【はしゃぐ】と【騒ぐ】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「はしゃぐ」と「騒ぐ」(読み方:さわぐ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「はしゃぐ」と「騒ぐ」という言葉は、どちらも興奮した状態のことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「はしゃぐ」と「騒ぐ」の違い

「はしゃぐ」と「騒ぐ」の違いを分かりやすく言うと、「はしゃぐ」はプラスのイメージが強い、「騒ぐ」はマイナスのイメージで使うこともあるという違いです。

一つ目の「はしゃぐ」を使った分かりやすい例としては、「子どもたちは遠足が嬉しくて朝からはしゃいでいた」「久しぶりの再会に思わずはしゃいでしまった」「遊園地に着いた途端、彼女ははしゃぎ始めた」などがあります。

二つ目の「騒ぐ」を使った分かりやすい例としては、「夜遅くまで若者たちが外で騒いでいた」「些細な噂を聞いて彼は必要以上に騒いでいる」「観客が一斉に騒ぎ出し会場が混乱した」などがあります。

「はしゃぐ」と「騒ぐ」はどちらも興奮した状態のことを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「はしゃぐ」は、「嬉しさのあまり子どものようにはしゃぐ」のように、主に楽しいや嬉しいといったポジティブな感情が高まり、無邪気に振る舞う様子に対して使う言葉になります。対象は子どもや若者だけでなく、大人にも比喩的に用いられます。

一方、「騒ぐ」は、「近所迷惑になるほど騒ぐ」のように、大きな声や音を立てて周囲を落ち着かせない行為や状態に対して使う言葉です。必ずしも楽しい感情に限らず、怒りや不安、混乱などネガティブな感情を伴う場合にも用いられます。

つまり、プラスのイメージが強いのが「はしゃぐ」、マイナスのイメージで使うこともあるのが「騒ぐ」と覚えておきましょう。

「はしゃぐ」を英語にすると「frolic」「get excited」「be in high spirits」などとなり、例えば「子どもたちは嬉しくてはしゃいでいた」を英語にすると「The children were excited and frolicking with joy」となります。

一方、「騒ぐ」を英語にすると「make a noise」「cause a commotion」「make a fuss」などとなり、例えば「彼らは夜遅くまで外で騒いでいた」を英語にすると「They were making a lot of noise outside late at night」となります。

「はしゃぐ」の意味

「はしゃぐ」とは、調子に乗ってふざけることを意味しています。

「はしゃぐ」を使った分かりやすい例としては、「子どもたちは公園で楽しそうにはしゃいでいました」「旅行の計画が決まり、思わずはしゃいでしまいました」「久しぶりの再会に、彼女は少しはしゃぎ気味でした」などがあります。

「はしゃぐ」とは、喜びや楽しさが抑えきれず、興奮した様子で振る舞うことを意味する言葉です。つまり、嬉しい気持ちが表に出て、動作や態度が普段より活発になる状態を指します。

「はしゃぐ」は、楽しい出来事や嬉しい状況に対して自然に感情が高ぶる様子を表すため、プラスのイメージを持つ言葉です。特に、子どもや若者、または久しぶりの出来事に対して感情が高まる場面でよく使われます。

一方で、場の状況を考えずにはしゃぎすぎると、「落ち着きがない」「大人げない」といったマイナスのイメージを与えてしまうこともあります。そのため、「はしゃぐ」は場面や立場をわきまえて使うことが大切であると覚えておきましょう。

また、「はしゃぐ」は基本的にポジティブな感情を伴う表現であり、怒りや混乱などの否定的な感情に対しては使われません。

「はしゃぐ」の類語・類義語としては、楽しい気持ちで浮き立つ様子を表す「浮かれる」、感情が高ぶることを意味する「興奮する」、喜びで調子に乗ることを表す「舞い上がる」などがあります。

「騒ぐ」の意味

「騒ぐ」とは、やかましい声や音を立てることを意味しています。

「騒ぐ」を使った分かりやすい例としては、「夜遅くまで学生たちが騒いでいて近所迷惑になっていました」「些細な噂に周囲が過剰に騒ぎ始めました」「トラブルが起きて現場は一時騒ぐ状態になりました」などがあります。

「騒ぐ」とは、大きな声を出したり、音や動作が目立ったりして、周囲が落ち着かない状態になることを意味する言葉です。つまり、静けさや秩序が乱れ、周囲に影響を及ぼすようなうるさい状態を指します。

「騒ぐ」は、音量の大きさや人の動きによって周囲が混乱したり、落ち着きを失ったりする様子を表す言葉です。そのため、「うるさい」「迷惑」「混乱している」といった、ややマイナスのイメージを伴うことが多い表現になります。

一方で、「世間が騒ぐ」「周囲が騒ぎ立てる」のように、実際の音だけでなく、話題や出来事が注目を集めて混乱している状況を比喩的に表すこともあります。そのため、「騒ぐ」は物理的な騒音だけでなく、状況全体の落ち着きのなさを表現できる言葉であると覚えておきましょう。

また、「騒ぐ」は感情の種類を限定しないため、喜び・怒り・不安など、さまざまな感情が入り混じった場面で使われるのが特徴です。

「騒ぐ」の類語・類義語としては、大きな音や声を立てることを意味する「喧騒する」、周囲を乱すことを表す「どよめく」、落ち着きなく混乱する様子を表す「混乱する」などがあります。

「はしゃぐ」の例文

1.久しぶりの社員旅行が決まり、普段は落ち着いている同僚まで思わずはしゃいでいました。
2.子どもたちはテーマパークに到着した途端、嬉しさのあまりはしゃぎ回っていました。
3.昇進が決まったことを聞き、表情を崩さないようにしつつも内心ではしゃいでいました。
4.雪が積もった朝、久しぶりの光景に大人である私も少しはしゃいでしまいました。
5.ライブ会場に入った瞬間、期待が高まり観客全体がはしゃいだ雰囲気に包まれていました。

この言葉がよく使われる場面としては、調子に乗ってふざけることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「はしゃぐ」はプラスのイメージが強い言葉です。

「騒ぐ」の例文

1.深夜にもかかわらず近隣で若者たちが騒いでおり、住民から苦情が出ていました。
2.些細な噂話をきっかけに、周囲が必要以上に騒ぐ状況になってしまいました。
3.結果が出る前からマスコミが騒ぎ始め、当事者は困惑している様子でした。
4.会議中に一部の参加者が大声で騒いだため、議論が中断してしまいました。
5.問題がまだ確定していない段階で騒ぐのは、かえって混乱を招く原因になります。

この言葉がよく使われる場面としては、やかましい声や音を立てることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「騒ぐ」はマイナスのイメージで使うこともある言葉です。

「はしゃぐ」と「騒ぐ」はどちらも興奮した状態のことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、プラスのイメージが強いのが「はしゃぐ」、マイナスのイメージで使うこともあるのが「騒ぐ」と覚えておきましょう。

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