似た意味を持つ「マイノリティ」と「マジョリティ」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「マイノリティ」と「マジョリティ」という言葉は混同して使われる傾向がありますが、意味は大きく異なりますのでご注意下さい。
マイノリティとマジョリティの違い
マイノリティとマジョリティの意味の違い
マイノリティとマジョリティの違いを分かりやすく言うと、マイノリティは少数派を表現する時に使い、マジョリティは多数派を表現する時に使うという違いです。
マイノリティとマジョリティの使い方の違い
一つ目のマイノリティを使った分かりやすい例としては、「マイノリティ側の意見も尊重していきたい」「自分がマイノリティでも意見だけは変えたくなかった」「マイノリティの視点から物事を考え直すことも必要だろう」などがあります。
二つ目のマジョリティを使った分かりやすい例としては、「サイレントマジョリティーらのことも考慮されなければならない」「マジョリティだからこそマイノリティの視点から物事を考えてみる」「マジョリティが全て正しいわけではない」などがあります。
マイノリティとマジョリティの使い分け方
マイノリティとマジョリティは対義語・反対語に当たる言葉であるため、意味や使い方は大きく異なります。
マイノリティは、少数派や少数人数を表す言葉として使われていますが、社会的少数者の意味で使われることもあるため、偏見や差別意識を持たれている集団などを指すこともあります。
一方のマジョリティは、多数派や過半数を意味する言葉として使われています。日常会話で使われるよりも、学術的な用語や政治的な言葉として使われる頻度の方が高いです。
マイノリティとマジョリティの英語表記の違い
マイノリティを英語にすると「minority」となり、例えば上記の「マイノリティ側」を英語にすると「the minority side」となります。
一方、マジョリティを英語にすると「majority」となり、例えば上記の「サイレントマジョリティー」を英語にすると「the silent majority」となります。
マイノリティの意味
マイノリティとは
マイノリティとは、少数や少数派を意味しています。
表現方法は「マイノリティな人」「マイノリティな意見」「マイノリティな生き方」
「マイノリティな人」「マイノリティな意見」「マイノリティな生き方」などが、マイノリティを使った一般的な言い回しです。
マイノリティの使い方
マイノリティを使った分かりやすい例としては、「マイノリティというだけで差別されることもある」「マイノリティと判断される人々の意見も聞くべきだ」「ソーシャルマイノリティは数に関係なく弱者と扱われる」などがあります。
その他にも、「マイノリティに対する偏見はなかなか無くならない」「マイノリティとされるに至った経緯なども知ることから始めるべきだ」「友人と好きなキャラクターについて話していたが自分がマイノリティであることに気が付いた」などがあります。
マイノリティは英語で「minority」と表記され、少数や少数派を意味する言葉として使われ、日本語でも同じように使われています。他にも未成年を意味する言葉として使われますが、日本語ではそういった意味で使われることはありません。
もとは「minor」という言葉が派生した言葉で、マイナーという言葉も日本で使われています。マイノリティやマイナーという言葉を安易に人に対して使うことは、相手に不快感を与えることにもなるため注意が必要です。
「ボーカルマイノリティー」の意味
マイノリティを使った言葉として「ボーカルマイノリティー」があります。これは政治的な意見を積極的に表明する少数派の人々を指す言葉で、この中でも攻撃的なものは「ノイジーマイノリティー」と呼ばれています。
マイノリティの対義語
マイノリティの対義語・反対語としては、圧倒的多数であることを意味する「絶対多数」、物事の全部ではないが大部分を意味する「大概」、十のうちの八か九までを意味する「十中八九」があります。
マイノリティの類語
マイノリティの類語・類義語としては、数の少ないことを意味する「二三」、わずかな人数を意味する「少人数」、少ない勢力を意味する「小勢」(読み方:こぜい)、人数の少ないことを意味する「無勢」などがあります。
マジョリティの意味
マジョリティとは
マジョリティとは、大多数や過半数を意味しています。
マジョリティの使い方
マジョリティを使った分かりやすい例としては、「マジョリティだからといって特別何かあるわけではない」「マジョリティゆえに声を上げやすいが少数意見も大切にするべきだ」「マジョリティ側であれば他者からの支援を受けやすいのは事実だ」などがあります。
その他にも、「マジョリティであることが普通であるわけではない」「マジョリティの中でもマイノリティを狙うことができれば商品価値も高くなるのではないだろうか」「自分がマジョリティのうちの一人であっても同じ意見の人ばかりではない」などがあります。
マジョリティは英語で「majority」と表記され、大多数や大部分、多数派を意味する言葉として使われ、日本語でも同じように使われています。もとは「major」という言葉が派生した言葉で、メジャーという言葉も日本で使われています。
民族や立場などの派閥における大多数を意味するため、支配層と捉えられる場合もあり、大多数の支持を得ていることで絶対的な正義と思い込む「数の暴力」といった言葉と同じものと考えられることもあります。
「サイレントマジョリティー」の意味
マジョリティを使った言葉として「サイレントマジョリティー」があります。これは自身の政治的な意見を唱えようとしない一般大衆を指す言葉で、「声なき声」などとも表現されています。
マジョリティの対義語
マジョリティの対義語・反対語としては、片手で握れるほどのわずかな量を意味する「一握り」、正統から外れていることを意味する「異端」があります。
マジョリティの類語
マジョリティの類語・類義語としては、半分以上の部分を意味する「大部分」、主な流儀や流派を意味する「本流」、大きな威勢を意味する「大勢」、ほとんど完全に近いことを意味する「九分九厘」などがあります。
マイノリティの例文
この言葉がよく使われる場面としては、少数や少数派を意味する時などが挙げられます。
例文2の「モデルマイノリティ」とは、マイノリティと扱われながらも社会的に成功していることが多いグループを指す言葉です。
マジョリティの例文
この言葉がよく使われる場面としては、大多数や過半数を意味する時などが挙げられます。
例文5の「アーリーマジョリティ」とは、新商品や新しい技術などに慎重になりながらも早期導入の判断をする人たちを指す言葉です。
マイノリティとマジョリティ、どちらを使うか迷った場合は、少数派を表す場合は「マイノリティ」を、多数派を表す場合は「マジョリティ」を使うと覚えておけば間違いありません。