似た意味を持つ「お役立てください」(読み方:おやくだてください)と「ご活用ください」(読み方:ごかつようください)の違いを例文を使って分かりやすく解説しているページです。
どっちの言葉を使えば日本語として正しいのか、迷った方はこのページの使い分け方を参考にしてみてください。
「お役立てください」と「ご活用ください」という言葉は、どちらも 物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことを意味しているという共通点があり、本来の意味は少し違いますが混同して使われる傾向があります。
「お役立てください」と「ご活用ください」の違い
「お役立てください」と「ご活用ください」の意味の違い
「お役立てください」と「ご活用ください」の違いを分かりやすく言うと、「お役立てください」は用途が決まっている場合に使う、「ご活用ください」はあらゆる用途に使い回す場合に使うという違いです。
「お役立てください」と「ご活用ください」の使い方の違い
一つ目の「お役立てください」を使った分かりやすい例としては、「こちらわずかな金額ですがお役立てください」「参考資料を添付いたしますのでお役立てください」「ホームページ上からもご購入できますので是非お役立てください」などがあります。
二つ目の「ご活用ください」を使った分かりやすい例としては、「スケジュール表をお渡ししますのでご活用ください」「こちら割引クーポンになりますのでご活用ください」「商品カタログを同封いたしましのでご活用ください」などがあります。
「お役立てください」と「ご活用ください」の使い分け方
「お役立てください」と「ご活用ください」はどちらも物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことを意味している言葉ですが、使い方に少し違いがあるので注意が必要です。
「お役立てください」はあることの助けにしてくれというニュアンスで、最初からいくつかの用途が決まっている時に使う言葉になります。
一方、「ご活用ください」は機能や能力を十分に生かして使ってくれというニュアンスで、本来の用途以外でも有効に使うというのが違いです。
ただし、根本的な部分は同じであるので、厳密な使い分け不要だと言えるでしょう。
「お役立てください」と「ご活用ください」の英語表記の違い
英語圏には敬語表現がないので「お役立てください」も「ご活用ください」も直訳した表現はありませんが、近い表現として「Please use」があります。
「お役立てください」の意味
「お役立てください」とは
「お役立てください」とは、物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことを意味しています。
表現方法は「よろしければお役立てください」「お役立てくださいませ」
「よろしければお役立てください」「お役立てくださいませ」などが、「お役立てください」を使った一般的な言い回しになります。
「お役立てください」の使い方
「お役立てください」を使った分かりやすい例としては、「こちらの製品を是非お役立てください」「こちらの大きなかばんをお貸しますのでお役立てください」「こちら作業効率化ツールですのでお役立てください」などがあります。
「お役立てください」は役に立つようにすることを意味する「役立てる」に、接頭語の「お」と相手に何かを要望や懇願することを意味する「ください」が合わさり、物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことの意味で使われている言葉です。
「お役立てください」は相手を促す表現としてビジネスシーンにおいて使われている言葉になります。
「お役立てください」は目上の人に対して適していない
ただし、「お役立てください」は丁寧な表現ではあるものの、受け手側が上から目線と感じる場合がある言葉です。そのため、初対面の目上の人に対して使うのはあまり適していません。
もし、目上の人に対して使いたいのであれば、「お役立ていただければ幸いです」「お役立ていただければと存じます」などのように、さらに丁寧な表現に置き換えるようにしましょう。
「お役立てください」の類語
「お役立てください」の類語・類義語としは、意見や他の資料などを引き合わせてみて自分の考えを決める手がかりにしてほしいことを意味する「ご参考ください」、そのもののもつ機能を生かしてほしいことを意味する「ご運用ください」などがあります。
「ご活用ください」の意味
「ご活用ください」とは
「ご活用ください」とは、物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことを意味しています。
表現方法は「よろしければご活用ください」「ご活用くださいませ」
「よろしければご活用ください」「ご活用くださいませ」などが、「ご活用ください」を使った一般的な言い回しになります。
「ご活用ください」の使い方
「ご活用ください」を使った分かりやすい例としては、「社員割引がありますので家族旅行などにご活用ください」「初心者向けの講座もありますので合わせてご活用ください」「こちらのページをブックマークしてご活用ください」などがあります。
「ご活用ください」は 物や人の機能や能力を十分に生かして用いることを意味する「活用」に、接頭語の「ご」と相手に何かを要望や懇願することを意味する「ください」が合わさり、物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことの意味で使われている言葉です。
「ご活用ください」はビジネスシーンにおいて使われている言葉になります。
「ご活用ください」は目上の人に対して適していない
ただし、「ご活用ください」は丁寧な表現ではあるものの、位の離れた上司や社外の人に対して使うのはあまり適していません。なぜなら、知って覚えてほしいという命令形のニュアンスが伴っているので、上から目線と感じる人もいるからです。
したがって、「ご活用ください」は目上の人に使わない方が無難と覚えておきましょう。
もし、目上の人に対して使いたいのであれば、「ご活用いただければ幸いです」「ご活用いただければと存じます」などのように、さらに丁寧な表現に置き換えるようにしましょう。
「ご活用ください」の類語
「ご活用ください」の類語・類義語としては、役に立つように使ってほしいことを意味する「ご利用ください」、使ってほしいことを意味することを意味する「ご使用ください」などがあります。
「お役立てください」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「お役立てください」はビジネスシーンにおいて使われている言葉です。
「ご活用ください」の例文
この言葉がよく使われる場面としては、物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことを表現したい時などが挙げられます。
上記の例文にあるように、「ご活用ください」はビジネスシーンにおいて使われている言葉です。
「お役立てください」と「ご活用ください」はどちらも物や人の機能や能力を十分に生かしてほしいことを表します。
どちらの言葉を使うか迷った場合、用途が決まっている場合に使うのが「お役立てください」、あらゆる用途に使い回す場合に使うのが「ご活用ください」と覚えておきましょう。