似た意味を持つ「除外」(読み方:じょがい)と「排除」(読み方:はいじょ)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「除外」と「排除」という言葉は、どちらも「取り除くこと」を意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
除外と排除の違い
除外と排除の意味の違い
除外と排除の違いを分かりやすく言うと、除外とは対象の範囲から取り除くこと、排除とは不要なものとして取り除くことという違いです。
除外と排除の使い方の違い
一つ目の除外を使った分かりやすい例としては、「バーゲンに行ったのにセール除外品を買ってしまった」「除外検索のやり方を教えてもらいました」「公的医療保険の適用対象からの除外を見送る」などがあります。
二つ目の排除を使った分かりやすい例としては、「政府は抗議する人々を排除しようとした」「公園の排除アートが物議を醸しています」「独占禁止法に基づく排除措置命令を受けました」「排除体積効果の影響について説明します」などがあります。
除外と排除の使い分け方
除外と排除という言葉は、どちらも何かを取り除くことを表しますが、意味や使い方には違いがあります。
除外とは、ある一定の範囲や集団などから、特定のものを取り除くことを意味します。対象に含めないといったニュアンスで使われ、一時的に外す場合にも使用される言葉です。取り除くことを比較的マイルドに表現しています。
排除とは、押しのけて、完全に取り除くことを意味します。邪魔なものや不要なものを、力ずくで無理にどけるようなニュアンスがあり、強い意志を持ってなくさせる場合に使用されます。厳しい態度で取り除くことを表現する言葉です。
つまり、除外とは対象に含まないことを表し、排除とは不要なものとして押しのけることを表します。二つの言葉を比べると、除外より排除の方が、強い態度で取り除くことを表した言葉だと言えるでしょう。
除外と排除の英語表記の違い
除外を英語にすると「exclusion」「exception」「foreclosure」となり、例えば上記の「セール除外品」を英語にすると「items excluded from the sale」となります。
一方、排除を英語にすると「removal」「elimination」「exclusion」となり、例えば上記の「抗議する市民を排除する」を英語にすると「remove protesting citizens」となります。
除外の意味
除外とは
除外とは、その範囲には入らないものとして取りのけること、除くことを意味しています。
除外の使い方
除外を使った分かりやすい例としては、「年間パスの入場除外日をチェックする」「Googleで不要なワードを除外して検索する」「スキャン除外項目が削除できません」「農業振興地域の除外申請をしました」などがあります。
その他にも、「鑑別診断と除外診断について説明します」「除外標章交付申請書をダウンロードする」「障害者雇用の除外率制度について調べています」「競走除外となった場合の馬券の取扱いはどうなるのだろう」などがあります。
除外の読み方
除外の読み方は「じょがい」です。同じ読み方をする熟語に「除害」がありますが、意味が異なるので書き間違いに注意しましょう。
除外の「除」は取ってなくすること、その範囲に加えないようにすることを表し、「外」は特定の範囲から離れた外側を表します。除外とは、ある一定の範囲や規定、集団などから特定のものを取り除いて含まないことを意味します。
表現方法は「除外診断」
除外を用いた日本語には「除外診断」があります。除外診断とは医療用語であり、患者の症状から考えられる複数の病気の可能性を、診察や検査により一つずつ除外していく診断プロセスを意味します。これにより確定診断へと絞り込み、適切な治療へ導きます。
除外を用いた誤った表現
除外を用いた誤った表現には「除外施設」があります。正しくは「除害施設」であり、工場からの排水が下水道排除基準を守れるようにするための施設を指します。
除外の対義語
除外の対義語・反対語としては、ひっくるめて合わせ持つことを意味する「包含」などがあります。
除外の類語
除外の類語・類義語としては、名簿などからその名前を除き去ることを意味する「除名」、文章などの一部または全部を削ることを意味する「削除」、害を与えるものを追い払うことを意味する「駆除」、除外することや省くことを意味する「オミット」などがあります。
排除の意味
排除とは
排除とは、押しのけて、そこからなくすことを意味しています。
排除の使い方
排除を使った分かりやすい例としては、「行政処分として排除措置命令が下されました」「排除措置命令を無視したらどうなるのだろう」「データ重複排除の仕組みを教えてください」「排除型私的独占が成立する要件を確認する」などがあります。
その他にも、「事業所から出される下水の排除方式について調べています」「私はピアスが排除されやすい体質のようです」「耳たぶに排除痕が残ってしまいました」「あなたは排除アートに賛成ですか」などがあります。
排除の読み方
排除の読み方は「はいじょ」です。同じ読み方をする熟語に「廃除」がありますが、意味が異なるため書き間違いに注意しましょう。
排除の「排」は、物を押して他の場所に移すこと、力をこめて無理にどけることを表す漢字です。取りのぞくことを表す「除」と結び付き、排除とは、取り除いてそこから外すこと、最初から入れないことを意味します。
表現方法は「排除措置命令」
排除を用いた日本語には「排除措置命令」があります。排除措置命令とは、独占禁止法における措置の一つです。私的独占・談合・カルテルなど同法の規定に違反する行為を行った事業者に対して公正取引委員会が違反行為を排除するために必要な措置を命じることを意味します。
排除の対義語
排除の対義語・反対語としては、受け入れることや取り入れることを意味する「受容」などがあります。
排除の類語
排除の類語・類義語としては、邪魔なものをのぞき去ることを意味する「除去」、受け入れられないとして押しのけることを意味する「排斥」、自分の仲間以外の者すべてをしりぞけて受け入れないことを意味する「排他」などがあります。
除外の例文
この言葉がよく使われる場面としては、一定の範囲や規定の外におくことを表現したい時などが挙げられます。
例文5にある「除外貸付」とは、貸金業法によって、総量規制の対象外となる特定の種類の貸し付けを意味する金融用語です。
排除の例文
この言葉がよく使われる場面としては、とりのけて、そこから除くことを表現したい時などが挙げられます。
例文3にある排斥と排除の違いは、排斥は受け入れがたいとして拒絶するニュアンスが強く、排除は要らないものとして取り除くニュアンスが強いという点にあります。
除外と排除という言葉は、どちらも「取り除くこと」を表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、対象の範囲から取り除くことを表現したい時は「除外」を、不要なものとして取り除くことを表現したい時は「排除」を使うようにしましょう。