602万件であることからも、前者の方がより一般的な使い方と言えますが、誤りではありません。
ディテールとディティールの英語表記の違い
ディテールとディティールを英語にすると「detail」となり、例えば上記の「画像のディテール」を英語にすると「detail of an image」となります。
ディテールの意味
ディテールとは
ディテールとは、全体の中の細かい部分を意味しています。
また、物事の細部だけでなく、美術や建築作品に対して使われることもあります。
ディテールの使い方
「ディテールに凝ってまとまりを失ってしまうのは勿体ない」「先にディテールを詰めると後から変更がしにくくなる」「ディテールの決定はメンバーの意見を聞いてからだ」などの文中で使われているディテールは、「物事の細部」の意味で使われています。
一方、「ディテール図が掲載されている書籍に目星を付けている」「気になった靴のディテールが細かくてつい見てしまう」「ディテールのこだわりは見た人全員に伝わった」などの文中で使われているディテールは、「芸術作品の細部」の意味で使われています。
ディテールは英語で「detail」と表記され、「細部」「細部の描写」といった意味を持ちます。日本語でも同じように使われており、物事の細部や美術作品の細部を指す言葉として使われています。
「ディテール図」の意味
特に、建築用語として使われる場合には、上記例文の「ディテール図」などのように建築物の詳細図を指します。その他にも、ファッション用語として、洋服の袖や襟のデザインなどを指す言葉としても使われています。
「ディテールが細かい」の意味
上記例文の「ディテールが細かい」という表現は、「頭痛が痛い」のように重言とされることもありますが、「細かい」という言葉はディテールの度合いを表していると考えられ、様々な場面で使われています。
ディテールの対義語
ディテールの対義語・反対語としては、概要や要点を意味する「アウトライン」があります。
ディテールの類語
ディテールの類語・類義語としては、全体の中である位置を占める部分を意味する「部位」、一つのケジメとなった事柄を意味する「一節」、互いに密接な関係を持つものの一部分を意味する「一環」、区分を意味する「パート」などがあります。
ディティールの意味
ディティールとは
ディティールとは、細部や詳細を意味しています。
ディティールの使い方
ディティールを使った分かりやすい例としては、「ディティールアップのおかげで作品が見違えた」「ディティールの描きこみが多い箇所は情報量が多くて人の目が行きやすい」「作品のディティールまで見てから感想をしたためたい」などがあります。
その他にも、「そのブランドは刺繍などのディティールにこだわる特徴がある」「ディティールに目を奪われるような趣向が凝らされている」「ディティールによって質が大きく異なるのは確かだろう」などがあります。
ディティールは、前項のディテールと意味や使い方が同じですが、ディティールの英語表記である「detail」の「tail」の発音を「テール」が「ティール」に変化した読み方ですが、いつどのように変化して使われるようになったのかなどは不明です。
使用される頻度はディテールほど多くはなく、掲載されていない辞書もありますが、誤った表現ではないため、上記例文の「ディティールアップ」「ディティールにこだわる」などのように使われることもあります。
ディティールの対義語
ディティールの対義語・反対語としては、輪郭を意味する「シルエット」、文章などの要点を手短にまとめて表現したものを意味する「サマリー」があります。
ディティールの類語
ディティールの類語・類義語としては、全体の中のある限られた部分を意味する「局所」、まとまったものの一部分を意味する「断片」、色々な性質などがあるうちの一つを意味する「側面」、文章の一区分を意味する「セクション」などがあります。
ディテールの例文
この言葉がよく使われる場面としては、全体の中の細かい部分を意味する時などが挙げられます。
例文1から例文3のようにファッション用語として使われることや、例文4や例文5のように建築用語として使われることが多い言葉です。
ディティールの例文
この言葉がよく使われる場面としては、細部や詳細を意味する時などが挙げられます。
どの例文のディティールも、ディテールと同じように使われており、置き換えて使うことができます。
ディテールとディティールは、どちらも「詳細や細部」を表します。意味や使い方に違いはないため、どちらを使うか迷った場合は、「ディテール」の方が「ディティール」よりも一般的であると覚えておけば間違いありません。