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【付随】と【付帯】と【付属】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「付随」(読み方:ふずい)と「付帯」(読み方:ふたい)と「付属」(読み方:ふぞく)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どの言葉を使えば日本語として正しい言葉となるのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「付随」と「付帯」と「付属」という言葉は、対象に従うことという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




付随と付帯と付属の違い

付随と付帯と付属の使い分け方

付随と付帯と付属の違いを分かりやすく言うと、付随は対象に関連する他の事象が発生する時に使い、付帯は対象と同じタイミングで発生する時に使い、付属は対象の一部である時に使うという違いです。

付随と付帯と付属の使い方の違い

付随という言葉は、「健康診断に付随する診断表」「付随したサービスの契約」などの使い方で、関連する別の出来事が発生することを意味します。

付帯という言葉は、「カードに付帯した保険」「部屋を借りる際に付帯する器具」などの使い方で、これから発生するのではなく、既に対象となるものに伴う形で存在していることを意味します。

付属という言葉は、「携帯電話の付属品」「付属している高等学校に通いたい」などの使い方で、対象の一部として属しているものを意味します。

例文の前者「携帯電話の付属品」で言えば、携帯電話が本来目当てのものですが、イヤホンなど一緒に同梱されているものが付属品にあたります。

これらのことから、付随と付帯では伴う事柄の発生のタイミングが、付随は後から、付帯は同時とずれていることがわかります。また、付属は物に多く使われ、本来の対象と二つで一つのような扱いになります。これらが付随、付帯、付属の明確な違いです。

付随の意味

付随とは

付随とは、ある物事が他の物事に付き従っていることを意味しています。

表現方法は「付随する業務」「付随して」「付随した」

「付随する業務」「付随して」「付随した」などが、付随を使った一般的な言い回しです。

付随の使い方

付随を使った分かりやすい例としては、「事業を始めると付随する業務がどんどん増える」「家電量販店では販売に付随して行う工事業務がある」「空き家に付随した農地目的で購入を検討している」などがあります。

付随を使った言葉として、「付随業務」「付随効果」があります。

「付随業務」の意味

一つ目の「付随業務」とは、専門的な技術がなければ遂行できないとされている業務を指す言葉で、具体的にはソフトウェア開発、機械設計、秘書など26種類あります。

また、似た言葉に「付随的業務」がありますが、機械設計にしろ秘書にしろ、簡単な清掃やゴミ捨てといった雑務もあります。こういった雑務が「付随的業務」です。

「付随効果」の意味

二つ目の「付随効果」とは、本来の目的として期待されたものではない二次的な影響や、主な効果に付随して発生する効果を意味する言葉です。例えば、ダイエットをするために外食を出来るだけ避けるようにすると飲食代の節約につながるといった効果を指します。

付随の類語

付随の類語・類義語としては、お供としてつき従うことや共に連れていくことを意味する「随伴」があります。

付随の随の字を使った別の言葉としては、つき従っていく人を意味する「随員」、供としてつき従っていくことを意味する「随行」、言われるままに人の意見に従うことを意味する「随従」、あとからついて行くことを意味する「追随」などがあります。

付帯の意味

付帯とは

付帯とは、主となる物事に付け加えることや付け加わることを意味しています。

表現方法は「付帯する」「付帯させる」「付帯作業」

「付帯する」「付帯させる」「付帯作業」などが、付帯を使った一般的な言い回しです。

付帯の使い方

付帯を使った分かりやすい例としては、「リボ払いを付帯させるクレジットカードが多すぎる」「正社員の付帯作業を行うためのアルバイト募集を始めた」などがあります。

付帯を使った言葉として、「付帯設備」「付帯工事」があります。

「付帯設備」の意味

一つ目の「付帯設備」とは、建築物において建物本体とは別にある、給排水、衛生、換気、冷暖房、電気配線、照明といった建築設備を指す言葉です。不動産を実際に契約する時には、物件に付帯する設備についての状況を書いたもを取り交わす必要があります。

「付帯工事」の意味

二つ目の「付帯工事」とは、メインの工事内容に付帯して行われる工事を意味する言葉です。住居を建築する時にただ家を建てるだけではなく、水道やガス、電気の工事も必要になります。そういった建物以外の工事を「付帯工事」といいます。

付帯の類語

付帯の帯の字を使った別の言葉としては、一緒に連れていくことを意味する「帯同」、妻を持つことを意味する「妻帯」、一家を構えて独立した生計を営むことを意味する「所帯」、二つ以上のものが結びついていることを意味する「連帯」などがあります。

付属の意味

付属とは

付属とは、主になるものに付き従っていることを意味しています。

表現方法は「付属する」「付属されている」「付属品」

「付属する」「付属されている」「付属品」などが、付属を使った一般的な言い回しです。

付属の使い方

付属を使った分かりやすい例としては、「おもちゃに付属する部品が入っていないのだが」「本来付属されている説明書が入っていない」「雑誌を付属品目的で購入する人は多い」などがあります。

付属を使った言葉として、「付属語」「付属建物」があります。

「付属語」の意味

一つ目の「付属語」とは、単独で文節を作ることができないで、自立語の後ろに付く単語を意味する言葉です。例えば「マスクをして外に出る」という文章は、助詞の「を」「に」が付属語にあたります。付属語だけでは意味が通じないため文章になりません。

「付属建物」の意味

二つ目の「付属建物」とは、建物に付属した建物を意味する言葉です。具体的には、小屋、作業部屋、物置などを指します。付属建物は、通常の建物に付属している扱いになるため、通常の建物が売買された時には付属の建物も同時に売り買いされることになります。

付属の類語

付属の類語・類義語としては、特定の組織体などに所属し従うことを意味する「帰属」があります。

付属の属の字を使った別の言葉としては、ある事物に属する性質や特徴を意味する「属性」、ある事が他のことに関係していることを意味する「係属」、特定のものだけに属していることを意味する「専属」などがあります。

付随の例文

1.今日の会議のおかげで、今抱えている案件に関して付随して発生しそうな問題もなんとかなりそうだと感じた。
2.引っ越しする時に付随する料金が一体いくらまで跳ね上がるのかドキドキしている。
3.新しい家を買う時には気が付かなかったが、付随していた農地が広大でどう活用しようか迷っているところである。
4.行動を起こす時は、それに付随して発生するであろう問題や障害、批判も視野に入れておかなければならない。
5.簿記では消耗品などを購入し会社まで宅配便で発送した場合はその送料も付随費用として取得原価に含める。
6.明治以降、官僚制度は国の発展を支えたが、その結果として権威主義がまかり通る付随的問題も発生した。

この言葉がよく使われる場面としては、ある物事が他の物事に従って発生することを意味する時などが挙げられます。

どの例文も、対象の事象と同じタイミングではなく、別のタイミングで問題が発生した、もしくは発生しそうなことが読み取れます。そのため、上の例文の「付随」と「付帯」や「付属」に置き換えて使うことはできません。

付帯の例文

1.契約している人向けに作られた付帯サービスは是非とも利用したいところである。
2.様々な事業を取り扱っている企業は、その事業に付帯する事業も展開している。
3.その会場を借りる時は会場の料金とは別に付帯設備の料金が別で掛かるらしい。
4.運送や物流業界では、付帯作業が賃金の対象になるかならないかで問題がよく起こる。
5.付帯決議は法案に付される意見や希望の表明で、法的拘束力はないが、政府はそれを尊重することが慣例となっている。
6.戸建新築を予定しているのだが、見積もりの付帯工事費が適正かどうか心配になったので第三者の専門家にみてもらうことにした。

この言葉がよく使われる場面としては、主となる物事に付け加えることを意味する時などが挙げられます。

例文3の「付帯設備」とは、冷暖房、電気配線や照明といった建築設備を指す言葉です。

どの例文も、対象となる事象と同じタイミングで発生するものであるため、「付帯」を「付随」に置き換えて使うことはできません。

付属の例文

1.大学が付属している学校に行くと後で楽だと言われているが、どちらにせよ勉強はたくさんしなければならない。
2.音楽プレイヤーに付属していたイヤホンは、思っていたより音質が良かった。
3.プレゼンのための資料にわかりやすいデータが付属していた。
4.息子は高校受験で地元の公立高校と隣町の私立の大学付属高校とを併願して受験するつもりだ。
5.付属語というのは文法用語で自立語の後に付き単独で意味を表すことも文節を作ることもできないものをいう。
6.この病院は国立大学に付属しており、最先端の医療を受けることができる。

この言葉がよく使われる場面としては、主となるものにつき従っていることを意味する時などが挙げられます。

例文1の学校に対する「付属」は本来「附属」と表記しますが、一般的には前者も多く使われています。「附」にはつく、つけるといった意味があり、「付」には渡す、与える、授けるといった意味があるため、「附属」とするのが正しいとされていました。

付随と付帯と付属どれを使うか迷った場合は、対象に関連した出来事が発生する場合は「付随」を、対象と同タイミングで発生する場合は「付帯」を、対象の一部である場合は「付属」を使うと覚えておけば間違いありません。

言葉の使い方の例文
編集者
株式会社セラーバンク/例文買取センター運営
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