【よそよそしい】と【そっけない】の意味の違いと使い方の例文

言葉の使い方の例文

似た意味を持つ「よそよそしい」と「そっけない」の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。

どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。

「よそよそしい」と「そっけない」という言葉は、どちらも人と人との関わりにおいて距離を感じることを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。




「よそよそしい」と「そっけない」の違い

「よそよそしい」と「そっけない」の違いを分かりやすく言うと、「よそよそしい」は心の距離感を感じさせること、「そっけない」は愛想がなくて冷たい態度を表すことという違いです。

一つ目の「よそよそしい」を使った分かりやすい例としては、「昨日会ったときの彼の態度はどこかよそよそしかった」「彼女は昔に比べて少しよそよそしい気がする」「会話をしていてもどこかよそよそしい雰囲気があった」「昔は仲が良かったのに最近よそよそしい」などがあります。

二つ目の「そっけない」を使った分かりやすい例としては、「挨拶をしたのに彼はそっけない返事しかしなかった」「何を話してもそっけない態度で答えられてしまいます」「彼女のそっけない態度に少し傷ついてしまった」「彼は私の話にそっけない返事をした」などがあります。

「よそよそしい」と「そっけない」はどちらも人と人との関わりにおいて距離を感じることを意味する言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。

「よそよそしい」は「彼とは昔は親しかったのに最近はどこかよそよそしい」のように、以前は親しい関係だったのに、どこか他人行儀で心の距離を感じる態度に対して使う言葉です。そのため、相手が遠慮していたり、関係がぎこちなくなっているときに使われます。

一方、「そっけない」は「挨拶をしたのに彼の返事はそっけなかった」のように、会話や態度に愛想がなく、冷たい感じや思いやりのなさを表すときに使う言葉です。そのため、相手が素っ気なく、必要最低限の反応しか返さないときなどに使われます。

つまり、心の距離感を感じさせるのが「よそよそしい」、愛想がなくて冷たい態度を表すのが「そっけない」と覚えておきましょう。

「よそよそしい」を英語にすると「distant」や「reserved」「standoffish」となり、例えば上記の「昔は仲が良かったのに最近よそよそしい」を英語にすると「We used to be close, but recently he seems distant」となります。

一方、「そっけない」を英語にすると「curt」「cold」「blunt」となり、例えば上記の「彼は私の話にそっけない返事をした」を英語にすると「He gave me a curt reply to what I said」となります。

「よそよそしい」の意味

「よそよそしい」とは、本来は親しいはずの相手に対して他人行儀で距離を感じさせる態度を取ることを意味しています。

「よそよしい態度」「よそよそしい心理」などが、「よそよそしい」を使った一般的な言い回しになります。

「よそよそしい」を使った分かりやすい例としては、「最近の彼は何を話してもよそよそしい返事しかしません」「会議のとき彼の態度が妙によそよそしかったです」「久しぶりに会ったのになぜかよそよそしい対応をされました」などがあります。

「よそよそしい」はもともと親しい関係であったり、打ち解けているはずの相手に対して、どこか他人行儀で距離を感じさせる態度を指す言葉です。

簡単に言うならば、相手との間に見えない壁ができたように感じる振る舞いや、親しみの薄れを感じさせるような冷たい態度を表しています。

「よそよそしい」は久しぶりに再会した友人や喧嘩した後など、人間関係の中で心の距離が生まれたときに現れる態度です。そのため、些細な行き違いや誤解、秘密を抱えているとき、気まずさを感じているときなどに使う言葉であると覚えておきましょう。

「よそよそしい」は単に冷たいというだけではなく、わざと距離を置いているような態度や心を開かずに壁を作っている雰囲気が含まれているというのが特徴です。

「よそよそしい」の類語・類義語としては、思いやりがなくて無愛想な態度のことを意味する「冷たい」、他人に接するかのように形式ばったり距離を置いたりする態度のことを意味する「他人行儀」などがあります。

「そっけない」の意味

「そっけない」とは、思いやりや愛想がなく必要最低限の態度や言葉しか示さないことを意味しています。

「そっけない」を漢字にすると、「素っ気ない」と表記することができます。

「そっけない態度」「そっけない歌詞」などが、「そっけない」を使った一般的な言い回しになります。

「そっけない」を使った分かりやすい例としては、「せっかく話しかけたのにそっけなくあしらわれました」「メールを送ってもそっけない返事ばかり返ってきます」「彼のそっけない一言が胸に刺さった」「そっけない態度を取られると何か悪いことをしたか不安になります」などがあります。

「そっけない」は人とのやり取りの中で感じる冷たさや無愛想さを表す言葉です。簡単に言うならば、本来ならばもう少し親しみや思いやりを示すべき場面で、必要最低限の対応しかしない態度を指しています。

「そっけない」は相手に対する不満や関心の薄れや、距離を置きたい気持ちなどが背景に隠れていることが多いです。主なきっかけを挙げると、相手への関心が薄い、気分が乗らない、関係を深めたくない、または恥ずかしさを隠すためにあえてそっけない態度をとる場合などがあります。

「そっけない」は短い返事だけで会話を終わらせる、目を合わせない、話を広げないなど、言葉以外の部分にも表れることがあるというのが特徴です。

「そっけない」の類語・類義語としては、感情をあまり表さずに冷たい態度をとることを意味する「冷淡」、愛想がないことを意味する「無愛想」などがあります。

「よそよそしい」の例文

1.昔は何でも話せる仲だったのに、最近の彼の態度はどこかよそよそしく感じてしまいます。
2.久しぶりに集まったのに、みんなよそよそしくて少し寂しい気持ちになってしまいました。
3.話しかけてもどこか他人行儀で、以前よりも彼がよそよそしく思えるのが残念です。
4.仲直りできたと思っていたのに、まだ彼の態度がよそよそしくて少し不安です。
5.話し合いの後も彼女の態度がどこかよそよそしくて、まだ心の距離を感じています。

この言葉がよく使われる場面としては、本来は親しいはずの相手に対して他人行儀で距離を感じさせる態度を取ることを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「よそよそしい」は心の距離感を感じさせる時に使う言葉です。

「そっけない」の例文

1.久しぶりに会ったのに、彼の返事がそっけなくて少し寂しい気持ちになってしまいました。
2.何を話してもそっけない返事しか返ってこないので、話すのをためらってしまいます。
3.せっかく勇気を出して話しかけたのに、そっけなく流されてしまって悲しいです。
4.最近の彼女はいつもそっけない態度ばかりで、どう接していいか分からなくなっています。
5.そっけない態度を取られるたびに、私が何かしたのかと不安になります。

この言葉がよく使われる場面としては、思いやりや愛想がなく必要最低限の態度や言葉しか示さないことを表現したい時などが挙げられます。

上記の例文にあるように、「そっけない」は愛想がなくて冷たい態度を表す時に使う言葉です。

「よそよそしい」と「そっけない」はどちらも人と人との関わりにおいて距離を感じることを表します。どちらの言葉を使うか迷った場合、心の距離感を感じさせるのが「よそよそしい」、愛想がなくて冷たい態度を表すのが「そっけない」と覚えておきましょう。

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