似た意味を持つ「オーソライズ」と「コンセンサス」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「オーソライズ」と「コンセンサス」という言葉は、「許可を得ること」という共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
オーソライズとコンセンサスの違い
オーソライズとコンセンサスの意味の違い
オーソライズとコンセンサスの違いを分かりやすく言うと、オーソライズは担当者などの許可を表現する時に使い、コンセンサスは複数人の合意を表現する時に使うという違いです。
オーソライズとコンセンサスの使い方の違い
一つ目のオーソライズを使った分かりやすい例としては、「オーソライズドジェネリックに関して調べてみる」「オーソライズを得ることができたのは全員の力あってこそだ」「オーソライズされたアカウントを使用しなければならない」などがあります。
二つ目のコンセンサスを使った分かりやすい例としては、「ナショナルコンセンサスを目指す政治が求められる」「会議参加者のコンセンサスを取るには早かったかもしれない」「関係者のコンセンサスを得るまで次の段階に進めない」などがあります。
オーソライズとコンセンサスの使い分け方
オーソライズとコンセンサスはどちらも許可を得ることを意味する言葉ですが、許可を取る相手が異なります。
オーソライズは、企業や担当者、権力者による許可や認められたものを指す言葉で、「オーソライズを得る」という表現で許可や認可を得ることを表します。
一方のコンセンサスは、複数人から合意や同意を指す言葉で、「コンセンサスを得る」という表現で合意を得ることを表します。
つまり、オーソライズは単数や複数問わず権力者などからの許可を表し、コンセンサスは複数人とコミュニケーションを取った上で得た合意や同意を表します。
オーソライズとコンセンサスの英語表記の違い
オーソライズを英語にすると「authorize」「authorization」となり、例えば上記の「オーソライズドジェネリック」を英語にすると「authorized generic」となります。
一方、コンセンサスを英語にすると「consensus」となり、例えば上記の「ナショナルコンセンサス」を英語にすると「national consensus」となります。
オーソライズの意味
オーソライズとは
オーソライズとは、公認することを意味しています。
表現方法は「オーソライズする」「オーソライズされた」「オーソライズを得る」
「オーソライズする」「オーソライズされた」「オーソライズを得る」などが、オーソライズを使った一般的な言い回しです。
オーソライズの使い方
オーソライズを使った分かりやすい例としては、「オーソライズを得ることが出来たため販売段階までこぎ着けた」「オーソライズされた書籍を探すのは難しくない」「オーソライズが完了された製品から順に公開される」などがあります。
その他にも、「オーソライズドジェネリックの知識を得るのは今後のためになる」「オーソライズドリセラーで購入するのが間違いがないだろう」「オーソライズドドメインからの連絡が必須とされている」などがあります。
オーソライズは英語で「authorize」と表記され、権威を与えることや正式に許可することを表す言葉として使われています。カタカナ語として使われる場合も同じように使われ、「オーサライズ」と表記されることもあります。
「オーソライズドジェネリック」の意味
上記例文の「オーソライズドジェネリック」とは、先発医薬品を製造したメーカーに許可を得て製造販売されている後発医薬品を指す言葉で、「AG」と省略されることもあります。
「オーソライズドリセラー」の意味
また、上記例文の「オーソライズドリセラー」とは、正規代理店を意味する言葉で、対象の企業の純正品を取り扱う店です。
オーソライズの対義語
オーソライズの対義語・反対語としては、申し出などを退けることを意味する「却下」、相手に断らないことを意味する「無断」、事実として認めないことを意味する「否認」があります。
オーソライズの類語
オーソライズの類語・類義語としては、判断して許可することを意味する「裁可」、適当と認めて許可することを意味する「認可」、相手の希望や願いを聞き入れて許すことを意味する「許諾」などがあります。
コンセンサスの意味
コンセンサスとは
コンセンサスとは、合意や同意を意味しています。
表現方法は「コンセンサスを得る」「コンセンサスを取る」「コンセンサスが取れる」
「コンセンサスを得る」「コンセンサスを取る」「コンセンサスが取れる」などが、コンセンサスを使った一般的な言い回しです。
コンセンサスの使い方
コンセンサスを使った分かりやすい例としては、「関係者たちのコンセンサスを得るために駆け回った」「コンセンサスが取られていない考えはマイナーとして扱われる」「学術的なコンセンサスがないことばかりを話し合うだけでは進まない」などがあります。
その他にも、「ナショナルコンセンサスを実現するために選挙に行く」「コンセンサス方式であれば時短にもなるだろう」「紛争を解決するためにネガティブコンセンサスが用いられている」などがあります。
コンセンサスは英語で「consensus」と表記され、一致や総意を表す言葉として使われています。もとはラテン語で「お互い同じように感じること」を意味することから、コミュニケーションを経たうえで両者ともに納得したうえでの合意を指します。
「ナショナルコンセンサス」の意味
上記例文の「ナショナルコンセンサス」とは、大多数の国民が同意することを意味する言葉で、「国民的合意」とも呼ばれています。
政治や国の政策自体など対する国民の意見などを利害調整などで同意に傾けるような政治的な手法を「コンセンサス・ポリスティック」と呼ぶなど、政治に対する同意を表す言葉として多く使われています。
コンセンサスの対義語
コンセンサスの対義語・反対語としては、意見が一致せず話し合いがまとまらないことを意味する「決裂」、二つのものが反対の立場に立つことを意味する「対立」、不服であることを示す意見を意味する「異議」、一人で決断することを意味する「独断」があります。
コンセンサスの類語
コンセンサスの類語・類義語としては、全員の一致した意見を意味する「総意」、目的や志などを同じくすることを意味する「同心」、同じ物事を同じように理解していることやその理解を意味する「共通認識」などがあります。
オーソライズの例文
この言葉がよく使われる場面としては、公認することなどが挙げられます。
例文5の「オーソライズドライセンス」のオーサライズドには、認められたという意味が含まれているため、例文2や例文4のように「オーソライズされた」という表現をすることはできますが、「オーソライズドされた」という使い方をすることはできません。
コンセンサスの例文
この言葉がよく使われる場面としては、合意や同意などが挙げられます。
例文2の「コンセンサス方式」とは、採決を行うのではなく、反対意見がない場合に決定とする方式を指す言葉です。
オーソライズとコンセンサスは、どちらも「許可を得ること」を表します。どちらを使うか迷った場合は、担当者などの許可を表す場合は「オーソライズ」を、複数人の合意を表す場合は「コンセンサス」を使うと覚えておけば間違いありません。