【たくさん】と【いっぱい】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「たくさん」と「いっぱい」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「たくさん」と「いっぱい」という言葉は、どちらも量が多い事を表す共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。







たくさんといっぱいの違い

たくさんといっぱいの違いを分かりやすく言うと、数量がもう十分であることか、溢れそうなほどの量であることかの違いです。また、たくさんという言葉は目上の人にも使いやすく、いっぱいという言葉は、子供らしい表現であるという違いもあります。

その他にも、例外はありますが、数えられるものは「たくさん」、液体や数えられないものは「いっぱい」と表現すると考えることも出来ます。

たくさんという言葉は、漢字で「沢山」と表記します。この沢山という字の「沢」は、物が豊かにあることや、うるおいがある様子を示す言葉です。山のように物が豊かにあるということを「たくさん」「沢山」と表現します。

たくさんは、数量が多いことを示す他にも、数量が多すぎて、もうそれ以上はいらないことを示したり、十分すぎている状態を示したりすることも出来ます。

例えば、「私は本をたくさん読みます」という文章は「私は多くの本を読みます」という意味になりますし、「もう本を読むのはたくさんだ」という文章では、「もう十分すぎるほどに読んだので、これ以上は本を読みたくありません」という意味になります。

また、たくさんという言葉は「盛りだくさん」のように他の言葉とセットにして使う場合もあります。この盛りだくさんという言葉は、プラスの意味を持つ言葉で、分量や内容が豊富な様子を示しています。

たくさんという言葉は、主に「数量がわかるもの」について使われることの多い言葉です。例外はありますが、沢山という漢字が、山のように物が豊かである様子であるということを思い起こすとわかりやすいでしょう。

山盛りにすることが出来るようなものについて「たくさん」という表現を使います。

一方、いっぱいという言葉は、漢字で「一杯」と表記します。この一杯という字の「杯」は、お酒などを入れる器という意味を持っています。いっぱいというのは、器から溢れそうなほど、容量が満ちている状態を示す言葉です。

上記のような由来から、「いっぱい」というのは、溢れそうなほどに物が満ちている様子や、転じて、これ以上注ぐと零れてしまうほどに限度ぎりぎりなので、もう必要ありませんという意味を持つ言葉であると言えます。

例えば、「日差しがいっぱいの公園」という文章は「日差しが満ち満ちている公園」という意味になりますし、「もうお腹がいっぱいだ」という文章では「満腹で、もうこれ以上は食べることができません」という意味になります。

また、いっぱいという言葉は「目一杯」のように他の言葉とセットにして使う場合もあります。この目一杯という言葉は、目盛りいっぱい、ぎりぎりまで、という意味を持っている言葉であり、一杯という言葉を更に強めている表現です。

いっぱいという言葉は、主に「液体や数えられないもの」について使われることの多い言葉です。例外はありますが、一杯という漢字が、器にお酒を溢れそうなほどに注いでいる様子からきている言葉であると思い出すとわかりやすいでしょう。

たくさんといっぱいを、どのように使い分けたら良いのか迷った場合には、山盛りにすることが出来そうなものか、それとも液体や数えられないようなものかを考えてみるようにしましょう。

しかし、例外もありますので、それだけでは判断が難しいものでもあります。そのほかの使い分け方としては、目上の人に対して使う場合には「たくさん」、立場の違いを気にしなくても良い場合には「いっぱい」でも使用できると覚えておくようにします。

たくさんの意味

たくさんとは、物の数量が十分である様子や、十分なのでこれ以上はいらない様子を意味しています。数えられるものに対して使われることの多い言葉で、目上の人に対しても使えます。

たくさんを使った分かりやすい例としては、「たくさんの人がネット上で意見を出している」「たくさんのお心遣いをいただきありがとうございます」「たくさんのご来場ありがとうございました」「たくさんの歌をみなさんにお届けします」「たくさん食べなさい」などがあります。

たくさんという言葉は「沢山」という漢字で表記します。これは、物が豊かで山のようにある状態を示している言葉です。そのことから、数えられるものに対して「たくさん」と表現するようになりました。

また、否定的な意味で「もうたくさんだ」という使い方をする場合もあります。これは「もう十分すぎるので、いりません」という意味の言葉です。例えば「お説教はもうたくさんだ」というような使われ方をします。

沢山の「沢」という字を使った単語としては、物が豊富にあることや、その様子を意味する「潤沢」、限度やふさわしい程度を超えることを意味する「贅沢」などがあります。

たくさんの類語・類義語としては、数量が多いことを意味する「大量」「多量」、豊かであることを意味する「豊富」、豊かで潤いがあることを意味する「豊潤」、金額が多いことを意味する「多額」、物事が大げさなことを意味する「仰山」(読み方:ぎょうさん)などがあります。

たくさんの対義語・反対語としては、数が少ないことを意味する「少し」があります。

いっぱいの意味

いっぱいとは、溢れそうなほどの量がある様子や、もう溢れてしまうのでこれ以上はいらない様子を意味しています。液体や数えられないものについて使われることの多い言葉で、目上の人にはあまり使用しません。

いっぱいを使った分かりやすい例としては、「この街は人がいっぱいいて疲れる」「笑顔いっぱいの絵が多い」「めいっぱいアクセルを踏んだ」「SNSは危険がいっぱいだから気を付けよう」「このお店はいつも予約でいっぱいだ」「この棚には用紙がいっぱい入っている」などがあります。

いっぱいという言葉は「一杯」という漢字で表記します。これは、器にお酒を限度ぎりぎりまで注いでいる状態を示している言葉です。そのことから、液体や数えられないものに対して「いっぱい」と表現するようになりました。

また、否定的な意味で「いっぱいいっぱい」などという表現をする場合もあります。これは「もうこれ以上入れてしまうと溢れてしまうので必要ないです」という意味の言葉です。例えば「もう精神的にいっぱいいっぱいだ」というような使われ方をします。

一杯の「杯」という字を使った単語としては、杯の酒を飲み干すことを意味する「乾杯」、相手に杯を差し出して敬意を表すことを意味する「献杯」、祝いのために酌む杯を意味する「祝杯」などがあります。

いっぱいの類語・類義語としては、数が多いことを意味する「数多」(読み方:あまた)「幾多」(読み方:いくた)、定員に達していることを意味する「満員」、容器がいっぱいになることを意味する「満杯」、多くの人や物が入っていることを意味する「すし詰め」などがあります。

たくさんの例文と使い方

1.雪で電車がとまっていて、駅はたくさんの人でごった返している。
2.この水族館には、たくさんの種類の魚が飼育されている。
3.バーゲンセールをやっていたので、たくさん買い物をしてしまった。
4.こんなにたくさん贈り物をもらったのは、はじめてです。
5.夜空にたくさんの星が輝いている。
6.彼女は庭の畑で収穫したたくさんの野菜を、お裾分け、といつも近所の家に分けている。
7.店内のショーケースに並べられたたくさんの宝石を、私はうっとりと眺めていた。
8.本家のおじいちゃんの百寿のお祝いの日、日本中から親族がたくさん集まっているので家の中はまるでお祭り騒ぎである。
9.初めて武道館のステージで見るたくさんのペンライトの光は、彼女たちにとってはこの世のものとは思えないほど綺麗なものに見えました。
10.最近の研究ではたくさん寝る人は睡眠時間が短い人よりも太りにくいという説が有力視されています。

この言葉がよく使われる場面としては、数量が多いことを表したい時や、十分すぎて、もうそれ以上はいらないことを表現したい時などが挙げられます。主に数えられるものに対して使われることの多い言葉です。

また、たくさんという言葉は、目上の人や、立場が上の人に対しても使える言葉でもあります。「ご報告すべきことがたくさんあります」などのように、丁寧語と一緒に使うことの出来る言葉です。

「たくさん」は、いっぱいという表現よりも、形式的、事務的な言葉であると覚えておくようにしましょう。

いっぱいの例文と使い方

1.調子に乗っていっぱいお酒を飲んでしまった。
2.遊園地は子供たちの笑顔でいっぱいだ。
3.彼女はいつでも元気いっぱいで見習いたいよ。
4.海外旅行をした時、現地の人にいっぱい親切にしてもらった。
5.入学試験を前にして、不安でいっぱいである。
6.写真の中の幼い娘は顔いっぱいの笑顔で、心底楽しそうだ。
7.今週は予定外の仕事が立て続けに入り、週の中頃には既に心身共にいっぱいいっぱいだった。
8.海水浴をしていたら突然大きい波が来て、驚いた僕は水をいっぱい飲んでしまった。
9.先日、初めてイベントのMCを引き受けたが、緊張感で精神的に余裕がなくていっぱいいっぱいになってしまいました。
10.この騒動が落ち着いたら、海外旅行にでも出かけてめいっぱい満喫しようと思っています。

この言葉がよく使われる場面としては、溢れそうなほどに満ちている様子を表したい時や、これ以上注ぐと零れてしまうので、もう必要ないということを表現したい時などが挙げられます。主に、液体や数えられないものに対して使われることの多い言葉です。

この言葉は、目上の人に使われることは、ほとんどありません。立場が上の人には「いっぱい」ではなく「たくさん」を使うようにしましょう。

たくさんといっぱい、どちらの言葉を使ったら良いか迷った際には、表現したいものが数えられるものであるかどうかを考え、また伝える相手の立場が自分よりも上であるかどうかを考えるようにします。