似た意味を持つ「よろしいかと存じます」(読み方:よろしいかとぞんじます)と「よろしいかと思います」(読み方:よろしいかとおもいます)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」という言葉は、どちらも良いと思うことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」の違い
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」の意味の違い
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」の違いを分かりやすく言うと、「よろしいかと存じます」は目上の人に使える、「よろしいかと思います」は目上の人に使えないという違いです。
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」の使い方の違い
一つ目の「よろしいかと存じます」を使った分かりやすい例としては、「部長のご提案ですが私はよろしいかと存じます」「こちらの案件は一旦保留にした方がよろしいかと存じます」「そのようなお考えであればよろしいかと存じます」などがあります。
二つ目の「よろしいかと思います」を使った分かりやすい例としては、「こちらの案の方がよろしいかと思います」「特に変更などはしなくてもよろしいかと思います」「このままの方向性でよろしいかと思います」などがあります。
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」の使い分け方
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」はどちらも良いと思うことを意味している言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「よろしいかと存じます」の「存じます」は思うの謙譲語である「存じる」を使用した謙譲語表現なので、上司や取引先などの目上の人に対して使うことができます。
一方、「よろしいかと思います」の「思います」は丁寧語ではあるものの、謙譲語や尊敬語表現ではないので、目上の人対して使うことはできません。
つまり、目上の人に対して使えるのが「よろしかと存じます」、目上の人に対して使えないのが「よろしいかと思います」と覚えておきましょう。
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」の英語表記の違い
「よろしいかと存じます」も「よろしいかと思います」も英語にすると「I think it’s okay」「all right」「I think it’s fine」などとなります。
「よろしいかと存じます」の意味
「よろしいかと存じます」とは
「よろしいかと存じます」とは、良いと思うことを意味しています。
「よろしいかと存じます」の使い方
「よろしいかと存じます」を使った分かりやすい例としては、「専務のご提案ですが私はよろしいかと存じます」「お客様にこちらの帽子の方がよろしいかと存じます」「こちらに関してはこのままの仕様でよろしいかと存じます」などがあります。
「よろしいかと存じます」は許容範囲内であることを意味する「よろしいかと」に、思うの謙譲語である「存じる」と丁寧語の「ます」が合わさり、良いと思うことの意味で使われている言葉です。
「よろしいかと存じます」は主にビジネスシーンにおいて使われています。また、謙譲語表現なので、上司や取引先などの目上の人に対して使うことも可能です。謙譲語とは、自分の行動を相手よりも下の立場として表現することにより相手への敬意を示すことを意味しています。
「よろしいかと存じます」は相手の話や提案のすべてに同意した場合に使う言葉です。そのため、少しでも同意してないのであれば、使用することはできないと覚えておきましょう。
「よろしいかと存じます」の特徴
「よろしいかと存じます」は会話などの話し言葉だけではなく、メールや手紙などの書き言葉としても使うことができるというのが特徴です。
「よろしいかと存じます」の類語
「よろしいかと存じます」の類語・類義語としては、違う意見がないことを意味する「異存ありません」があります。
「よろしいかと思います」の意味
「よろしいかと思います」とは
「よろしいかと思います」とは、良いと思うことを意味しています。
「よろしいかと思います」の使い方
「よろしいかと思います」を使った分かりやすい例としては、「体調が悪いのであれば無理をしない方がよろしいかと思います」「旅行先についてはみんなで話し合うのがよろしいかと思います」「今回はこちらの方法がよろしいかと思います」などがあります。
「よろしいかと思います」は許容範囲内であることを意味する「よろしいかと」に、ある物事について考えを持つことを意味する「思う」と丁寧語の「ます」が合わさり、良いと思うことの意味で使われている言葉です。
「よろしいかと思います」は丁寧な表現ですが、謙譲語や尊敬語ではないので、ビジネスシーンにおいて上司や取引先などの目上の人に対して使うことはできません。基本的に立場が同等の人や、目下の人に対して使うと覚えておきましょう。
また、「よろしいかと思います」は相手の意見に対して、肯定する場合に使うのが一般的です。
「よろしいかと思います」の特徴
「よろしいかと思います」は会話などの話し言葉だけではなく、メールや手紙などの書き言葉としても使うことができるというのが特徴です。
「よろしいかと思います」の類語
「よろしいかと思います」の類語・類義語としては、同意や同調の意思を表わすことを意味する「いいと思います」があります。
「よろしいかと存じます」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、良いと思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「よろしいかと存じます」はビジネスシーンにおいて使われている言葉です。
「よろしいかと思います」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、良いと思うことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「よろしいかと思います」はビジネスシーンにおいて使われている言葉です。
「よろしいかと存じます」と「よろしいかと思います」はどちらも良いと思うことを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、目上の人に使えるのが「よろしいかと存じます」、目上の人に使えないのが「よろしいかと思います」と覚えておきましょう。