【思う】と【考える】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「思う」(読み方:おもう)と「考える」(読み方:かんがえる)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「思う」と「考える」という言葉は、どちらも判断するというような意味を持つ共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。

思うと考えるの違い

思うと考えるの違いを分かりやすく言うと、感情的に判断をしているか、知的に分析をして判断をしているかの違いです。

思うという言葉を見た時に、下に「心」という字がついています。これは人間の心情を表現する際に使われる字で、思うというのは、心の中で感情的、心情的に判断している状態を示します。

思うという言葉は、判断するという意味の他にも、予想をすることや、思い出すこと、願ったり希望したりすることといった意味を持っている言葉です。

「この洋服はどのくらいの値段だと思う?」というのは予測を意味する「思う」ですし、「高校の頃のことを思うと」というのは、思い出しの意味を持つ「思う」です。「将来は警察官になりたいと思う」という表現は、願いや希望を意味しています。

一方、考えるという言葉は、知識や経験などに基づいて、筋道を立てて判断をするという意味を持っています。心ではなく、頭を働かせて判断することを「考える」と表現します。

考えるという行為は、筋道を立てて結論を導き出したり、はっきりとした理屈があった上で物事を予測したりすることです。「思う」という行為には知的な分析が含まれませんが、「考える」という行為は頭を使って答えを導きだすことです。

「この洋服はどのくらいの値段だと考える?」というのは、その洋服のブランド価値や生地の質感、縫合の出来栄えなどを見た上で、筋道立てて値段の予測をするという意味があります。

「高校の頃のことを考えると」というのは、その頃のことを理論立てて考え直してみると、という意味になりますし、「将来は警察官になりたいと考える」という場合は、警察官になりたい理屈がしっかりと整っているという意味を持ちます。

思うという言葉が、漠然としている曖昧な意味合いを含んでいるのに対し、考えるという言葉は、理由や理屈が整っていて、説得力を持っている言葉であると言うことが出来ます。

他にも、クイズ問題についてを例にしてみるとわかりやすいです。クイズなどの知的遊戯に関しては、「クイズの答えを考える」と表現します。「クイズの答えを思う」とは言いません。

また、「彼女のことを思う」という例文で考えると、この表現では心情的に相手のことを心配などしているような状況が思い起こされますが、「彼女のことを考える」という表現にすると、相手を性格的な観点などから理論的に考えるという意味になります。

「思う」という言葉を使う時は、心情的な表現になり、「考える」という言葉を使う時には、論理的な表現になると覚えておきましょう。

思うの意味

思うとは、心情的に判断することを意味しています。思うという言葉は多様な意味を持っていますが、考えるという言葉と混同しがちなのは「判断する」という意味合いで使う場合です。

例えば「この結論で良いと思う」という表現は、特に理由はないけれど、直観的、心情的に、この結論で良いと私は判断します、という意味になります。論理的な理屈や、筋道だった説明が出来るわけではなく、心で判断している場合です。

思うという言葉は、判断するという意味の他にも、「推測する」「想像する」「思い出す」「願い希望する」「気にして心配する」などの意味も持っています。どの意味合いも、心情的な観点から発されるものであると言えます。

「思う」と「考える」、どちらの言葉を使ったらより正しい表現が出来るのか迷った場合には、漢字の中に「心」という字の入っている「思う」を使うと、心情的な意味合いでの判断であるという意味になると覚えておきましょう。

思うという言葉に含まれる「思」という字を使った言葉としては、あれこれと心配したり物思いをしたりすることを意味する「思案」、思い慕い恋しく思うことを意味する「思慕」、互いに恋しく思うことを意味する「相思」などがあります。

考えるの意味

考えるとは、論理的に判断することを意味しています。考えるという言葉も、思うと同じように多様な意味を持っています。

考えるという言葉を使う際には、それは心情的なものではなく、理論立てて秩序を持った上で使われるものです。判断をした理由について、しっかりと筋道立てて説明が出来る場合に「考える」という言葉を使います。

例えば、「留学をしようと考える」と表現した場合、留学という行為に伴う金銭的な問題や留学先での住居についての問題なども分析した上で、実現しようとしていることを意味しています。

これが「留学をしようと思う」になると、具体的な問題についてはまだ煮詰めていないけれど、留学をしたいという気持ちがあるという心情的な意味合いになります。「考える」という言葉を使った時よりも、現実味が薄く、軽い印象を持つ表現になります。

考えるという言葉は「決意する」という意味も持つ言葉です。現実的であり、具体的な手立てなどを検討した上で使われるものであると覚えておくようにしましょう。

考えるという言葉に含まれる「考」という字を使った言葉としては、念を入れてよく考えることを意味する「熟考」、工夫して考え出すことを意味する「考案」、古い文献や物品などを証拠として物事を説明したりすることを意味する「考証」などがあります。

思うの例文と使い方

1.私は思ったらすぐに行動してしまうタイプだ。
2.もう少し痩せたいなぁといつも思っている。
3.そろそろ結婚したいと思っているところだ。
4.秋から冬にかけては、なんとなく寂しい季節だと思う。
5.君の態度が、なんとなく変だと思っていたんだ。

この言葉がよく使われる場面としては、心情的、感覚的になにかを判断した時などが挙げられます。深い意味や理由があるわけではなく、心で感じたことをそのまま表現する場合に「思う」という言葉を使います。

思うというのは、瞬間的な判断のことも指します。大きな音が聞こえた場合などに「事故が起こったのかと思った」「雷が落ちたのかと思った」などと使う場合です。実際には、事故も起こっておらず、雷も落ちていないかもしれません。

思うという言葉を使った場合、事実は関係ありません。その時に自分の心が直観として感じたものを表現するのに「思う」という言葉を使います。

考えるの例文と使い方

1.私は彼との結婚を考えている。
2.周囲の状況などを考えた上で行動する。
3.自分が正しいと考える道へ進むのが後悔がなくて良いだろう。
4.あれこれ考えても答えが出ないこともある。
5.どうにかこの問題の解決策を考えようとしている。

この言葉がよく使われる場面としては、知的、理論的な観点から分析して何かを判断した時などが挙げられます。考えるという言葉を使った場合には、その考えに至った理由を明確に説明できなくてはいけません。

思うという言葉よりも、重みのある言葉であり、計画性のある言葉と言えます。瞬間的な判断ではなく、頭の中で思考した上で「考える」という言葉は使われます。

例文1などで見てみると、この場合、結婚をする具体的な時期や場所などが決まっているような意味合いを持っています。

これが「結婚したいと思っている」という表現になった場合は、まだプロポーズさえしていない可能性も含まれるという意味合いになってしまいます。

考えるという言葉を使う際には、そういった判断に至った論理的な理由を筋道立てて説明できるのかどうかを確認するようにしましょう。